ご家庭でDIYをする時によく材料として使う物に「レンガ(煉瓦)」があります。
ひと口にレンガと言っても用途やサイズが様々で、かまどを作るレンガと駐車場の地面に使うレンガでは選ぶべきレンガの種類が違います。
当サイトでも、以前「ハーブスパイラルガーデン」を作るためにレンガを購入し、種類や選び方を調べた経緯がありました。
この記事では、特にホームセンターで購入できるレンガの種類や特徴、レンガのサイズと選び方について解説いたします。
Contents
レンガの分類:焼成レンガ(普通・特殊)と日干しレンガ
現在流通しているレンガは、高温で焼き固めた焼成レンガと日干しして固めた日干しレンガの2種類に大別されます。
さらに焼成レンガは「赤レンガ(普通レンガ)」と「特殊レンガ(耐火レンガなど)」に分けられ、赤レンガは水に強いのですが耐火力は無いのでかまどなどには不向きなのに対し、耐火レンガは高温に強いのでかまどや暖炉に使われることが多いですが水に弱いという特徴があります。
・耐火レンガは高温に強く水に弱いので、暖炉、BBQコンロ、かまど等に向いている
【規格】普通レンガの一般的なサイズ(寸法)は?
レンガには日本工業規格(JIS規格)があり、レンガはそのサイズごとに様々な名前が付けられています。
一般的にもっとも使われる事の多い普通レンガ(別名:おなま)の寸法は、長さ:幅:厚さ=210×100×60です。
日本のレンガはこの普通レンガのサイズを基準に、1/2、1/4、3/4等の分数倍のサイズにして組み合わせて使う事が多く、様々な名称と共に売られています。
羊かん(ようかん)のサイズ・寸法
普通レンガを縦に細長くしたものが「羊かん(ようかん)」といい、サイズは長さ:幅:厚さ=210×45×60です。
幅は普通レンガの半分よりやや小さい45mmのサイズで、細長い形を活かして下記画像のような敷きレンガとして使われることが多いようです。
半ます(はんます)のサイズ・寸法
普通レンガを真っ二つに折ったような形が「半ます(はんます)」で、サイズは長さ:幅:厚さ=100×100×60です。
建材としてレンガを使うときに、普通レンガと組み合わせて使う事が多いこの半ますサイズは、ホームセンターでもほぼ確実に手に入れることができます。
はんぺんのサイズ・寸法
普通レンガを薄くスライスして平べったくしたような形が「はんぺん」で、サイズは長さ:幅:厚さ=210×100×30です。
はんぺんは敷きレンガとして使われることが多いですが、1㎡に敷く場合は約48枚必要です。
はんぺんサイズもホームセンターで良く売られています。
レンガのJIS規格一覧表
名称 | 長さ | 幅 | 厚さ |
普通レンガ(おなま) | 210 | 100 | 60 |
はんぺん | 210 | 100 | 30 |
二寸角 | 210 | 60 | 60 |
ようかん | 210 | 45 | 60 |
せんべい | 210 | 30 | 60 |
七五分(しちごぶ) | 155 | 100 | 60 |
半ます(はんます) | 100 | 100 | 60 |
二五分(にごうぶ) | 45 | 100 | 60 |
一般的なレンガの重さはどれくらい?
レンガの重さは種類によって微妙に異なりますが、焼成れんがの「赤レンガ(普通レンガ)」の場合で約2.4Kg。
焼過レンガはそれよりも少し重いことが多く、2.6~3.0Kg程度あり、耐火煉瓦はサイズが若干大きいこともあり、3.6~3.7Kgほどあります。
レンガの種類別の特徴
赤レンガ
※画像は赤レンガの半ますサイズです
赤レンガ(普通レンガ)は、ホームセンターで確実に買える種類のレンガの1つで、先ほどご紹介した通り様々なサイズがある定番のレンガです。
最寄りのホームセンター(DCMホーマック)での価格は、
普通レンガで118円(税込み127円)
半ます・はんぺんで88円(税込み95円)
でした。(※価格は2018年5月時点でのもので、時期・店舗によって違う可能性がありますので、お買い求めの際は最寄りの店舗にご確認ください。)
利用方法としては、普通レンガ・半ますの場合は「敷き」「積み」「駐車場使用」のいずれも可能ですが、一回り薄いはんぺんは「駐車場利用は不可」となっていますので注意しましょう。
耐火レンガ SK-32
この耐火レンガは耐火温度は1,200~1,300℃の中国製レンガで、サイズは長さ:幅:厚さ=230×115×65です。
重さは約3.7Kgと重く、価格は198円(税込み214円)です。
ホームセンターに耐火レンガを探しに行くと、このSK32というタイプの耐火レンガを売っていることが多く、32の数字も本来1から40まであり、その数字によって耐火温度が違います。
しかし、SK32以外のナンバーの耐火レンガをホームセンターで見かけることはほとんどありません。(なぜでしょう?)
1,200~1,300℃の耐火温度というのはかなり高く、ピザ釜などであれば耐火温度が450~500℃もあれば十分なので、SK32で対応可能です。
オーストラリアレンガ
日本に流通するレンガの中でもかなりの割合を占めるのが「オーストラリアレンガ」です。
その特徴は、比較的安価で国産レンガよりもやや大きい(230×115×40)こと、大きさの割に少し軽く、品質が均一で安定しているのが特徴と言えます。
上記の写真のオーストラリアレンガはやや薄く、敷き専用で積みや駐車場利用には向いていません。
価格は128円(税込み138円)です。
アンティークレンガ
アンティークレンガは、使用感があり四角が欠けているものがチラホラ見受けられる味わいのあるレンガです。
価格は様々で、私が購入した上記のレンガは68円(税込み73円)でした。
使用後の画像はこちら
微妙な色の違いや欠けた使用感も気に入っています。
上記のような高さの低い花壇程度でしたら問題はありませんが、強度があまりないので敷きレンガとしての用途が好ましいでしょう。
エコレンガ(地球環境リサイクル) アーザンブリックススクラッチ
最近ホームセンターでも見かけることが多くなったのが「アーザンブリックス」という無焼成のエコレンガです。
サイズは200×100×50~60で、重さは約2.0Kgです。
原材料は「下水道汚泥焼却灰・石炭灰・窯業廃土・ガラスくず」などの資源で、無焼成固化という焼かずに固める技術によって作られています。
レンガというよりは、レンガ風ブロックというカテゴリーで、安全性が高く、高品質、低価格であることからレンガに代わって使われる機会が多い商品です。
原料の80%以上が他産業から出た副産物を再生しているのでエコですし、焼成していないので焼成時に出るCO2なども削減できており画期的です。
こちらは色違いのアーザンブリックスですが、触った感じが少しざらざらしていて滑りにくいので、敷きレンガとして使うと歩きやすそうです。
値段は78円(税込み84円)でした。
まとめ
レンガはサイズや材料などによってさまざまな種類があり、その特徴によって適した用途があることがわかりました。
ネットで購入することも可能ですが、レンガを使う場合はまとめ買いすることが多く送料もかかってしまうので、もし最寄りにホームセンターがあればそちらで購入する方が安いと思います。
レンガの種類や特徴がわかったら、日曜大工でレンガを使ったエクステリアなどを作ってみましょう!