【金成コーデックスの実生記録】寒い時期の種まきの難しさと発芽後の管理について

コーデックス実生

こんにちは、田舎センセイです!

私はインスタグラムのアカウント「金成コーデックス」にて、定期的に我が家のコーデックスの実生記録を残しています。

田舎センセイのアカウントもありますが、この金成コーデックスでは主に「塊根植物の実生」についての発信をしていて、芽が出たやら種がカビたやら写真とともにご紹介しています。

各品種ごとの育て方や実生記録に関しては、当サイトのコーデックスカテゴリーのなかで記事にしていますが、Instagramではよりリアルタイムで園芸を楽しむ様子をごらんいただけます。

あくまで趣味の範囲なのですが、あーだこーだ試行錯誤しながら種から育てる楽しみというのを、同じ目線で共感していただける方が増えると嬉しいので、興味ある方は是非フォローしてくださいね。

本記事では2019年の春撒きで育てている実生株について、Instagramの画像を交えながら感想を書いていきたいと思います。

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

金成コーデックスで育てている実生株の育成記録

種まきの時期はやっぱり重要!

過去何度もコーデックスを種から育てる実生株育成は行ってきているんですが、今回は今までにない程早く寒い時期に種まきをしてみました。

2月下旬~3月上旬、まだ私の住む宮城県では最低気温が2~4度くらいに下がることもあり、コーデックスを管理している部屋も暖房をつけなければ朝方7~8度になってしまう時期でした。

就寝前にタイマーで暖房を予約設定し、播種したプラケースは園芸用ヒーターと一緒にスチールラックに並べて、火事にならないよう注意しながら温度変化が少なくなるように毛布でくるんでいました。

実生
この方法でやれば2月下旬の東北でもパキポやユーフォルビアを発芽させることは可能だったんですが、発芽率の低下・徒長・発芽後の枯死(溶けた)などが数多くあり、特にパキポディウムの発芽成功率はかなり低かったです。

やっぱりヒーターでガンガン加温して無理やり寒い時期に発芽させるのは、最終的にはひょろっと徒長した株ばかり残っている印象もあるので、おすすめできませんね。

4月に入った今でも暖房をつける室温ですが、朝晩の冷え込みが1ケタにならないようになったので、3月下旬に入ってから播種したパキポディウム達は、本来の丸っとしたフォルムをみせてくれています。

 

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パキポディウム・エブレネウムは2月下旬と3月下旬で2回に分けて撒いたのですが、2月下旬に撒いたのはほぼ溶けてしまって発芽率は3/10(最終的にはうまく育たず0/10)と生き残れなかったのに対し、厚程度暖かくなった3月下旬に撒いたものは6/10(現在もすべて生存)と順調に来ています。

発芽後の様子も、毛布でくるんで加温していた方は光と風通しがほとんどなかったので、発芽後に一気に徒長してしまいました。

そりゃそうですよねぇ、植物からしてみたら発芽した後に光や風を感じて地上に出たと認識するのに、実際に地上に出てても極度の密閉状態で毛布にくるまって日光が届かなければ、いつまで芽を伸ばせばいいのかわからずただただ徒長してしまいます。

発芽時期が揃っているのであれば、発芽が確認できた時点で密封状態を少しずつ解いて空気が当たるようにして、光も届くようにしてしまえばいいのですが、いつまでたっても密封しているのはどうもよくなさそうです。

この失敗は今後の良い改善点として、またパキポの種を各種合計100粒ほど購入したので生存率を上げられるように反省点を活かして撒きたいと思います!!

 

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実生育成のポイントヒーターで加温して発芽させることは出来なくもないが成功率はやはり低くなる!温度変化が少なくなる時期(少なくとも最低気温が10℃を下回らない程度)になってから撒くと、発芽率も生存率も高くなる!

微細種子の発芽初体験

 

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コーデックスの中には、種が塵のように細かい「微細種子」と呼ばれるサイズの種から育っているものが数多くあります。

生長した株をみるとしっかりとした塊根ができていて、夢にもこんな細かい種子から育っているとは思えないほどです。

私は「チレコドン/Tylecodon」という品種のコーデックスを4種、各100粒ずつ購入して初の微細種子からの実生育成にチャレンジしてみました。

チレコドン実生
こんにちは!田舎センセイです。 コーデックスの中でもお洒落な和名が付いていることが多い「チレコドン(Tylecodon)」は、ベンケイソウ...

同じ環境で育てても、発芽率は

砂夜叉姫(25/100)>万物想(12/100)>阿房宮(4/100)>奇峰錦(0/100)

と、品種によってかなり差があり、Wallichii(奇峰錦)に至っては100撒いて発芽率0%と惨敗。他の方の育成記録を探すと「1000粒撒いて1ケタの発芽率」と書いている方もいたのでワリチーは発芽率が低いんでしょうね。

この発芽の成功率は種の大きさの順でもあるのが面白いなと思いました。

微細種子のなかでも一番種子の大きな砂夜叉姫は結構な割合で発芽してたので大満足です。

これらの発芽管理と水やりにおいて「腰水」という方法を使ったのですが、これもなかなか悩むことが多かったですね。

腰水をやめるタイミングが難しい

嫌光性種子
発芽したての幼苗期は水切れを起こすと一気に枯れてしまうので、「腰水」と呼ばれるをはったケースの中に鉢ごとどっぷりと浸けて、鉢底から吸水するという方法を使うことが多いです。

この方法を使えば、先ほどのチレコドンのような微細種子が水やりで土の中奥深くに流れてしまうリスクも減りますので一石二鳥なわけです。

しかし、確かに水切れを起こしはしないけど、コーデックスは本来多肉質で乾燥を好むので、水をあげ過ぎるのは良くないはず。

「どの段階で腰水をやめたらいいのか」

これがすごく難しかったですね。

私は「本葉やトゲが出てきたら腰水をやめる」という基準で環境を少しずつ変えていきましたが、今の所大きな問題は特になさそうです。

以前幼苗期の株も少なくないので、毎日の霧吹きによる水やりで乾燥を防ぐようにしていますが、腰水管理の時に比べて手間が増えました。でもだらだらと腰水管理するのも良くなさそうなので、枯らさないように注意しながら育てていきたいと思います。

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まとめ

本記事では2019年2月~3月の種まきの結果と発芽後の管理についてまとめました。

寒い時期に家庭の温室レベルのスペースで加温しながら発芽をさせようとすると、通気性や日当たりなどの問題で、上手く発芽できてもその後の生育状況が芳しくないという事がわかりました。

毎回試行錯誤しながら発芽させていますが、目が出た瞬間が本当に嬉しいので、しばらくはこの実生チャレンジは続きそうです。