こんにちは、田舎センセイです!
5月末ごろになり徐々に暖かくなってきたころから、我が家の庭木周辺に「ドクガ」の幼虫が大量発生するようになりました。
無害な毛虫も少なくありませんが、ドクガの幼虫には毒針毛があり触れたり風に乗って飛んでくると、気が付いた時には皮膚が炎症を起こして「とても痒い!」なんてこともよくあるので注意が必要です。
本記事では我が家の庭木に発生したドクガの幼虫について、注意すべき点や発生しやすい樹木、駆除方法などについてご紹介します。
Contents
ドクガの幼虫の画像と生態
ドクガ(Artaxa subflava)は日本全国に分布していて、食性は雑食。
幼虫の体長は2.5cm~4cmで、黒い皮膚にオレンジ色の模様が入っており、毒針毛と呼ばれる触れたら皮膚炎を引き起こす毛を持っています。
同じドクガの仲間で、お茶の葉を食害することで有名な「チャドクガ」は、ツツジやツバキなど特定の植物で大量発生しやすいですが、このドクガは広葉樹の葉や雑草等を食べます。
毒性もチャドクガより強く、毒針毛が皮膚に触れると少し時間をおいてから強烈な痒みを感じます。
そして動きもなかなか早いです。
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ドクガの成長サイクル
ドクガの成虫は6~7月に発生し、7~8月に卵を産んで、幼虫の姿のまま落ち葉の下などで越冬します。
幼虫が活発に動き出すのは5月頃の暖かい陽気になってからで、幼虫に刺される被害が多発するのもこの5~6月です。
ドクガは常に毒で武装している!
ドクガの恐ろしい所は、生涯を常に毒で武装していること。
なんと生まれたばかりの卵の周りにも親の毒針毛でおおわれています。
写真のような幼虫の時期もそうですが、毒のある毛虫にしては珍しく成虫になっても毒針毛をまとっているので、成虫を追い払おうと素手で触ったり虫網で捕獲したりすると、直接毒針毛が肌に触れたり、舞い散った毒針毛に肌が触れて炎症を起こしてしまいます。
ドクガの毒針毛に触れてしまった場合の症状と対処法
症状
・患部の炎症・腫れ・湿疹
対処法
1.患部に毒針毛が深く刺さって残っている可能性があるので掻きむしらない
2.患部と思われる場所に粘着テープを押し当てて毒針毛を除去する
3.石鹸を泡立てて、流水で勢いよく洗い流す
4.抗ヒスタミン剤(軟膏)を塗る
5.症状がひどい場合は医療機関を受診する
一番の注意点は、皮膚に毒針毛が残っている可能性があるので、絶対にこすったり掻きむしったりしない事。毛が深く刺さって症状を悪化させることがあります。
ドクガの毒は「ヒスタミン・プロテアーゼ・エステラーゼ」などが含まれているので、ムヒなどの抗ヒスタミン剤の入っている軟膏などを塗ることで症状の緩和が期待できます。
ただし、症状が重い場合や広範囲にわたる場合は医療機関を受診しましょう。
抗ヒスタミン剤などの入った虫刺されの薬の選び方については、下の記事もあわせてご覧ください。
ドクガの駆除方法と効果的な殺虫剤
ドクガは前述の通り全ての変態段階(死骸、サナギ、抜け殻、卵)において毒針毛があるので、駆除をする際にもいくつかの注意点があります。
2.幼虫が大きくなり樹木全体に広がっている場合は殺虫剤(乳剤)を散布する
3.エアゾール剤で駆除したい時は、毒針毛を固めて飛ばさない専用の殺虫剤を使う
4.成虫は走光性があるので、灯りにつられて室内に入りこまないように注意する
5.成虫の捕獲は毒針毛が飛び散らないように、瓶やペットボトルなどで捕獲する
一番基本的な事は、植物に密集しているのを見つけたらその枝&葉ごと切り取って、燃やすか捨てるかして駆除するというものです。
ただし、ドクガはチャドクガとは違い成虫で越冬するので、見つけた時には幼虫はかなり大きくなっていて、比較的バラバラと動くので葉ごと切り取ってまとめて駆除するのが難しいかもしれません。
金鳥 チャドクガ毒針毛固着剤
ドクガやチャドクガの厄介な点は、普通の殺虫剤を吹きかけると噴射の勢いで毒針毛が舞い散ってしまい、幼虫自体は駆除できても周囲に毒針毛が散乱して被害が拡大してしまうことがある点です。
そこでドクガ類には毒針毛を飛ばさないように固めて駆除する「毒針毛固着剤」が売られています。
殺虫成分を使っておらず、スプレー糊のような噴射液で固めてしまった後で、葉ごと切り取るなどして駆除することができます。
デメリットは値段の割に量が少ない点。
あちこちに散布するとすぐになくなってしまうので、ある程度幼虫が固まって潜んでいる時や、発生量があまり多くないときに使うと効果的です。
まとめ
ドクガ類の駆除はかなり注意しないと毒針毛の被害が拡大してしまう恐れがあります。
実際に被害に遭ってしまった場合は、「掻きむしらず、テープで毛を取ってから流水で流し、抗ヒスタミン剤などの虫刺され用軟膏を使う」というポイントを忘れずに落ち着いて対処するようにしましょう!