清流のある所で育つ「本わさび」とは違い、北海道などの寒い地域の山中で育つのが「山わさび(西洋わさび)」です。
山わさびには独特の香りと辛みがあり、すり下ろして醤油をかけるだけでゴハンのお供にすると病みつきになります。
北海道出身の私にとって身近な食材でもある山わさびですが、我が家では現在山わさびを畑に植えて栽培しています。
本記事では、山わさびの特徴と自宅での栽培方法について解説いたします。
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山わさびとはどんな食材?
- 和名:山わさび、西洋わさび 別名:ワサビダイコン
- 英名:horseradish
- 学名:Armoracia rusticana
- 階級:アブラナ科セイヨウワサビ属
- 分類:多年草
- 原産地:フィンランド
- 特徴:耐寒性がとても強い
意外にも山わさびの原産地はフィンランドや東ヨーロッパで、寒い地域で育つことから日本でも北海道で自生しているものをよく見かけます。
私が札幌に住んでいた時は、同僚が山で採ってきた天然の山わさびを分けてもらったこともあるくらいなので、北海道民にとっては馴染み深い食材です。
水がきれいなところでしか育たない「本わさび」に対して、山わさびはその名の通り山中の土の中で生長し、粉カラシや練りワサビの原材料になります。
山わさびの育て方
山わさびを地植えで増やす方法
※自宅に庭に植えた山わさびの収穫。1年でこんなに大きくなります。
・基本ほったらかしでも育つ
・水はけの良い半日陰に植える
・適度に土寄せをして根の部分が露出しないようにする
・土壌が酸性に傾いている場合は土壌改良資材で中和する
・土の深さは40cm以上、隣との間隔も30cm以上開ける
・植え付けは春(3~5月頃)がおすすめ
・収穫は11月~12月頃
山わさびの育て方は実に簡単で、種イモや苗を用意して水はけのよい半日陰に植えるだけ。
特に庭植えの場合は、難しい作業はほとんどせずに収穫までこぎつけることができるので、初心者でも簡単に育てることができます。
※土に植えておくだけでこんなに収穫できます。ひと家族で食べるには十分!
大切な事は、地中で育つ作物なので「少なくとも地中40cmは耕しておくこと」と「水はけの良い半日陰の場所に植えること」です。
根を太く大きくしたい場合は、できるだけ地上に露出しないように定期的に土寄せをしてあげるようにしましょう。
また酸性土壌を好まないので、土壌酸性度を計測して酸性に傾いている場合は中性・アルカリ性に傾くように土壌改良資材を加えて土作りをすると良いでしょう。
山わさびをプランターで増やす方法
山わさびをプランターで育てる場合は、株同士の間隔を30㎝程度あける必要があります。
60cmのプランターであれば2株植えることができます。
鉢底石を敷いて水はけの良い環境を整えて、できるだけ表面から深さ30cm~40cm位は確保できるように種イモを植えるようにしてみてください。
山わさびを株分けして増やす方法
山わさびは株分けや収穫後の一部を地植えすることで簡単に増やすことができます。
例えば上の写真のように収穫した株があれば、赤い点線でところで切って再度地面に植えることで1~2年後に大きく育った山わさびを再収穫することができます。
また、株分けをする場合はある程度の大きさになった株を掘り上げて適当なところで割って土の中に戻せばOKです。簡単ですよね!
山わさび(ワサビダイコン・西洋わさび)の苗の購入方法
山わさびはスーパーで売られている市販の物でも、葉がついている頭数センチを残して地面に植えれば翌年以降に収穫することができます。
地域によっては春前くらいになるとホームセンターで苗を売っているところもありますが、近くのホームセンターで取り扱いが無い場合はAmazonなどでも山わさびの苗が売られています。
山わさびにつく害虫と注意点
山わさびはアブラナ科の植物なので、モンシロチョウの幼虫が葉を食害することがあります。
ただし、そのことによって地中の山わさび本体が枯れてしまうことは無いので、葉を食用にしたい場合以外は特に薬剤などで防除する必要はありません。
まとめ
山わさびは耐寒性、耐暑性の強さもさることながら脅威になる病害虫も無いので誰でも簡単に育てることができます。
株分けをしていけばどんどん増えるので一度栽培に成功したら、その先はスムーズに増やしていくことができると思います。
是非ご家庭でも山わさびの栽培にチャレンジしてみてくださいね!