朝起きて体の柔らかい部分が虫に刺されている場合は、寝具にダニが潜んでいる可能性が高いです。
布団やシーツなどの寝具に付いたダニの駆除方法として「洗濯をする」という手段を取る方もいるかもしれませんが、実は生きているダニは洗濯をしても死滅してくれないことをご存知ですか?
今回は、ダニに対する洗濯の効果についてご説明いたします。
自分の痒みの原因がダニによるものかどうか定かではない方は、こちらをお読みください
Contents
洗濯しても毛布に潜むダニは死なない?
洗濯をすることによって、
- 水で溺死するのではないか?
- 水流に流されていくのではないか?
- 脱水時の回転による衝撃で死んでくれるのではないか?
と考える人が多いのですが、ダニはしぶとく生き残ります。
1.洗剤を入れた水に1週間以上つけても死なない
ダニは乾燥にはめっぽう弱いのですが水に沈めた程度では死にません。
家の中にいる「屋内ダニ」の8~9割を占めるチリダニ科のダニであるコナヒョウヒダニなどは、洗剤を入れた水に1週間沈めても全く死にません。
ダニは水に沈めるだけでは死なないのです。
2.ダニは繊維にしがみつくので水流では流されない
ダニは、足先にカギ爪や吸盤のような器官があり、繊維にしがみつくので洗濯機の水流程度では簡単には剥がされてくれません。
以前「布団のダニは掃除機や布団クリーナーでは死なない」という記事の中でもご説明しましたが、ダニのカギ爪は鋭くしっかりと繊維をつかんで離しません。
掃除機による吸引も洗濯機の水流も、すべてのダニを死滅させる程の効果は期待できません。
3.洗濯による物理的な衝撃で死ぬ個体もいるが、死滅は難しい
シーツや衣類など比較的頻繁に洗濯ができる薄い素材のものであれば、洗濯の脱水時の衝撃で圧死する個体もいるのですが、毛布や布団などの厚い素材の寝具は内部にダニが残ってしまうので、何度洗濯をしても死滅させることは難しいでしょう。
そもそも頻繁に洗う衣類からのダニ被害で悩む人は少ないはずで、悩みのほとんどがベッドやマットレス、毛布など家庭用の洗濯機で洗いにくい寝具に潜むダニの駆除のはず。
ギリギリ家庭用の洗濯機で洗う事の出来る「毛布」「ブランケット」のダニの駆除だとしても、洗濯機でダニを死滅させるのはやはり困難であると言えます。
ダニ駆除効果を搭載した洗濯機で本当に毛布のダニが駆除できるのか?
近年では大型の洗濯機の普及により、一般家庭でも毛布を洗濯機で洗濯することができるようになりました。
通常の洗濯では毛布の内部のダニを死滅させることが不可能であると書きましたが、家電量販店などには「ダニ駆除モード」などを搭載している洗濯機が売られています。
これらの洗濯機の機能を使う事でダニを駆除することができるのでしょうか?
ダニ駆除機能を搭載した洗濯機のいくつかをご紹介します。
1.日立 ビートウォッシュ 12kg シャンパン BW-DX120B N
日立のビートウオッシュBW-DX120B Nは、毛布モードでの最大容量6kgとしっかりと厚手の毛布も洗える大型の洗濯機です。
実は、我が家で使っている洗濯機がこのビートウォッシュで、息子が生まれた後に小児アトピーと診断されたのをきっかけに買い換えました。
この機種には、「ダニ対策」コース(洗濯容量3kg以下、運転時間160分)が搭載されており、50度以上の温風を20分以上維持するという機能があります。
毛布へのダメージを極力抑えるために、過度な温度上昇を抑えているようなのですが、毛布内のすべてのダニを死滅させるだけの効果があるかと言えば、少々疑問が残ります。
ダニを完全に死滅させるには60度以上の高温で60~90分程度が必要と言われており、ビートウォッシュではすすぎの間に温風を20分間とのことなので、濡れた毛布の内部までしっかりと高温にならずダニを死滅させるほどの効果は見込めないでしょう。
洗浄力にはとても満足していますが、厚手の毛布に潜むダニを死滅させることができるかという点においては、少々物足りない印象を受けました。
2.パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9700L/R
Panasonicの斜めドラム洗濯乾燥機 NA-VX9700L/Rは、ダニバスターコースを搭載した洗濯乾燥機です。
洗濯前に65℃の温風で90分間過熱を行い、その後にダニの死骸や糞などのアレルギー物質を洗浄するという内容で、99%以上のアレルゲンを駆除するとうたっています。
ダニの死滅のラインは「60度以上で60~90分」と言われているので、厚めの毛布でもしっかりと内部まで高温になりダニを死滅させる効果が期待できるとともに、洗濯の前にダニを死滅させてから死骸を洗い流すという流れはとても理想的です。
一番手っ取り早い毛布の中のダニの駆除方法は「コインランドリー」
誰もがダニ駆除のために高価な洗濯機を購入できるわけではありませんよね。
洗濯機を購入する以外に最も簡単で効果的なダニの駆除方法は、コインランドリーの高温乾燥機を使う事です。
コインランドリーの高温乾燥機であれば、一度に複数枚の毛布を入れることができ、70度以上の温風で乾燥させることができるので毛布の中のダニは確実に死滅します。
我が家のように近くにコインランドリーの無い田舎でない限り、この方法が確実にダニを殺すことができる手っ取り早い方法であると言えます。
コインランドリーのフランチャイズ展開を行っている株式会社mammaciaoが、コインランドリーの乾燥機によるダニの駆除実験を行っており、下記の通り結論付けています。
ダニは気温や湿度などの条件が整うと、6週間で150倍*にもなると言われています。 今回の検証により、乾燥機だけを利用してもダニを死滅させられることがわかりました。 ただ、ダニの死骸やフンもアレルゲンとなることから、洗濯で除去した方が安心です。 洗濯後の乾燥は生乾き臭を防ぐためにも羽毛のシングル掛け布団なら高温設定(78℃)で60分を 推奨してきました。ダニを死滅させるという効果を考えても適切な温度設定と乾燥時間であったと言えるでしょう。 *白井秀治 他:日皮会誌(2010)
ダニの駆除実験の詳細はこちらをご覧ください。
※参照:実験してみました!!mammaciaoのコインランドリーでダニ対策は有効!?
コインランドリーに行く時間もない人は「ふとん宅配クリーニング」がおすすめ
我が家のように小さい子供がいる場合は、コインランドリーに足を運ぶことすら難しいことがありますよね。
そんな時は、宅配だけで完結する布団クリーニング専門サービスの利用が便利です。
当サイトがおすすめするのが「ふとんLenet 」です。
ネットで注文すると、布団の梱包キットが届くので布団を詰めてクロネコヤマトに引き渡し、最短10日後にはふかふかになってダニやダニアレルゲンが除去された布団が届くので簡単です。
ここでは追加料金(1枚1000円)を払えば、防ダニ加工を施してくれるので、完全にダニ対策をしたい場合はコインランドリーよりもおすすめです。
ダニアレルギー対策には防ダニシーツや防ダニ布団も活用しよう!
寝具のダニ対策で何度も乾燥機にかけたり洗ったりするのが面倒くさいと考える方は、防ダニシーツや防ダニ布団を購入してしまうというのも一つの方法です。
高密度織りなどでしっかりと防ダニ加工された寝具を使えば、寝具内にダニが入りこむことを防げるので、ダニ駆除の手間も省けます(※粘着式のコロコロなどで表面のダニを取り除くような作業は発生します)。
初期費用としてコストはかかりますが、ダニ以外にもハウスダストや花粉などを防ぐ効果もあるので、長い目で見れば時間もお金も節約できるので検討の余地はあると思います。
おすすめの防ダニ寝具については、下記関連記事にて詳しくご紹介していますので併せてご覧ください。
ベッドのマットレスに潜むダニの対処法は?
毛布や布団などの厚めの寝具のダニ対策として、パナソニックのNA-VX9700L/Rやコインランドリーを使うとほとんどのダニを退治することができることが分かりました。
しかし、ソファーやベッドのマットレスなど乾燥機に入れることのできない大型の寝具・家具に対しては、熱によるダニ駆除を行う事が困難のため、他のダニ駆除方法を行う必要があります。
殺虫剤や誘引剤入りの粘着シートタイプの駆除剤など様々なダニ駆除グッズがありますが、中でも【ダニ捕りロボ】が最も効果が確実で安全な駆除方法としてオススメです。
市販の誘引剤入りの粘着シートは、商品によっては粘着力が不十分でかえってダニの温床になってしまう恐れがあるのですが、ダニ捕りロボはダニの体に付着した物質が水分を吸収し、乾燥によってダニを死滅させます。
熱によるダニの駆除を行うのが難しいソファやベッドは、肌が長時間ふれる寝具(家具)であるため、殺虫剤の使用は避けたいところですよね。
是非、公式ホームページで【ダニ捕りロボ】の詳しい説明をご覧ください。
まとめ
- ダニは洗濯の際の、水・洗剤・水流では死なない
- 洗濯機での脱水の衝撃によるダニ駆除は、シーツや衣類には効果的だが厚い毛布などはあまり効果が無い
- ダニ駆除機能搭載の洗濯機はいくつかあるが、60℃以上を60~90分維持する物を選ぶ
- コインランドリーがあれば、高温乾燥機によるダニ駆除が手軽で効果的
- ソファーやベッドなど乾燥機に入らないものは、ダニ捕りロボがおすすめ
今回は、洗濯ではダニを完全に死滅させることができない理由と対処法についてまとめました。
熱と乾燥に弱いダニですが、一般的に言われる「50℃で20~30分」という目安は、仮に厚い毛布をダニの死滅する温度に上げる場合、内部まで50℃以上にするにはそれ以上の温度で長時間加熱し続けなければならず、家庭用の乾燥機ではどうしても限界があります。
毛布の内部まで全てダニの死滅する温度にするには、コインランドリーにあるような業務用の乾燥機を使うか、記事内でご紹介した60度以上で90分間維持のような乾燥機でないと難しいでしょう。
しかし、チリダニの死骸や糞などの除去には洗濯は効果的なので、高温での加熱処理をした後にしっかりと洗濯をすることでアレルギー物質を取り除くことができます。
徹底的なダニの駆除のためには、「加熱後の洗濯」を忘れずに行うようにしましょう!
家の中で一度ダニに刺されると、ダニがいる布団やベッドで寝ているような気がしてとても嫌な気持ちになりますよね。
特に、赤ちゃんや小さなお子さんは、肌が柔らかいので大人以上にダニの餌食になりやすく、アトピー性皮膚炎やダニアレルギーになることもあるのでとても心配です。
ダニを駆除する一番効果的な方法は、「ダニ捕りロボ」をベビーベッドやプレイマットの下に置き、防ダニ加工の施された寝具と併用するという方法です。
ベビーベッド1つ分なら、ダニ捕りロボ(レギュラーサイズ)が1枚で良いので、1日あたりたったの18円でダニを駆除し続けることができます。
ダニ捕りロボは、Amazonなどではなく販売元から直接購入するのが最も安くお得ですので、下記のボタンから自分に合ったサイズ&枚数のセットをお選びください。