釣り餌やコンポストに使うミミズを簡単に捕獲する方法


よし、今日はウナギ釣りの餌に使うミミズを捕まえに行くぞ!

……….全然見つからない。

そうだ、ムー先生ならいい方法を知ってるかも?

どうしたんじゃ、ブタスケ君。
バケツなんぞ抱えて、、何か捕まえに行くのかの?

あ、ムー先生!良いところに!ミミズを捕まえたいんですけど、全然見つからないんです。簡単に捕まえる方法知りませんか?

ミミズが欲しいのか!あるぞよ、簡単に捕まえる方法。

本当ですか!!!教えて下さい!!

この記事では、ミミズの性質と生態系、ミミズを簡単に捕まえる方法をご紹介します。

※後述しますが、ミミズの種類によっては用途に適さない場合があり、記事中で紹介した方法で得られるミミズが必ずしも目的に適した種類ではない可能性がありますので、ご注意ください。

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ミミズを簡単に捕まえる方法


ミミズを簡単に捕まえる方法なんて本当にあるんですか?

うむ、これを使うんじゃよ。
ちょっと舐めてごらん。

ん??なんだこれ、、?
ゲッ、、、かっ、、、辛ーーーい!!!

これ、、「からし」ですか?

そう、市販のからしを水で溶いて薄めたものじゃ

これでどうやってミミズを捕まえるんですか?

それについては詳しく説明しよう

ミミズの多くは、普段土の中に隠れています。

そんなミミズを捕獲するためには、通常ミミズのいる場所を掘り返して見つける必要があるのですが、なかなか重労働ですよね。

しかし、からしを水に溶いて薄めた「からし溶液」を使えば比較的簡単にミミズを捕獲することが出来ます。

「からし」を使ってミミズを捕獲しよう

市販の「からし」を使うと、穴を掘って探すよりも効率的にミミズを捕まえることが出来ます。

からしに含まれるアリルイソチオシアネート」が、ミミズの忌避成分として知られており、表層近くにいるミミズたちは、土壌にまかれた「からし溶液」から逃げるようにして地上に顔を出してきます。


からしを薄めた水をまかれたら、ミミズは苦しくなって顔を出すんだね!

うむ。ちなみに、からし以外にも「ホルマリン」「過マンガン酸カリウム」などでも同じことが起きるのだが、これらはどちらも毒性があるのでやめた方が良いぞよ。

からしには毒性がないから、安心して地面に撒けるんだね!

ただし、毒性は無くても他人の土地に撒いてはいかんぞ!
畑の土壌成分を変えてしまう可能性もあるからのう。

って、言ってるそばからワシの畑にからし溶液を撒こうとするんじゃない!!

バレたか・・・。

(油断も隙もあったもんじゃない。)
では、からし溶液の作り方を紹介するぞい

からし溶液のつくり方

  1. 市販の「粉からし」を30g用意する
  2. 約70mlの水で粉からしを溶いてペースト状にする
  3. ペーストを一晩おいて、4リットルの水で薄めて完成

チューブの練りからしじゃダメなの?

チューブだと色々な成分が混ざっていて、土壌にどのような影響を及ぼすか未知数なので、粉からしの方がよいだろう

 

からし溶液の効果の範囲と捕まえることが出来るミミズ

ミミズには大きく分けて、下記の3種類がいると言われています。

  1. 地表生息性ミミズ
  2. 地中生息性ミミズ
  3. 地表採餌地中生息性ミミズ

からし溶液で捕獲することが出来るのは、①と③のミミズです。

初夏から秋にかけては、農耕地では地表から30センチまでの深さに多くのミミズがいることが分かっており、このからし溶液は効果的でしょう。

また、からし溶液の効果は、冬季極度に地表の温度の高い真夏雨で地面が濡れている場合などは効果が薄まることが予想されるので、程よく暖かい晴れた日で、土壌が乾燥している時を狙いましょう。

※参考文献はこちら

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「コンポスト」と「釣り餌」では使うべきミミズの種類が違う!?


よし、じゃあ畑に撒いてみよう!
うわっ、沢山出てきた!

効果テキメンじゃな!

あれ、でも思ったより小さいミミズが多いなぁ。
ウナギ釣りに使うには迫力に欠ける気がする。

なぬ!??ウナギ釣り!?
コンポストに使うミミズを探してたんじゃないのかえ?

ウナギ釣り用ですよう!言いませんでしたっけ?
ところで、コンポストとウナギ釣りに使うミミズは種類が違うんですか?

まぁ、このシマミミズもウナギ釣りに使えなくはないが、ウナギ釣りならドバミミズの方が良いじゃろうなぁ

<ミミズの種類>

  • ドバミミズ:フトミミズ科
  • シマミミズ:ツリミミズ科

ミミズの種類は数多く、日本に生息するミミズの多く(9割以上)は「フトミミズ科」のミミズと言われています。

釣り人が、通称「ドバミミズ」と呼ぶのはフトミミズ科のミミズです。

実は、日本に500種類以上生息すると言われているフトミミズ科のミミズのうち、名前が付いているのは1割にも満たないのです。

ウナギ釣りに使うドバミミズは、フトミミズ科のミミズを広く指すという点で言えば、日本で見つかるミミズは大体がドバミミズです。

一方で、「シマミミズ」は「ツリミミズ科」のミミズ。

似ているけど、種類も生息している場所も違うのです。

では、どちらのミミズがどの場面で使われるのに適しているのかご紹介していきます。

コンポストに使うミミズは「シマミミズ」を選ぼう!

ツリミミズ科のシマミミズの特徴は、

  1. ゴミ捨て場や堆肥の周囲など、人の生活する場所に多く生息する
  2. 一方で、森林などの自然環境ではほどんど見かけない
  3. 有機物の含まれる湿った土を好む
  4. 繁殖力が強い
  5. 寿命は約2年
  6. 密集して生息している
  7. 表層部にいることが多く、あまり深く潜らない
  8. 生ごみなどの腐敗有機物を食べて分解するのでコンポスト向き

シマミミズは繁殖力が強いため、釣りの餌として売られているミミズのほとんどが、このシマミミズを改良して増やされたミミズです。

ドバミミズに比べて繁殖力が強く、寿命も約2年と長い上に、深く潜る習性がなくかき回しても全く問題がないので、コンポストに入れるとたくさん働いてくれます。

シマミミズを意図的に増やしたい場合は、畑などの日陰の一画に「塗れた段ボール」や「濡らした新聞紙」を密着させて置いておくと、数日後にはミミズの住みかとなっていることがあるので、コンポストに使うためのシマミミズを必要としている人は試してみるといいかもしれません。

しかし、なかなか堆肥場や畑などがない昨今では、上記のような手段を取ることが出来ない人がほとんどでしょう。

コンポスト用のシマミミズは釣り餌用のものをネットで購入することもできるので、検討してみてはいかがでしょうか。

釣り餌に使うミミズは「ドバミミズ(フトミミズ)」を選ぼう!

一方で、フトミミズ科の通称ドバミミズの特徴は、

  1. 森林などの自然環境の多いところに生息する
  2. 表層の腐植を含んだ土壌を食べる
  3. 繁殖力が弱い
  4. 寿命は約1年
  5. 深く潜るので土壌を耕す力が強い
  6. 生ごみは食べないのでコンポストには不向き
  7. 大きい個体が多く、ウナギ釣りなどに最適
  8. 釣りの餌として1匹50~100円などの高値で取引される

ドバミミズは、釣り場の近くの自然豊かな場所の「落ち葉が溜まりやすい側溝」に多く潜んでいます。

腐った落ち葉など、腐植と呼ばれる有機物を食べて分解するのですが、シマミミズと違い生ごみなどの腐敗有機物は分解しないので、ドバミミズをコンポストに入れても働いてくれません。

また、深く潜る習性があるミミズなので、畑を耕す力の強いミミズなので、畑にいると土壌を柔らかくしてくれます。

一般的な釣りの餌としては扱われていないので、ウナギ釣りなどでドバミミズを使いたい釣り人が高値で購入するという事もあるようです。

ドバミミズが欲しい場合は、釣り場のそばにある落ち葉が溜まった側溝を探すか、前述した「からし溶液」を公園や畑に撒いて出てきたところを捕獲すると良いでしょう。

まとめ


そっか、さっきたくさんシマミミズが採れたのは、堆肥場が近くにあったからなんだなぁ

シマミミズとドバミミズの特徴の違いは分かったかの?
せっかくシマミミズを沢山捕まえたんじゃから、ミミズコンポストでも始めたらどうじゃ?

コンポストよりもウナギが食べたいなぁ

ダメだこりゃ

 

いかがでしたでしょうか?

今回は、ミミズを簡単に捕獲する方法として「からし」を使う方法をご紹介いたしました。

穴を掘る手間が省けるという点で簡単に捕獲できると書きましたが、様々な条件のもとで効果も違ってくるため、100%の効果を保証するものではありませんのでその点はお気をつけください。

ミミズについて詳しく知りたい方はこちら

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