除雪機による事故を防ぐために注意することとは?

除雪作業

冬の雪国にとっての一番の悩みは「除雪」ですよね。

北海道出身、宮城県在住の私も長年苦労してきた除雪ですが、近年は家庭用除雪機の普及によって電動除雪機を使って除雪をする家庭も増えてきました。

※関連記事:家庭用除雪機に”電動式”がおすすめの理由

その一方で、2009年9月から2015年1月10までの期間の除雪機による事故が45件報告されており、うち死亡事故も14件起きています。(*1:事故情報データバンク)

運転免許は不要で誰でも使える電動除雪機は、適切に使用しないと大きな事故につながる恐れがあります。

今回は、過去の事故事例から学ぶ「除雪機による事故を防ぐために注意するポイント」をご紹介いたします。


5~6シーズンで14件の死亡事故ってことは、年に2人以上亡くなってる計算になるのかぁ

間違った使用方法のせいで事故が起きている事例が多いので、正しい使い方をしっかり再確認しておくぞい!

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

除雪機による事故事例(事故種類別)

除雪機 説明

※注:画像の除雪機と事故には関連性はございません。

まず電動のロータリ除雪機の構造について説明しますと、

機械の回転する刃の部分(オーガ)で雪を細かく砕いてから、ブロアと呼ばれる場所に雪が吸い込まれ、シューターという投雪口から雪を遠くに排出する仕組みになっています。

事故の内容別件数を見てみると、下記のようになっています。

  1. オーガ部分への巻き込み事故:11件(24.4%)
  2. 除雪車に轢かれる事故   :8件  (17.8%)
  3. 除雪機と壁に挟まれる事故 :5件  (11.1%)
  4. ブロアによる事故     :3件  (6.7%)
  5. その他          :18件(40.0%)

前述の45件の事故のうち、最も多いのが「オーガ部分への巻き込み事故」です。

その他は、火災など他の要因による事故です。

スポンサーリンク

除雪機による事故事例(重症度別)

事故を重症度別の件数でみると、下記のようになっています。

  1. 死亡        :14件(31.1%)
  2. 1か月以上のケガ(重症):12件(26.7%)
  3. 軽症        :2件  (4.4%)
  4. 怪我無し      :17件(37.8%)

死亡が3割以上っていうのはやっぱり多いなぁ

死亡につながった事故の内訳は下記の通りじゃ
  1. 除雪機に轢かれる事故    :6件(42.9%)
  2. オーガによる事故      :5件(35.7%)
  3. 除雪機と壁の間に挟まれる事故:3件(21.4%)

死亡例の事故の種類で最も多いのが「除雪機にひかれる」という物です。

大型の除雪機は重量もあり、使用中に雪で滑って転んで下敷きになったり、周囲の障害物との間に挟まってしまったりする危険があるのですが、これらは正しい使い方をしていれば防げる事故なのです。

除雪機による事故を起きないようにするために気を付けるべきこととは?

1.デッドマンクラッチを固定しない / 故障したまま使用しない

デッドマンクラッチ

事故につながる誤った使い方で最も多かったのが「デッドマンクラッチ」を固定して使っていたり、故障しているにもかかわらず修理せずに使い続けた例です。

デッドマンクラッチとは?

ハンドル部分にあるクラッチで、ハンドルから手を離すとオーガ、ブロアの回転、走行が停止する安全装置のこと

本来であれば、作業中に誤って転倒したり、後進中に障害物にぶつかてしまっても、デッドマンクラッチから手を離せば自動的に除雪機の稼働は止まり大事には至りません。

しかし、死亡事故の多くはこのデッドマンクラッチが作動しない状態での使用により、安全装置が働かなかったために起こったものが多くありました。

作業開始前に、必ずデッドマンクラッチが正しく作動するかどうか確認してから使うようにしましょう。

2.エンジンをかけたまま投雪口の雪詰まりを素手で取ろうとしない

ブロア 投雪口

雪を排泄するブロア部分に詰まった雪を取り除くときに起こる事故の多くが、「エンジンをかけたまま素手で取り除こうとしたときに巻き込まれる」という事例が多くを占めました。

湿った雪や圧雪を取り込んだ時に、投雪口部分に雪が詰まることがあります。

本来であれば、エンジンをストップし、オーガやブロア部分の駆動、走行の3つが完全に停止をしたのを確認してから、専用の雪かき棒で雪を取り除かなくてはいけないのですが、

横着をしてエンジンをかたまま素手で取り除こうとしてしまったために、手指を巻き込まれて切断や骨折してしまった事例が多くありました。

こちらも正しい使い方をすれば防げる事故ですね。

3.周囲に人がいないか注意しながら作業をする

除雪作業

除雪時にやはり危険なのは、オーガの部分が刃がむき出しで雪を砕いていくため、急な飛び出しなどによって巻き込まれてしまう危険性があります。

作業者が気を付けていても、不意に近寄ってきたり雪道で滑ってしまったりすることもあるので、必ずすぐに作業を停止できるような状態で慎重に作業をするようにしましょう。

特に子供が近くにいる場合には、十分な注意が必要です。

4.作業前に周囲の障害物の位置を把握する

除雪車

除雪車は雪かきをする構造上どうしても重量が重いものが多く、急な移動をするのが難しい機械です。

作業前にあらかじめ「花壇の植え込み、電柱、壁」などの障害物の位置を把握して作業をすることで、急な挟み込みや機械の衝突を防ぐことが出来ます。

特に自動走行の機能がついている大型の除雪機の場合は、後進時の転倒による巻き込み事故なども多いので、自分の背後にある障害物の存在には十分に注意するようにしましょう。

スポンサーリンク

動画で事故事例を確認しよう

除雪車の使用における危険性は十分わかっているつもりでも、言葉や写真だけではなかなかその危険性が実感しにくいかもしれません。

国民生活センターには、上記で挙げた事故事例を全て紹介した動画が掲載されています。

実際にどのようなシチュエーションでの事故が多いのか、事故が起きるとどのようになってしまうのかを実験した映像ですので、是非使用前に一度ご確認されることをおすすめします。

歩行型ロータリ除雪機の使い方に注意(動画)を確認する

まとめ

今回は、除雪機によって起きやすい事故の事例と、事故の予防方法についてご紹介しました。

死亡事故の多くが60歳以上の高齢者によるもので、現在この情報をお読みになっている方は実際の利用者ではなく、豪雪地帯に住むご両親などに除雪機をプレゼントしようとお考えになっている方かもしれません。

雪の多い地域で雪かきに難渋しているのはやはり高齢者世代ですので、その方たちが安全に使えるように、使い方だけでなく事故事例や安全面での使用方法をしっかりとお伝えいただければと思います。

参考)国民生活センター:歩行型ロータリ除雪機の使い方に注意