こんにちは、田舎センセイです。
我が家の庭では数多くの山野草を栽培しているのですが、花の形が特徴的で生薬にもなる「イカリソウ」が開花し見ごろをむかえています。
本記事ではイカリソウの特徴と育て方、生薬として使われる際の効能などに付いてご紹介します。
Contents
イカリソウとはどんな山野草?【画像・写真】
和名 | イカリソウ |
漢字名 | 碇草/錨草 |
別名 | 三枝九葉草(さんしくようそう) |
英名 | barrenwort/bishop’s hat/fairy wings/horny goatweed |
生薬名 | 淫羊藿(いんようかく) |
学名 | Epimedium grandiflorum var.thunbergianym |
分類 | メギ科イカリソウ属 |
原産地 | 日本 |
分布 | 本州、四国、九州 |
イカリソウは世界に50種類ほどあると言われていて、栽培も比較的容易でプランターや庭植えでも楽しめることから園芸品種も数多くあります。
イカリソウの名前の由来は花の形が船のイカリに似ているから。
※イカリソウの花
※船のイカリの画像:flicker
花期は4~5月ごろで、草丈は30~40cmくらいにまでなります。
イカリソウの中でも、中国大陸や日本の四国地方の林間地区や丘陵地帯に自生する「ホザキノイカリソウ」は古来から漢方薬として使われていて、全草もしくは葉を乾燥させたものを生薬名「淫羊藿(いんようかく)」と呼び、主に強精・強壮の効果があります。
イカリソウの生薬としての効能・薬効
イカリソウの成分を配合したサプリメントや健康食品
イカリソウの成分が入っているサプリメントは数多くありますが、一番有名なのが「ユンケル」ではないでしょうか。
イカリソウが配合されている主なユンケルには以下のものがあります。
※参考:ユンケル -イカリソウ
ユンケルを飲んで元気になったことがある方がいれば、それはイカリソウの強壮・強精の効能のおかげかも知れませんね!
イカリソウの花言葉
イカリソウの花言葉は、船の碇(いかり)に関連したものが多いのでわかりやすいですね。
イカリソウの育て方・栽培方法
・浅根性で根茎は横に伸びる
・乾燥に弱く、肥沃な土壌を好む
・直射日光に弱いが、耐陰性があり耐寒性も高い
・樹木の陰になるような場所を好む
イカリソウは宮城県北部に位置する我が家でも毎年花を咲かせるので耐寒性はかなり強いです。地上部が多少雪に埋もれても毎年花を咲かせます。
栽培難易度は低く、初心者でも育てやすいのですが、やはり「地植え」と「プランター栽培」では栽培難易度が変わってくるので、注意するポイントがいくつかあります(※特にプランター栽培)
庭植えであれば樹木の下付近の一日中明るい日陰になるような場所に植えておけば、風よけ&乾燥防止になるので良いでしょう。水やりもよほどの乾燥している時以外は不要です。
一方で、プランター栽培の場合は用土選びと水切れに注意をする必要があります。
用土は一般的な山野草用のものを選べば問題ありません。
イカリソウの品種と苗の販売
イカリソウの苗は一般的な花屋にはあまり流通していませんが、Amazonや楽天のネットショップでは様々な品種が売られていて手に入れることは容易です。
特に、Amazonよりも楽天で探した方が多種多様な品種(園芸用に交配されたもの)を見つけることができます。
イカリソウの代表的な園芸品種についていくつかご紹介します。
イカリソウ「夕映」
赤紫色の品種で、花も大きめ。早咲き。
イカリソウ「楊貴妃」
花の上部が赤く、中央部分が薄黄色の品種。「夕映え」と「ダビディ」の交配品種。
2色がキレイに分かれているのがとても綺麗で目立つ。
イカリソウ「多摩の源平」
白と薄紫色(ピンク色)のコントラストがキレイな品種。一本の木に紅白の花が咲く「源平咲き」の品種としてとても人気があります。
イカリソウ「ルブラム」
エピメディウム・アルピナムとイカリソウとの交配品種。白と農紅の2色がキレイな品種。
イカリソウ「オレンジクイーン」
イカリソウの中でも珍しいオレンジ色の品種。花は小さめ。
イカリソウ「赤城桜」
群馬県の赤城山麓で発見された品種。桃色の花は大きめの青軸系。
イカリソウ「ダークビューティー」
紫褐色と薄ピンクの花をつける品種。海外で交配された品種。
まとめ
イカリソウはその栽培のしやすさから園芸品種が数多く存在し、プランター栽培や庭植えで楽しむことができますが、生薬としても使われているなど古来から人間と密接にかかわっていた植物であることが分かりました。
自分もユンケルを年に何本か飲むのですが、次からはもう少しイカリソウに思いを馳せながら飲んでみようと思います。