こんにちは、田舎センセイです!
私は妻の実家のある栗原市に移住してきてもうすぐ2年になりますが、移住直後に栗原市から委嘱されている「移住定住コンシェルジュ」として、当サイトで微力ながら田舎暮らしの現状についてご紹介してきました。
私は元々札幌出身で、海外滞在を経て東京・埼玉など関東首都圏に7年ほど住んでいましたが、「妻の実家がある」というご縁があってこの栗原市に移住したわけです。
「せっかく移住してきたのだから、この宮城県栗原市をもっと活気づけたい!」
「移住者も増えて未来のある田舎にしたい!」
そう考えるようになりました。
そして先日、移住定住コンシェルジュが集まるミーティングが開催されることになり、ひと世代以上うえの先輩方の多いこの移住者コミュニティの中でまだまだ若輩である私でも何かいい意見交換ができればと会議に参加してきました。
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市役所で開催された会議で感じた安心感と違和感
私を含め移住定住コンシェルジュには20名ほど委嘱されている方がいますが、その中の10数人が会議に参加していました。
その多くが移住の先輩方で、数多くの移住希望者の相談にのったり、栗原市の主幹産業でもある農業の発展に貢献している方々です。
この会議は2019年度の移住定住推進事業に関する方針の説明が主だったのですが、先日発売された「田舎暮らしの本」で暮らしたい田舎ベストランキングで栗原市が東北1位だったこともあって、比較的モチベーション高く会議がすすめられていきました。
しかし、蓋を開けてみると「移住定住情報発信事業」の予算が結構削られていたり、昨年まで行われていた企画のいくつかが縮小もしくは見直しになっていました。
さて2019年度はどんな感じで活動をしていくべきなのか、みんなで考えました。
栗原市の移住定住コンシェルジュの会議に参加して感じたこと
<良かったこと>
・コンシェルジュの皆さん&移住課の皆さんが移住促進に一生懸命
・田舎暮らしの本のランキング結果が好評で行政も精力的
・栗原の良い所の認識はハッキリできている
<課題点>
・移住者=労働者という考えが抜けていない
・移住者を増やすための具体案が話されていない
・主幹産業である農業にこだわっている
実際に移住者増を目指して最前線で頑張っている市の移住課の方々と、私同様に委嘱されたコンシェルジュの皆さんに会って、このメンツで頑張ることで今後移住候補先として栗原を選んでくれる方が増えるかどうかにかかってるんだなと実感できました。
この記事を見てくれている方の中には、もしかしたら栗原を移住候補先にして検討している人もいるかもしれませんので私は嘘は書きません。
栗原市のまだまだこれからの所、頑張っているところ、移住に関する記事の中ではできる限り包み隠さず書きますので参考にしていただければと思います(※内情を書くことは移住課の方の許可を取ってます。)
まず私が感じたのは、
「栗原市はすごく頑張ってる」
という事。
私は実は過去にNPOの立場で外務省やアメリカ大使館とお仕事をしたことがあるのですが、これまでにも都や県などの行政とお仕事をする機会が何度かありました。
だから言えることなのですが、行政の仕事の良し悪しは、正直「人」です。
システマチックに流れ作業のように決められたことをやる印象が強いかもしれませんが、そんな中で「移住相談」に関しては、それでは到底移住者なんて増えません。
移住以前に栗原市の移住課の方にお会いし、移住後にこうやって一緒に移住促進のお仕事をさせていただいて感じるのが、栗原市の移住課(定住戦略室)の方が少ないマンパワーの中でも、移住希望者の相談に親身になって取り組んでいるのがわかります。
「仕事の有無だけではなく相談者さんの希望や不安に添えるかどうかも含めて、栗原市での生活がしっかりとできるかどうかを大切にしている」
こう仰っていました。
実際、「現行の枠組みの中では移住相談者の悩みや希望に添えない」と考えた栗原市は、不便になると分かっていながらも合同相談会の場を離れ、2019年から独自の相談窓口を都内に開設することを決めたそうです。
この方たちが移住希望者の相談に親身にのっているのであれば、少しでも多くの方に個別相談にまでいっていただけたら安心してもらえるだろうなと思えました。
違和感は情報発信の手段と移住者へ求めるものの意識のズレ
役所の移住課の人はとてもいい。親身になってくれるしわからないことがあれば時間を割いて相談に乗ってくれます。そこは申し分ない。
ただ、会議では栗原市の良い所が沢山あげられていましたが、それを「まだ栗原市の事を知らない人に届ける具体的な手段」について全く話し合われていませんでした。
個別相談に至るまでの情報発信の具体的な方法が定まっていないんですね。
役所の作っているサイトの情報は丁寧ですが、それ以前に栗原市を移住先の候補に入れてもらうための「仕掛け」や「アイディア」がない。
加えて、「移住者」=「労働力」という固定観念が抜けきれておらず、いかに栗原の主幹産業である農業に従事してもらって、街を盛り上げてもらうかという視点でばかり話が進んでいる印象でした。
移住に際して「仕事があるかどうか」というのは田舎が抱える一番の問題ではありますが、仕事を用意しないと移住者が増えないわけでもありません。
自然が沢山なのが魅力的な栗原市ですが、自分たちの手札だけで勝負するのではなく、移住希望者さんの相談内容や希望にはどのようなものが多くて、栗原で実現するにはどのような努力が必要なのかを考える必要もあると思います。
WEBマーケティングと移住促進施策についてお話してきました
移住定住コンシェルジュの会議で偉そうに意見を言った数日後、「WEBマーケティングと情報発信について教えてください」と定住戦略室の方に相談を受けまして栗原市役所に行ってまいりました。
私がお話しできることはあまり多くはありませんが、こんなイチ市民の私にも教えを乞う程の柔軟性を持った移住課の方々に失礼の無いよう、頑張ってパワポで資料20枚ほど作りましたよ。
なんと2時間以上も時間をとっていただいてしまいましたが、「栗原市の良い所をいかにして多くの人(特にまだ栗原市について知らない人)に情報を届けるのか」という具体的な方法についてお話しさせていただきました。
ただ、行政という立場上、スピード感をもって新しいことをやっていくのは中々難しいものがあるので、ここは私が個人的にできることはどんどんやります!と宣言してきました。
実際に栗原市に移住した先輩移住者として、田舎暮らしの実情をサイトでご紹介していますが、「具体的に移住に関して相談したい」「移住課の方につなげてほしい」などの要望がございましたら、是非当サイトのお問い合わせページからご連絡いただければ喜んで対応いたします。
こういった熱心で協力的な移住課の方や移住者の先輩がいる「栗原市の人の良さ」を少しでも広めるために、私はこのサイトで定期的に移住関連情報をお伝えしていくつもりです。
栗原市に興味がある方は是非お気軽にご連絡をくださいね!