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  • 多肉・コーデックスの室内栽培環境を大公開!室内温室&棚で実生株を育てよう!

    多肉・コーデックスの室内栽培環境を大公開!室内温室&棚で実生株を育てよう!

    こんにちは、田舎センセイです!

    多肉植物やコーデックス(塊根植物)を育ててみたいけど、日当たりが悪い・寒冷地に住んでいるなどであきらめざるを得ない人もいると思います。

    私は自宅で趣味のコーデックスや多肉植物を育てているのですが、我が家は宮城県北部に位置するため、冬は暖房を切ると夜間の室温が5℃以下になることもあるので簡易温室を作って冬越しをしていました。

    しかし、過去に種から育てた実生株が育ってきて温室内がギュウギュウになってきたことに加え、新たにかなりの数の種をまいたために加温設備が足りなくなってしまったんです。

    我が家のように寒い地域だと夏型のコーデックスの発芽適温(パキポディウムは30℃前後)になる時期がほんのわずかしかないので、人工的に環境を整えないと初年度の生育期間がすごく短くなってしまうんですよね。

    ある程度成長して発根していないと冬越しが難しくなってしまうので、少しでも早い段階で種まきをしたいなといつも考えていたんです。

    そこでスチールラックを組んで冬でも実生株の種まき~発芽までできるような栽培環境を作ってみたところ、発芽率が格段に上がったんです!

    本記事では参考程度にですが、我が家で多肉やコーデックスの実生株を育てている環境と機材をご紹介します。

    [chat face=”mu.jpg” name=”” align=”right” style=”type2″]ただし、あくまでも「可能」というだけで、夏型のコーデックスの播種を冬にすることを勧めているわけではないので間違えないように![/chat]

    [chat face=”buta.jpg” name=”” align=”left” style=”type1″]室内でできるだけ日照時間を確保したり、温度変化を避けて発芽しやすい環境を作る方法だよ![/chat]

    本日のGOAL日照時間が確保できない日当たりの悪い部屋やコーデックス&多肉栽培に適さない寒い地域でも、種の発芽&実生株の育成~冬越しができる環境を整える方法を考える

    我が家の室内温室&実生株栽培環境

    温室
    ベースは「ルミナスのスチールラック」を5段にして使っています。

    https://inakasensei.com/luminous

    個人的にはインテリア雑誌などに載ってるオシャレな木材の棚も良いんですが、木材だと濡れるとカビが発生する可能性がある」「下の段からの加温ができない」「上からのLEDライトの照射光が下に届かないなどの不都合が沢山あるので却下。

    その点、スチールラックは上記のすべての条件を満たしてくれるので、加温したい段の下(もしくは同じ段)にヒーター、上の段にLEDライトを吊るして周囲を布やビニールシートで覆えば簡易発芽棚の完成となります。

    [chat face=”mu.jpg” name=”” align=”right” style=”type2″]では具体的に使っている道具を紹介していくぞい![/chat]

    園芸用パネルヒーター&サーモ

    パネルヒーター

    私が使っている園芸用ヒーターが「昭和精機工業」のパネルヒーター100Wです。

    市販のヒーターの中では加温機能は弱い方なので、温室の大きさに合わせて適切なワット数を選ぶようにしましょう。

    ヒーターの選び方についてはこちら

    https://inakasensei.com/greenhouse-heater

    また、ヒーターにサーモが内蔵されていない場合は、上の様なサーモががないと際限なく温度が上がってしまって危険ですので、必ず合わせて用意するようにしましょう!

    [chat face=”buta.jpg” name=”” align=”left” style=”type1″]種子から育てて発芽させたい場合は、できれば30℃をキープできるような設備を作るとどの季節でも可能になるね![/chat]

    [chat face=”mu.jpg” name=”” align=”right” style=”type2″]必ず安全性を確保して発芽にピッタリの温度を作れるようにしよう![/chat]

    最初の方に挙げた写真では、ヒーター以外に白熱電球も使って加温していますが、私のヒーターのワット数が弱いので仕方なく追加したものです。

    安全面&コスト面ではあまりお勧めできないので、もし真似される場合は自己責任でお願いいたします。

    腰水管理にはDaisoの200円プラケース&プレステラ90が便利!

    Daisoプラケース
    私が種を発芽させるために使っているのが、ダイソーに売ってるこの200円の「収納ケース(クリア、フタ付)」です。

    私が種まき用に使っているプラ鉢「プレステラ90」がピッタリ6個収まるんです。

    プレステラ

    プレステラ容器が空のままだと若干縦(3つ並び)がキツイんですが、用土を入れて腰水管理をする時にはぴっちりと収まるので逆に安定します。

    過湿するための蓋も付いている上に、半透明なので光を(ある程度)透過して好光性種子の発芽を促進しやすいのもポイントです。

    (※蒸れ、カビ、徒長を気にして蓋をしない、もしくは通気口の開いた蓋をするという方法もありますが、私は殺菌剤を用いた上でさらにカビた種子はどんどん排除する方法をとっているので、発芽促進重視で完全に蓋をしています。)

    種まき用土は「無菌」&「保水性」を重視

    種まき土
    種まき用土に関しては、色んな方法を試されている方もいると思いますし、育てる植物によっても適した土は違うので、どれが正解というのはないと思います。

    ただ、個人的に気にしているのは以下のポイントです。

    肥料分が入っていない土を選ぶ
    表土には保水性の高い土を選ぶ(私の場合はバーミキュライト)
    ・発根し始めた個体が土に根を潜りやすいかどうか
    ・種をまく前に熱湯orレンジ加熱で土を殺菌する

    基本的に高湿度で管理するのでカビが生えやすい環境になります。

    そのため、ケースや用土も必ず殺菌消毒(熱湯orレンジ)をしますし、発芽用土はカビの発生源になりやすい肥料分の入っていない土(赤玉、鹿沼、日向土、川砂、バーミキュライト)などをベースに作っています。

    全てを混ぜ込むのではなく、下層から上層に向かうにしたがってだんだん粒子が小さくなるようにしていますが、微細種子以外は無菌で保湿性の高いバーミキュライトを一番表面の層に来るようにしています。

    https://inakasensei.com/vermiculite

    種子の殺菌は「ダコニール1000」か「ベンレート水和剤」

    ダコニールとベンレート
    コーデックスの種まき~発芽で一番問題になりやすいのは、何度も触れていますが「カビ」。

    特にパキポディウムはカビやすいことで知られていて、私も何度もカビのせいで種をダメにしています。

    https://inakasensei.com/pachypodium-kabi

    カビのリスクを減らすためにできる方法としては、「種をまく前に殺菌剤の希釈液に種を半日~1日浸す」という方法があります。

    その時に使うことが多いのが「ダコニール1000」と「ベンレート水和剤

    ともに殺菌剤ですが、剤形が違う(ダコニールは液体、ベンレートは粉末)ことと、作用機序が違うのでダコニールは予防的な使い方に限られるのに対し、ベンレートは予防&カビ発生後の治療にも効果的である点が違います。

    私は種まき前の殺菌にはダコニール1000を使っていますが、その理由については下の記事で解説しているのであわせてご覧ください。

    https://inakasensei.com/daconil1000

    日照時間不足はLEDライトで補う

    LEDライト

    本来は日光を遮るものが少なく風の強い乾燥地帯で育つコーデックスは、室内管理にするならば日当たりがしっかりと確保できる場所が無くては徒長してしまったり枯れてしまう原因になります。

    さらに言えば、ガラス越しでは日当たり自体も直射日光よりもかなり減弱されてしまうので、病気にかかりやすくなってしまうとも言われています。

    そうは言っても植物の日当たりのためだけに引っ越しは出来ないので、私は植物育成用のLEDライトなどを使って日照不足を補ってあげています。

    私が使っているのはこのLEDライトですが、使用前後で明らかにコーデックスの生育に違いが出ているので購入してよかったと大満足しています。

    またこのLEDライトは紫外線を放つLED電球が1つ備わっているので、カビの抑制にもわずかながら効果があるように感じています。

    植物育成用LEDライトの選び方についてはこちら

    https://inakasensei.com/botanical-light

    まとめ

    今回は私の植物育成棚について、スチールラックをベースにヒーターや植物育成ライトを配置して、発芽促進やカビの抑制をするために私が使っている道具をご紹介しました。

    上記の組み合わせで、特に冬季の朝晩の冷え込みが激しい場合はシェルフ内の温度を均一に保つために、薄いブランケットをスチールラック周囲に巻き付けて熱を逃がさないようにしています。

    密閉性を上げたい場合は透明のビニールシートで覆えばより温度は安定すると思いますが、過剰に熱がこもりやすそうなので私はブランケット(布)を巻き付ける方法を選んでいます。

    今回ご紹介している道具を使う事で、東北の地で2~3月に種まきをしてもかなり発芽成功率が上がりました。

    あくまでも一例ですが、温度が安定せずに上手くコーデックスの種子の発芽ができない方は参考にしていただければと思います。

  • LEDで光合成!多肉・塊根植物の徒長対策に照明を購入したのでレビューします!

    LEDで光合成!多肉・塊根植物の徒長対策に照明を購入したのでレビューします!

    こんにちは、田舎センセイです。

    近年、観葉植物に並んで人気が出てきている多肉植物や塊根植物(コーデックス)は、本来気温が高く日照時間も長い乾燥地帯に自生している植物たちです。

    私も趣味で育てているのですが、東北の地では冬は寒くて枯れてしまうので100均のフォトフレームを使って温室を自作しました。

    https://inakasensei.com/onshitsu

    何とか冬を越せるようにはなったものの、今度は日照時間不足で育てている塊根植物が徒長してきてしまい、どってりとしたあの特徴的な風貌が保てなくなってきてしまったんです。

    徒長
    ※日光不足で徒長してしまったアデニウムオベスム

    そこで「植物育成用のLEDライト」を購入し、塊根植物の実生株の育成と徒長対策をすることにしました。

    本記事では、私が購入した植物育成用のLEDライトの特徴と使用感についてレビューしたいと思います。

    [chat face=”buta.jpg” name=”” align=”left” style=”type1″]植物育成用ライトがあれば日照時間の短い冬でも光合成をさせてあげることができるね![/chat]

    [chat face=”mu.jpg” name=”” align=”right” style=”type2″]何故ワシがこのLED照明を購入したかなどのポイントもあわせて解説していくぞい![/chat]

    多肉・塊根植物用のLED照明レビュー!

    私が購入した植物育成用のLEDライトはこちら。

    この商品を選んだポイントについてはあとで書きますが、まずは届いた商品を実際に見てみましょう。

    梱包

    植物育成用の照明をAmazonなどで探すとほとんどが中国製品です。日本製の商品もないわけではないですが、法人用に生産しているところが多いようなので一般家庭で使うには高額・高出力で使いにくそうでした。

    開封!

    植物育成用ライト植物育成用ライト
    梱包されていたのは上の写真の3点(&取り付け方の説明書(英語))でした。

    上面と側面に放熱用の穴があり、プラグを差し込む横に電源スイッチがあります。

    コンセントプラグ
    中国製品ですがプラグは日本のコンセントと同じ形なので、変換プラグのようなものは必要ありません。長さは1.5m程度なので設置場所によっては短いと思いますので、人によっては延長ケーブルを用意しておいた方が良いかもしれませんね。

    フック
    吊り金具はカラビナとワイヤーがつながったタイプ。

    吊り金具
    吊り金具
    四角の金具に取り付けて吊り上げることで植物の上に設置できます。

    私はスチールラックを使って照射するので、あえて金具を使って釣ることはせず普通にラックの上に置いて使用しました。

    LINKIのLEDライト 300Wの商品スペック

    商品スペック
    サイズ(縦×横×高さ)210mm × 310mm × 72mm
    重さ2.65kg
    消費電力300W
    動作電圧85V ~ 265V
    使用寿命50,000時間
    使用環境-20℃ ~ 40℃
    推奨使用時間10 ~ 16時間/日
    推奨使用距離0.5m ~ 1.5m(※植物の生育段階による)

    300Wの商品ですが、実際の消費電力は76Wと省エネで電気代もさほどかからないようです。

    50000時間という使用寿命は、1日8時間の照射で約17年、10時間の照射では約15年、16時間照射し続けても8年以上持つので、もしこの寿命を全うできればとてもお買い得だと思います。

    照射角度は120°/90°なので、商品サイズのほぼ真下からやや広めの範囲に光を当てることができます。

    LEDの個数と波長

    LED
    上の写真は商品のLED配列ですが、全部で100個あります。

    LED配列
    ※画像:Amazon

    全100個のLEDの内訳は以下の通りです。

    ・赤色LED(660nm):70個
    ・青色LED(450nm):20個
    ・白色LED(9000K)  :8個
    ・IR LED    (730nm) :1個
    ・UV LED  (380nm) :1個

    個人的に植物育成ライトを選ぶ時のポイントに、「LEDの色と波長のバランス」がありました。

    以下の記事で植物育成ライトを選ぶ時のポイントを解説しているのであわせてご覧いただきたいのですが、植物の持つ葉緑体が効率よく光エネルギーを吸収するには660nm前後の赤色光と450nm前後の青色光が5:1~10:1程度の割合であるのが好ましいと言われています。

    https://inakasensei.com/botanical-light

    [chat face=”buta.jpg” name=”” align=”left” style=”type1″]この商品も赤70個、青20個でちょうどいいバランスだね[/chat]

    [chat face=”mu.jpg” name=”” align=”right” style=”type2″]この商品を選んだ理由がこのLEDの配色バランスが希望通りだったというのが一つじゃな[/chat]

    いかに光量が強くても植物の光合成に必要な波長の光が少なければ、それはただ電力を無駄に消費している(植物の光合成の光源としては非効率的)という事になります。

    その点、この商品の説明には電力の90%を植物の光吸収の能源として転化できると書いていましたので(その説明を信じるならば)省エネ&効率的であることが分かりますね。

    植物育成ライトを点灯してみる

    LEDライト
    現在、播種したばかりのパキポディウムやら亀甲竜などがあるので、発芽促進&カビ防止のために腰水にしている種まきポットの上に照射してみました。

    まず感じたのが「部屋が怪しい雰囲気」になります。バイオハザード感というか、ピンクないやらしい感じというか。

    あまり気にしない方なら問題ないかもしれませんが、私の作業机の真後ろで点灯させていても壁に反射したピンクの光で多少落ち着かなくなりました。

    なんとなく目も疲れる感じがあるので、現在はスチールラックの周囲に遮光用の布を巻いて光の拡散を防いでいます。

    より照射効率を上げたい場合は、光を反射させるシルバーシートのようなものをまいた方が良いかもしれませんね。

    発熱が少ないのがLED照明のポイント

    LED発熱
    植物育成ライトで人工的に光をあてるというのは、日照不足を補う面ではメリットがありますが、照射距離や照射時間を間違えると葉焼けや変色の原因になってしまったり、発熱を伴う灯具(HID、蛍光灯、電球など)の場合は、一気に枯れさせてしまう可能性もあります。

    LED照明のメリットの一つに「発熱しにくい」というものがありますが、実際に4~5時間点灯しているライトの下に手をかざしてみてもほんのり暖かい程度でした。

    本体自体を触っても全く熱くなかったので、ファンがしっかりまわっていて放熱が十分にできていれば植物を枯らしてしまうような事はなさそうです。

    UVライトがついているので直視は厳禁!

    LEDライト
    今回購入したライトは、赤色LEDと青色LEDだけではなくUVも1つ付いているので直視は厳禁

    照射したときの光もかなり強いので、目を傷める可能性があります。

    それにしてもUVのLEDがついているので、カビの抑制虫や病気の防除効果もあります。

    腰水管理で多湿状況になっている種蒔き用土はカビが生えやすいので、このライトを照射することで貴重な種の発芽率を高めることができそうです。

    植物育成ライトを使った結果、目に見える効果が表れてきた!

    植物育成ライトの効果
    ライトを購入後、4~5日間ほど10時間照射を継続してみると、明らかに植物の生育状態に変化が表れてきました。

    まだ春前の3月初旬で寒いため、室内に入れて20度前後の室温で管理しながら10時間照射を続けてると、成長点の発生と新芽や新しい葉の成長が観測できました。

    アデニウム
    ライトを当てたことによって春が来たと思ったのか、ぐんぐんと新しい葉を出してきました。

    天気のいい日は日当たりのいい廊下に出していますが、まだ日照時間が確保できないので正直室内でライトを当てていた方が生育状態がいい気がします。

    峨眉山
    ユーフォルビア峨眉山も、一気ににょきにょきと葉を伸ばし始めて、生長点もいくつか確認できました。

    うーーん、ライトを購入して本当に良かった!!!

    まとめ

    私が購入したLED照明ですが、個人的には値段とスペックに関して大満足でした。

    記載し忘れましたが、使用中の騒音レベルもかなり低く灯油ストーブをつけてるときの音くらい(北国感覚ですみません)なので、私はほとんど気になりません。

    2年保証も付いているので故障に関する不安も少なくてすみますし、このまま天気が悪い日でも我が家の植物たちが成長できるよう長く使い続けられたらいいですね。

    植物育成ライトをお探しの方にはおすすめできますので、興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか。