パキポディウムの実生はカビとの闘い!カビやすい条件と対策まとめ

パキポディウム 実生

こんにちは、田舎センセイです。

数ある塊根植物(コーデックス)の中でも人気の高い「パキポディウム」ですが、実生株を育てるときにがものすごくカビやすいんですね。

様々な品種の種をまいても、パキポディウムだけカビて全滅なんてこともあります。

本記事では私がパキポディウムの実生株を育てるときに、カビに負けないように工夫しているポイントと使っている道具&薬剤についてご紹介します。


何でパキポディウムはあんなにカビ易いんだろう

種子の鮮度の問題もあるんじゃが、輸入種子は結構な確率でカビる気がするのう

これまでに私が実生株にチャレンジしたパキポディウムの種類

パキポディウムホロンベンセ
※画像はパキポディウム・ホロンベンセの種

私はパキポディウムが大好きなので、他のコーデックスに比べて実生に挑戦した品種は多いです。

過去にトライした品種は以下の通り5種類。

パキポディウムの品種パキポディウム・グラキリス
パキポディウム・サンデルシー
パキポディウム・エブレネウム
パキポディウム・ホロンベンセ
パキポディウム・ブレビカウレ

初めてパキポディウムの実生にチャレンジしたのがグラキリスとサンデルシーでしたが、いずれも上手く1年目の冬を乗り切ることができた株も、種の時点でカビてしまったものもありました。

何度もパキポディウムの実生をやっていますが、殺菌をしてもカビてしまう個体が少なからず出てしまうので難しいなと感じています。

ただ、カビてしまうのには原因があって、対策を取ればカビが発生する確率を減らすことができます。

これまでの経験から考えるカビやすい状況とは?

育苗トレイ
これまでに何度もパキポディウムの種をカビさせてしまったことがあるので、カビ易いシチュエーションというものが少しずつわかってきました。

パキポディウムの種がカビ易いシチュエーション

1.用土の未殺菌
2.播種トレイの未殺菌
3.種子の未殺菌
4.通気性の悪さ
5.湿度の高さ
6.気温の変化の大きさ
7.日当たりの悪さ

万全を期すなら、上記の項目は全てクリアしておくとある程度安心ですが、種子の発芽にあたってどうしても避けて通れない項目がいくつかあります。

通気性の悪さ&多湿の環境

温度計
例えば4や5の「通気性の悪さ」「湿度の高さ」に関しては、高温多湿環境で発芽しやすいので多少の通気性の悪さに目をつぶってラップやフタをすることが多いために、なかなか排除しにくい要因です。

発芽環境をどうするかについては様々な方法があるので、「蓋をしないよ」という人もいると思いますが、その場合は十分に種の乾燥に注意する必要があります。

腰水管理をする場合も多いので、高湿度環境になり、未殺菌の用土やトレイはカビの原因になりやすくなります。

播種時期や地域性による気温の変化

ヒーター
植物の発芽には「発芽温度」というものがあり、一定の温度にならないと発芽にむかうスイッチがONになりません。

瞬間的に発芽温度に達しても、朝晩に冷え込んで気温が下がってしまうと発芽しないことが多いので、パキポディウムの発芽に必要な温度を一定に保つというのも必要条件だと思います。

つまり一般的には播種の適期でも、朝晩が冷え込むような寒い地域の場合は播種のタイミングを考える必要があります。

播種のタイミングを誤ると、発芽にかかる日数が多くなり、発芽する前に種子がカビ菌に覆われてしまうという事になりかねません。


センセイがパキポディウムの種をカビさせてしまう一番の原因が「種まきの適期を待たずに始めちゃう」ってとこだね

早く育てたくて待ちきれないんじゃよ^^;

我が家では温室とヒーターを使って時期を選ばずに種まきをできるような環境を作っていますが、それでもやはり朝の室温が一桁になる時期だと発芽までに時間がかかってしまって、結果カビてしまう種がチラホラ出てしまいます。

私が使っている温室用のヒーターに関する記事はこちら↓

温室
日本の冬の寒さによって植物を冬枯れさせてしまった経験がある人は、室内でも加温して植物を育てるために「温室」と「ヒーター」を組み合わせて使ってみよ...

播種適期を無視した種まきについて温度や湿度をコントロールすれば発芽自体は可能ですが、パキポディウムは基本「雨季」と「乾季」がある地域原産なので、時期を無視した播種は発芽後の成長が不安定になって徒長しやすくなったり、枯れやすい可能性があります。本来のスケジュール通りにまいた方が発芽率も高いので、早めに種を入手した場合は種が休眠時間を確保できるように冷暗所で保管しておいた方がいいと思います

日当たりの悪さは「紫外線不足」がカビを助長させる

パキポディウムの発芽に日光が必ずしも必要であるという話ではなく、日光に含まれる紫外線にはカビを殺菌する効果があるので、日当たりが悪い場所だと”理論上”カビが生えやすい環境になります。

日光に含まれる赤色光(660nm前後)青色光(450nm前後)が発芽を促進すると言われていますが、あくまでカビの生えやすいシチュエーションという事で言えば「紫外線不足」が大きい要素のひとつでしょう。

パキポディウムの種をカビさせないための対策

ポイントは大きく分けて以下の4点です。

1.用土や種苗ケースを殺菌する
2.殺菌剤を使って種子を殺菌する
3.腰水にも殺菌剤を使う
4.種まきの適期を守る

用土や種苗ケースを殺菌する

熱湯消毒
種子を殺菌する前に、「用土」と「種を植えるケース」を殺菌しましょう。

基本的に用土は肥料分の入っていない無菌の物を使うことが多いのですが、私は念のために熱湯で消毒しています。

用土の殺菌方法としては「ジップロックに入れてレンジで加熱」か「熱湯消毒」がありますが、普段家族で調理に使っているレンジで土を加熱するのは忍びないので、最も簡単な熱湯消毒がオススメです。

カビ菌は60℃以上で死滅するので、熱湯ならほぼ確実に殺菌消毒することができます。

殺菌
熱湯を注いだら冷えるまで待ちます。私は一晩待って使用しました。

注意すべきはプラケースの材質によっては熱湯で変形してしまうことがあるので、心配な方は用土をザルなどにうつして熱湯消毒し、ケースはアルコールなど別の方法で殺菌すると良いと思います。

因みに私が使っているのは「プレステラ90」で、沸騰した熱湯でも変形することもなく、100均のプラケースとかにもフィットするのでおすすめです。


ホームセンターで100円位で売ってるので探してみてね!

殺菌剤(ダコニール1000)を使って種子を殺菌する

ダコニール1000
はい、「殺菌剤=農薬」の出番です。

貴重な種子なので背に腹は代えられないとのことで、パキポディウムに限らず播種前に種子をダコニールの1000~2000倍希釈液に浸水させておく人が多いですね。

ダコニール1000ではなくて、ベンレート水和剤を使う人もいますが、両者の違いは下記の別記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

ダコニール1000
こんにちは、田舎センセイです!我が家では野菜以外にも果樹や米、観葉植物に塊根・多肉植物等様々なものを育てていますが、病気の原因になるカビ...

剤形が違うのはもちろんですが、「予防効果のみで既に発生したカビには効果がない」(ダコニール)と、「予防効果に加えて既に植物体内に侵入したカビ菌にも効果がある」(ベンレート)のが大きな違いです。

種まき前の種子の殺菌であればダコニール1000がおすすめです。すでにカビが発生してしまっている場合にはベンレートトップジンMゾルなどを購入してください。

パキポディウムの実生をよくやる私は両方常備!

ダコニールとベンレート
私はパキポディウムの種を植える前の晩に、種をメネデール希釈液に10~12時間ほど浸水させておくのですが、そこにダコニール1000を1000~2000倍の希釈液になるように追加しています。

メネデール
ホームセンターなどに行くと店頭に並べられていることの多い「メネデール」という商品がありますが、一般的な肥料とは違い「植物活力素」という扱いになっ...

ダコニール希釈液
※ユーフォルビア逆鱗竜の種も一緒に殺菌!

ダコニールは白濁液なので白く濁ります。

前の晩から何時間も浸けておく必要はありませんが、種まき前に1時間くらい浸しておけば殺菌は十分可能だと思います。

あとは腰水管理をする時に、そこに種子を浸水させていたダコニール希釈液を追加することで、熱湯殺菌した用土にダコニールが吸水されるのでカビ対策はバッチリです!

その他(播種の適期&紫外線)

植物育成ライト
カビ易い条件で書いた通り、播種の適期以外だと気温が安定せず通常発芽にかかるよりも長く時間がかかってしまい、その間にカビが発生してしまう可能性も上がります。

カビる前に発芽させてしまうというのは大切なポイントです。

また、播種の適期にも関係しますが、ある程度日光があたるような環境に置くことで、カビ菌を死滅させる効果があるのでカビは発生しにくくなります。

我が家では植物育成用のLEDライトを使っていて、紫外線の出るLEDが極わずかに組み込まれているので、カビ菌の殺菌効果も期待して使っています。

ただこれらは、用土・ケース・種子の殺菌をしたうえでの補助的な効果を期待しての物なので、植物育成LEDライトにカビを発生させない効果があるわけではないので注意しましょう。

植物育成ライト
こんにちは、田舎センセイです。私は趣味で塊根植物やサボテン(多肉)を育てていますが、冬季の日照時間の短さや植物を置いている棚の日当たりの...

ここまでやっても生えるカビ

パキポディウムのカビ
万全を期したつもりでしたが、それでも生えるカビ。

少し見にくいですが、このパキポディウム・エブレネウムの種には糸状の白いカビが生え始めてたので除去しました。

播種から4日目での脱落者です。やはり、パキポディウムの実生育成はカビとの戦いですね。

まとめ

パキポディウムの種はカビ易いのが難点ですが、念入りに用土・ケース・種子の殺菌をすると、ある程度カビることを防げるようになりました。

未殺菌の場合で5日目にほとんどの種子にカビが生えた経験があるので、種まき前の事前準備がとても大切なことが分かります。

発芽率に関しては種の鮮度や地域の気候の問題もあるので一概には言えませんが、カビが発生してダメになる種子を少しでも減らすことができれば、沢山のパキポディウムの発芽を見ることができると思いますよ!