こんにちは、田舎センセイです!
田畑にいる害虫で食害量が多くて盲点になりやすいのが「バッタ」です。
野菜やハーブのみならず、園芸品種の草花をも食い尽くしてしまう事もある厄介な存在で、私の場合は特に趣味の園芸の方でバッタの食害にあっています。
食べられるだけでなく鉢に産卵までされてしまう始末で、駆除に本腰を入れたのでその経過とバッタの駆除方法についてまとめます。
Contents
バッタは何を食べる!?餌となりうる食害されやすい作物
※バッタに食害を受けたリュウゼツラン科のアガベ(agave)
バッタの餌になりうる植物に関しては、バッタの種類によって食性が大きく2つのパターンに分けられるのですが、1つは「イネ科の植物」を多く食べるグループ、もう1つは「キク科、シソ科などイネ科以外の植物」を多く食べるグループです。
イネ科の植物を食害するグループトノサマバッタ、クルマバッタ、ショウリョウバッタ、ヒナバッタ、クルマバッタモドキ、コバネイナゴ等
イネ科以外の植物を食害するグループオンブバッタ、ツチイナゴ、フキバッタ等
特にイネ科以外の植物を食害するグループのバッタの食性は広く、特にオンブバッタなんかは大葉やバジルなんかを好んで食べますし、我が家のアガベ(リュウゼツラン科の植物)を食害したのはフキバッタの仲間です。
アガベに関しては我が家の周りにはフキバッタ以外にもクルマバッタが沢山いますが、クルマバッタはアガベには見向きもしません。
バッタの種類によって好みの植物が違うので、バッタを駆除をする場合や逆に飼育したい場合はどの種類のバッタなのかを把握して、そのバッタの食性に合った植物を守る or 餌としてあたえると良いでしょう。
バッタが出る時期・季節はいつ?
バッタの種類によって幅がありますが、だいたい5月~11月の間にバッタが出始め、9月頃になると産卵をし始める個体が多くなります。
バッタの産卵と卵の画像
※鉢の中にお尻を突っ込んで産卵するフキバッタの仲間
私がものすごくバッタに対して駆除意識を固めたのが、食害を受けた時よりも鉢の中に産卵された時です。
なぜそこら中が畑で土だらけなのにあえて大切に育てている鉢植えの中に産卵するのかとアタマに来ました。
バッタの卵はそのまま越冬し、翌年の夏になると孵化します。
このままでは室内に取り込んだ鉢植えから孵化したバッタの幼虫が大量発生してしまう恐れがあり、産卵シーンを見かけた鉢植えは全て植え替え。それ以外にも常に見張っているわけにもいかないので知らないうちに産卵されている鉢もあるはずなので、植え替えの手間が一気に増えました。
実際に植え替えをすると出てくるわ出てくるわ大量のバッタの卵。
※フキバッタの卵
バッタの卵はコロコロとした卵ではなく、泡状になってまとまった数の卵を土壌内に産むので周囲に土がつくような形でコーティングされ、冬の乾燥や寒さから保護されます。
そのため、鉢をひっくり返してみると明らかに他の土とは違う、ひと塊になった大人の小指の第2関節位までの大きさのものが見つかります、これが卵。
試しに移植ベラで切ってみると中から卵黄のような黄色い液体が出てきました。
バッタの駆除方法と食害対策
1.手で捕殺
書くまでもないかもしれませんが、一番地道だけど確実なのがバッタを見つけ次第捕まえて捕殺するという方法です。
我が家のように周囲を田畑に囲まれている場合は、発生源が無限にあるので効果は薄いですが、目に見える範囲のバッタを駆除するだけでも多少は被害への影響は違います。
2.生物学的防除(天敵であるカマキリに助けを求める)
これも私が実際にとった方法で効果があったものですが、バッタがいれば天敵であるカマキリもいることが多いので、見つけてきては食害を受けていたアガベの鉢植えの周囲に2~3匹放しました。
次で紹介する「防虫ネット」の隙間から入りこんできたバッタを捕殺してくれるので、翌日鉢植えの周囲にはバッタの死骸が散らばっていました。
死骸の後片付け作業が出てきますが、自分がみれないときも目を光らせてくれるガードマンなので心強いです。
ただしすべてのご家庭でカマキリを数匹用意できるかどうかは疑問なのと、カマキリ自体が苦手な人には実行が難しい方法でもありますが、効果はありました。
3.防虫ネット
私は自分の育てている植物を置く棚にはバッタくらいのサイズの生物なら通ることができない「遮光ネット」を張っているので、それが防虫ネット代わりになってバッタの侵入を防いでくれます。
私が使っているのがこの遮光ネットですが、これをかぶせている間はバッタが入りこめないので食害はゼロでした。
他にもより網目の細かい防虫ネットを使っても効果的ですし、野菜の食害防止の場合はもっと大きなサイズの防虫ネットでガードすれば、バッタの食害はほぼゼロに抑えることができます。
農薬を使いたくない場合はバッタが入りこめない防虫ネットや遮光ネットでガードするのがおすすめです。
4.殺虫剤・農薬(スミチオン・ベニカ水溶剤)をつかう
防虫ネットなどができない環境で確実に被害を食い止める方法としては「殺虫剤の利用」が最も効果的です。
私が食害にあったアガベなどの場合は「スミチオン乳剤」が適応がありますが、他にもベニカ水溶剤などもバッタには効果的です(※農薬なので必ず適用を守るようにしましょう!)
ただ一点、農薬や殺虫剤を使用する場合の欠点は、食害を及ぼす以外のバッタや他の生物・昆虫にも影響が及んでしまう可能性があるところですよね。
個人的には園芸は趣味の範囲で行っていて、ネットで覆える範囲のものなので殺虫剤は最終手段としてまだ使わずにとっておいていますが、これがより広範囲で生活に直接ダメージを与えるような状況の場合は間違いなく使うと思います。
まとめ
大切な野菜や草花がバッタに食べられしまった場合の対処法と駆除方法、バッタの食性の違いなどに付いてまとめました。
繁殖力旺盛で食害の範囲も大きいので厄介な害虫ですが、個体自体は大きいのでネットでガードすれば大幅に被害は軽減できます。
冬季に室内に取り込む可能性のある鉢植えは9月前後になればネットなどでガードし、家庭菜園などの広範囲の防除はネットと農薬でガードすると万全でしょう。