こんにちは!田舎センセイです!
臭い虫として敬遠される「カメムシ」ですが、稀に手で払いのけたり掴もうとした時や、衣服の中に入りこんでもがいた時に「口吻」を人に突き刺すことがあります。
中でも肉食性で餌となる昆虫に口吻を刺して毒液を注入して仕留める「サシガメ」は、刺された時にアシナガバチなどと遜色ない程の激痛を感じることで有名。
しかもこのサシガメ、よくサッシの隙間などから室内に侵入してくるんですよね!
本記事では、刺されたら痛いことで知られている「オオトビサシガメ」について解説いたします。
※記事本文内では、サシガメの口吻を写すためにマクロレンズを使って、カメムシのお顔の拡大写真があります。(意外とカワイイ顔してるんですが、苦手な方はご注意ください)
オオトビサシガメの基本情報
・学名 :Isyndus obscurus
・階級 :カメムシ目サシガメ科
・分布 :本州以南
・時期 :4月~11月
・見た目 :一般的なカメムシに比べ縦長で茶褐色。
・大きさ :2~3cm
本州以南に生息する「オオトビサシガメ」は、一般的なカメムシに比べて細長い体型をしています。動きは鈍く、割りばしなんかでひょいっとつまむことも可能です。
サシガメの仲間は基本的に「肉食」で、昆虫に口吻を突き刺して食べますが、積極的に人間を攻撃することはなく、素手でつかもうとして刺されることがある程度です。
オオトビサシガメに刺された時の症状と対処法
※オオトビサシガメの顔周辺のアップ。折りたたまれた口吻が長く鋭い
オオトビサシガメは噛むというよりは、口吻で突き刺してきます。
海外には突き刺した口吻から消化液を流し込んで体液を吸うタイプのカメムシもいますが、このオオトビサシガメに関しては刺されても激痛が走った後にかゆみが1週間程度続くくらいで、特に皮膚が壊死するような重篤な症状にはなりません。
ただ、刺された時の痛さはアシナガバチに刺された時に匹敵すると言われていて、とにかく痛いようです。
万が一刺されてしまった場合でも、傷口を清潔にしておけば自然治癒しますが、腫れや痒みが続く場合はステロイド配合の抗ヒスタミン薬を塗っておけば大丈夫でしょう。
※万が一、ばい菌が入って傷口が化膿した場合は医療機関を受診するようにしてください。
ステロイド使用と非使用の塗り薬の違いについては、下記で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
オオトビサシガメの臭いはどんな感じ?
カメムシといえばパクチーのような青臭いにおいが特徴的ですが、「オオトビサシガメは刺すうえに臭いのか?」という事が気になり、割りばしでつまんで臭いを嗅いでみました。
実は前情報として、こちらのブログで「オオトビサシガメはバナナの臭い」という情報を得ていたので、もしかしていい匂いなのでは??とわずかながら期待しましたが、
無臭!!!!
無臭は言い過ぎかもしれませんが、カメムシ特有のあの青臭いにおいはせず、ちょっと肩透かしを食らいました。ドキドキしたんですけどね。
バナナの香りという情報を発信されていた方のブログでも、個体によってバナナ臭には差があったようで、満足いくバナナ臭を確認するまでいくつかの個体と方法を試されていました。
中には無臭と感じる個体もいたようなので、私の感じた感覚もあまりおかしなものではないのだなと一安心。
結論個体差があるが、無臭~バナナの臭いがすることがあり、クサギカメムシやマルカメムシのようなカメムシ特有の青臭い臭いはさほど強くない
まとめ
刺されると猛烈に痛いサシガメですが、特別攻撃的な訳でも動きが早いわけでもないので、見つけた時は素手で触らないように気をつけたり、衣服内に入りこんだりしないように注意することで刺咬被害は防げます。
臭いもさほど強くないので、刺されないように気をつけさえすれば有害度は低いでしょう。
万が一刺されてしまっても、余程でない限り重症化することはないので、心配し過ぎずに様子を見るようにしましょう。