園芸用ヒーター|温室の大きさ別におすすめのヒーターを紹介します!

温室

日本の冬の寒さによって植物を冬枯れさせてしまった経験がある人は、室内でも加温して植物を育てるために「温室」「ヒーター」を組み合わせて使ってみようと考える人もいるかもしれません。

温室は万能ではなく、置き場所や環境によっては灼熱のサウナにも外気よりも寒い冷蔵庫にもなりえます。

お使いになる「温室のサイズ」とお住まいの地域の「最低気温」によっても必要になるヒーターのパワーが違うので、どのヒーターを選べばいいのかお悩みになる人も多いようです。

そこで今回は、温室の効果と必要になるヒーターのサイズ別のおすすめをご紹介いたします。


温室って日中に日光で暖まれば翌日まで温かいんじゃないの?

安定した温度管理をしたい場合は園芸用ヒーターの利用も考えた方が良いぞい!

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温室の温度管理について知っておきたい3つのポイント

温室

1.ビニールやガラスのみのシンプルな温室の保温効果は僅か

温室があると、日光をため込んでずっと保温効果が続くように錯覚をしてしまいますが、ビニールをかぶせただけのような簡易温室ではさほど保温効果はありません。

内部からヒーターなどで加温しなければ、すぐに外気温と同じ程度まで下がってしまうので、日中に高温になったからと言って外に放置していると、あっという間に植物が枯れてしまう事もあるので注意が必要です。

2.外気温よりも温室内の方が温度が低くなることもある

日中一時的に温室内の温度が日光によって上昇しても、保温効果はさほど続かず、それどころか夜間の冷え込む時間になると放射冷却効果によって外気よりも低い温度になることがあります。

ビニールなどで空気の流れがさえぎられていて熱の放出がとまらないために起きてしまう現象なのですが、空気の流れが遮断されているというのは温めるのも早ければ冷めるのも早いのです。

3.基準にしたい温室内の最低気温を基準にヒーターを選ぼう

温室にヒーターを設置する場合は、冬越しが目的であればその植物が耐えられる温度をキープすることが大切になります。

その際のヒーターの選び方としては、使用する温室のサイズのみならず、住んでいる地域の冬の最低気温から目的の最低気温までどの程度温度を上昇させる必要があるかというのがポイントになります。

耐寒性の低い植物の場合は、室内でも冬越しにヒーターが必要な場合もありますので、その場合は室内の最低温度から計算するようにしましょう。

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温室のサイズ別に必要なヒーターのパワーとは?

温室

温室の内部を電気式のヒーターで温める場合、ヒーターの強さは消費電力(ワット:W)で表されます。

最もパワーの小さいもので100W、強いものでは3000W以上のものがありますが、温室のサイズと目標とする温室内の最低温度によって出力がどの程度必要なのかを選ぶ必要があります。

以下、園芸ネット本店さんにて温室のサイズ別の適正ヒーター消費電力(W)の表がありましたので引用します。

温室のサイズ ヒーターの消費電力(W)
~0.3㎥150
~0.6㎥200
~0.8㎥250
~1.0㎥300
~1.4㎥400
~1.8㎥500

※外気温0度で温室を屋内で使用の場合、温室内温度最大上昇値が10度前後となる温室とヒーターの組み合わせ

上記は、温室内温度の最大上昇値が10℃前後の場合の組み合わせなので、例えば外気温がー5℃になる場所で最低10℃を保とうとすると、15℃以上上昇させる必要があります。

上昇させる温度が大きくなればなるほど、上記の必要消費電力よりも強いものを購入する必要があり、温室の大きさに対してヒーターが大きくなりすぎてしまうので、現実的に無理な温度上昇幅もあるでしょう。


たしかに0.3㎥の小型温室に300Wのヒーターは入らないし、大型のヒーターを使うならそれなりの大きさの温室が必要だよね!

まずは温室を置く場所の最低気温を知ることが必要なんじゃが、最高最低温度計があると便利じゃよ!

サーモスタットで安全性UP&電気代を節約しよう!

グリーンサーモ

こちらのサーモスタット(商品名「グリーンサーモ」)は、温室内の温度を感知して、必要以上に温室内の温度が上昇してしまわないようにコントロールするための機器です。

園芸用ヒーターにはサーモスタットが内蔵されているものもありますが、私が購入したのはもっとも小型の100Wのヒーターなので、サーモスタットは内蔵されておらず別途購入をしました。

サーモスタットを使う事で、必要以上に温度が上がってしまって植物を枯らしてしまう心配もなく、十分に温まったら自動的にヒーターをOFFにしてくれるので経済的です。

安全性の面からも温室内でヒーターを使う場合は、必ずサーモスタットを併用するようにしましょう。


毎回温度計を確認しながらヒーターの電源をON/OFFする必要が無いから楽ちんだね!
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消費電力(W)別のおすすめ園芸用ヒーター

100Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

【昭和精機工業パネルヒーター NS-100】

このシリーズのパネルヒーターの中では最も出力の弱い100Wで、保温できるサイズの温室は「69cm×49cm×92cm」とされています。

上記サイズだと約0.3㎥になるので、前項でご紹介した150Wで温められる温室のサイズと同程度までは温められるという計算になります。

もし室内で管理する小型の温室であったり、比較的温暖な地域での利用であればこちらの100Wで問題ないでしょう。

※100Wの場合はサーモスタットが付属していないので、先ほど紹介したグリーンサーモを別途購入する必要があるのでご注意ください。

ちなみに私が購入したのもこの100Wのヒーターで、自作した温室での利用が目的でしたが、しっかりと保温できるので大変満足しています。

使用中の音もしないし、電気代も1時間約4.8円(サーモスタット併用だと4.8円未満)と安いのでおすすめです。

150Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

【昭和精機工業パネルヒーター SPZ-150

150Wからはサーモスタットのセット販売があるのでお得です。

重さは約870gで、127mm×124mの少し大きめの植木鉢サイズですので、小型の温室でも十分対応可能なコンパクトサイズと言えるでしょう。

【海野製作所 ウイングヒーター W-1500(サーモスタット付き)】

海野制作所のウイングヒーターW-1500は、幅9.8cm、奥行き14.4cm、高さ9.7cmの直方体で、一番の特徴はアルミフィン放熱板の上に蒸発皿があるという点です。

蒸発皿に水を張ることによって、熱せられたアルミフィンにより水分が蒸発し温室内の乾燥を防ぐことができるので、多湿を好む植物にも対応ができます。

万が一蒸発皿の水が無くなっても空焚きになる心配もないので、安心して使う事ができます。

200W・210Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

【昭和精機工業パネルヒーター SPZ-200

200Wだと、サイズもやや大きくなり127×160mm、約1090gとなっています。

【海野製作所 ウイングヒーター W-2000(サーモスタット付き)】

ウイングヒーターの200Wは、150Wと比べて幅と奥行は同じですが、高さ12.2cmと約3cm高くなっています。

【TOPCREATE 園芸用ヒーター TOP-210SW】

TOPCREATEの園芸用ヒーターTOP-210SWは、210Wの消費電力の中型タイプのヒーターで、ヒーター自体のサイズは幅456×奥行193×高さ60mmです。

最高温度に達するまで20分程かかり、ゆっくりと温室内を温めます。

サーモスタットは付属していないので注意しましょう!

250Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

【昭和精機工業パネルヒーター SPZ-250

250Wだと、サイズももう一段回縦に大きくなり127×194mm、約1330gとなっています。

500・1000Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

園芸用電気温風機SF-1016A

園芸用電気温風機SF-1016Aは、電気温風器サーキュレーターが合わさったヒーターでサーモスタットも内蔵しています。

空気を循環して温室内の上下温度差を無くすため、10~20%の暖房費の節約をすることができ、過熱防止サーモがついているので安全面の対策もされています。

500Wと1000Wをスイッチで切り替えて使うことができるので、温室の大きさや季節によって使い分けることができるのが特徴です。

2000Wの園芸温室用ヒーターのおすすめ

園芸用電気温風機SF-2005A

SF-2005Aは、500W/1000WのSF-1016Aと同様の特徴を持つ温熱温風機です。

直径270mm×高さ330mmで、重さは約2.7Kgと比較的大きいので、中~大型の温室での利用が条件となります。

まとめ

家庭用の園芸温室は、正しく利用すれば寒さに弱い植物でも一年を通して育てることができますが、その特性をよく理解しないで利用するとかえって植物を枯らしてしまう事もあります。

特に冬越しにはヒーターが欠かせないので、ご自身の温室のサイズと最低気温に合わせたヒーターを選ぶようにしましょう。