「ガサゴソという音がするので家の壁を見ると、手のひらサイズの巨大な蜘蛛が歩いていた!」なんてことはありませんか?
日本の家屋に出る蜘蛛の中でも最大級の蜘蛛が「アシダカグモ」です。
初見ではだれもが驚く大きさですが、実は益虫と考える人も多く、大切な同居人として一緒に暮らしている人もいるんですよ!
本記事ではそんなアシダカグモの特徴について詳しく解説します。
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アシダカグモはアシダカ軍曹の異名を持つゴキブリハンター
※画像:wikipedia
アシダカグモは、圧倒的な存在感でいかにも毒がありそうな見た目ですが、人間に対して影響のあるような毒は無く、性格も臆病で無害な蜘蛛です。
それどころか家の中に潜むゴキブリや小型のネズミまで捕食してくれるので、一部では「軍曹」や「アシダカ軍曹」と呼ばれ、姿を見た時には感謝の気持ちをもって挨拶する人までいるようです。
アシダカグモが2~3匹いれば半年ほどでその家のゴキブリを駆逐してしまい、餌となるゴキブリを求めてまた別の家へと移動するという性質を持っています。
しかも、ゴキブリを捕食中でも目の前を別のゴキブリが動いているのを見るとすぐにとびかかるので、一晩で20匹以上のゴキブリを捕食したという例もあります。
逆に言えば、アシダカグモがいる家には必ずゴキブリがいるので、アシダカグモを追い出しても、家の中にゴキブリがいる限り何度でも侵入してきます。
家に出る巨大な蜘蛛「アシダカグモ」の生態と特徴
・学名 :Heteropoda venatoria
・分布 :本州以南
・時期 :1年中(特に6~8月)
・毒 :なし
・タイプ :徘徊型
・動くスピード:速い
・餌 :ゴキブリ・ハエ・ネズミ
・見た目 :日本で室内に出る蜘蛛の中で最大級。大きいので見たらすぐわかる。
・大きさ :体長10~30mm程度、足まで入れた全長は100~130mm(CD1枚分)
アシダカグモの寿命
アシダカグモは、雄雌ともに寿命が長く、子グモは約1年で成体サイズになります。
この寿命の長さから、ペットとして飼育を楽しむ人も多く、ヤフオクでは沢山のアシダカグモが出品されていますよ。
アシダカグモの生息地は?
元々の原産地はインドと考えられていて、世界中の温かい地域で見られることから積雪のある寒い地域には生息していないと言われていて、生息確認情報も福島県以南とされています。
しかし、私の住む家(宮城県北部の栗原市)でもアシダカグモを見かけるので、少なくとも宮城県内は生息していると言えますし、我が家から車で20分ほどで岩手県に入るので、岩手県南部辺りまでは生息していると考えていいのではないでしょうか。
アシダカグモの産卵回数と糸を使った珍しい育児方法
※卵嚢をかかえる母親アシダカグモ
アシダカグモのメスは年に2回産卵を行い、一回の産卵で約300個前後の卵を産み、お腹から出る糸を使って「卵のう(卵嚢)」を形成して口で加えて持ち運びます。
我が子を咥えているので、母グモは卵がかえるまでの約1か月間何も食べずにじっとその時を待ちます。
まとめ
アシダカグモ自体は人間に危害を加える蜘蛛ではなく、ゴキブリや小さいネズミまで駆除してくれるという事がわかりました。
ただ、その大きい見た目と動く速さが恐怖感を与えるので嫌われがちですが、ゴキブリを退治し終えたらどこかに移動してくれるので、無理に追い払おうとしなくても問題はありません。
必要以上に恐れずに、そっと窓から逃がしてあげてくださいね!
他にも家の中に出ることがある蜘蛛について、下の記事で詳しくまとめています。是非あわせてご覧ください。