こんにちは、田舎センセイです!
夏になると飛んでいるのを見かけることの多い「アゲハ蝶」ですが、家庭菜園などをしている人にとってはアゲハ蝶の幼虫は作物の新芽を食害する厄介な存在です。
本記事では我が家のキンカンの木で大発生した「ナミアゲハ」の幼虫について触れます。
※記事内に沢山の幼虫の画像が出てきますのでご注意ください!
柑橘類の葉を食害する茶色と白の幼虫は「ナミアゲハ」
我が家の金柑(キンカン)の新芽を食い散らかしていたのがこの幼虫。
ナミアゲハの幼齢幼虫なのですが、この幼虫は柑橘類の葉を好んで食害することで知られていて、我が家のあらゆる柑橘系の果樹に大発生していました。
これはグレープフルーツです。この木だけで10匹ほど捕獲。
つまんで引きはがそうとすると白い糸をお尻から出して必死にしがみついて葉から離れようとしませんでした。
柑橘類にはこいつらが必ずと言っていいほど大発生するので見つけ次第つまんで駆除していたんですが、帰省で長期間留守にしている間に卵から孵ってしまっていたようです。
キアゲハとナミアゲハの食性&見た目の違い
ナミアゲハの幼虫よりも色が黒く、お腹あたりに白い模様が入っているのが「キアゲハ」の幼虫です。
キンカンなどの柑橘系の葉を食害するナミアゲハの幼虫とは違い、キアゲハの幼虫が食害するのは、人参、パセリ、フェンネルなどの「セリ科」の植物です。
一方で、ナミアゲハの幼虫が食害するのは、キンカン、グレープフルーツ、レモン、山椒(ミカン科)などの「柑橘類」の植物。
幼齢幼虫は色の濃さや腹部の模様で見分けることができますが、終齢幼虫になると緑一色のナミアゲハの幼虫に比べ、黒の縞模様がくっきり現れるのがキアゲハの幼虫の特徴。
※キアゲハの終齢幼虫:wikimedia commons
※ナミアゲハの終齢幼虫:wikipedia
アゲハ蝶の幼虫の駆除に効果的な薬剤
我が家のようにアゲハ蝶の幼虫が食害している作物や果樹が少ない場合は、発見し次第手でつまんで駆除することが最も簡単で効果的な方法ですが、被害が広範囲に及ぶ場合はそういうわけにもいきません。
愛媛県の「アゲハ類幼虫の薬剤効果試験」の資料によると、かんきつ類に発生したナミアゲハの幼虫に対して効果があった薬剤は「オルトラン水和剤」と「ラービンフロアブル」と結論付けられています。※ラービンフロアブルに関しては医薬用外劇物に指定されているのでここでは詳しくは紹介することはしません。
オルトランに関しては、下記の関連記事でも詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
また、家庭菜園レベルで手軽に食害しているアゲハの幼虫を駆除したい方は、スプレータイプの「アースガーデンT」も使いやすくて便利です。
柑橘につくアゲハ類にも適用があるので安心して使えますが、使用回数は3回までで収穫の14日前までと決められているので注意しましょう。
まとめ
かんきつ類を食害する幼虫としてはポピュラーなナミアゲハの幼虫ですが、綺麗なアゲハ蝶の幼虫でも新芽を食べつくされると腹が立ちますよね。
ドクガやイラガなどとは違い、触れても問題の無い幼虫なので見つけ次第つまんで駆除してしまうか薬剤で一網打尽にしてしまいましょう。