こんにちは、田舎センセイです!
我が家は東北宮城県の県北に位置し、里山ならではの環境ゆえに希少な山野草も所々で見かけます。
春先になると我が家からほど近い場所で「ショウジョウバカマ(猩々袴)」というとてもきれいな植物が咲いているのを見ることができます。
咲いている場所の特徴からか都市部ではあまり見かけず、希少性も高まっているショウジョウバカマ。
本記事ではショウジョウバカマの特徴や自生地の環境、名前の由来などに付いて詳しくまとめたいと思います。
Contents
ショウジョウバカマ(猩々袴)とはどんな植物?【写真・画像】
和名 | ショウジョウバカマ |
漢字名 | 猩々袴 |
別名 | カンザシバナ(簪花) |
学名 | Heloniopsis orientalis |
分類 | シュロソウ(ユリ)科ショウジョウバカマ属 |
原産地 | 日本 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
ショウジョウバカマが咲いている場所
※藪をこいで進んだため池のほとりに咲くショウジョウバカマ
我が家は農家がほとんどの集落のなかでも山林にほど近い奥まった場所にあります。
春になると山菜や珍しい山野草も見かける地域ですが、ショウジョウバカマはちょっと探したくらいでは見つかりません。
日当たりが良すぎて土壌がしっかりしているところにはあまり無く、日陰になりやすい湿った場所(田んぼの畦道、水路わきの斜面など)でよく見かけます。
上の写真は、敷地から徒歩2~3分の山のふもとにある沼地をさらに藪をこぎながら突き進んだ場所にある池(沼)のほとり。
下の写真は、田んぼに水をはるための水路のそばで、年中水が流れっぱなしになってぬかるんだ斜面に咲いていたものです。
必ずしも湿地帯でなくてもショウジョウバカマが咲いている自生地もあるようですが、我が家の周囲ではこの2か所にしか咲いていません。
いずれも西側の斜面で、周囲に笹や杉、竹などの背の高い植物が生い茂っているところに咲いているのでどちらかというと日当たりは悪いです。
沼、川、池、湿地帯などの常に水がある場所の周囲を探すと見つけやすいかもしれませんね。
ショウジョウバカマ(猩々袴)の名前の由来
※画像:wikipedia
ショウジョウバカマの名前の由来となった「猩々(しょうじょう)」とは、物語や地方の伝説などに出てくる想像上の動物で、酒を好んで飲む赤ら顔のサルの様な生き物のこと。
オランウータンを漢字で書くと「猩々」と書きますし、ショウジョウバカマの他にも、ショウジョウバエなど見た目が赤い生物に「ショウジョウ~~」という名前が付くものが数多くあります。(※ショウジョウバエは見た目の赤さよりも、酒があるとその匂いに引き寄せられることから付いたとされる説もあります)
また、「袴(はかま)」については、根性葉と呼ばれる地表部分にロゼット状に広がる葉が袴のように見えるから付けられているそう。
一説によると、多年草であるショウジョウバカマのロゼット状の葉は、完全常緑ではなく冬季に一時的に赤くなることがあるようで、その姿が赤い袴に見えることからショウジョウバカマと呼ばれるようになったのではないかと言われています。
花の色を猩々に見立てるのには無理があると感じるので、変色した葉の色の説の方がしっくりくるような気がしますね。
ショウジョウバカマ(猩々袴)の花言葉
ショウジョウバカマ(猩々袴)の販売はあるの?
ショウジョウバカマは自生しているエリアは年々減少していて希少性が高まっていますが、ネットで検索すると楽天などで比較的多く取り扱いがあります。
希少な山野草は乱獲や環境の変化などによって絶滅の危機に瀕しているものも少なくありませんが、山野草を専門に栽培している園芸家さんもいるので自分で栽培してみたい場合はネット通販で購入するようにしましょう。
ショウジョウバカマの栽培難易度はさほど高くはなく、水を好む性質にあった用土にして乾燥させないようにすればちゃんと毎年花を咲かせてくれますよ。
まとめ
本記事では春を告げる山野草のひとつである「ショウジョウバカマ(猩々袴)」についてまとめました。
私が住む自然が豊かな田舎の環境でも、ごくわずかなエリアにしか生えていないので実際に野山をあるいて探そうと考えている方はしっかりと下調べをした方が良いでしょう。
また、ぬかるんだ場所に生えることが多いので湿地帯でも歩けるような準備が必要です。
もし見つけた場合は、希少な自生地を荒らさないよう乱獲などはせずに、見て楽しむくらいに留めましょうね!