こんにちは、田舎センセイです!
私は趣味で多肉やコーデックスなどの植物を育てているのですが、冬になり鉢を室内に取り込んで栽培を続けていると鉢の中でうごめく小さな虫を見かけることが増えました。
鉢が少し揺れたり、水やりをしたときに土の中から一斉に小さな虫が出てきて、また土の中に潜っていきます。色は白or銀色。ハネは無くて動きが素早い。
そんな虫に悩まされているアナタ、、そいつは「トビムシ」かもしれません。
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我が家の植物の土でうごめくトビムシの画像&動画
そもそもトビムシは世界で3000種以上、日本に限っても360種類以上いるとされているので、我が家で発生したトビムシがご覧の方の家の中で発生したトビムシと同じとは限りません。
家の中でトビムシが発生していても、侵入経路や発生源によって同種であっても科が違えば見た目もかなり異なります。
ただし、私のように多肉植物や塊根植物、観葉植物を育てている鉢の中で発生している場合は、同系統の種類である可能性が高いと思いますので参考程度にご覧ください。
※画質は落ちるがもう少しアップにした画像。おそらくツチトビムシの一種
【虫注意!!】
室内で植物栽培している方は見慣れた虫かなと思うんですが、これってトビムシ類の一種で間違い無いですよね?
飛び跳ねはしませんが、水やりの時やちょっとした振動で土の中からワラワラと湧いて出てきます。
翅はなく飛びませんが、動きはそこそこ速いです。 pic.twitter.com/BboJ8ToKo4
— 田舎センセイ (@inakasensei) January 7, 2020
※ツイッターよりトビムシが動いている動画
水をあげるときに一気にうごめくのですが、かなり小さいので動画の撮影は一苦労でした。
マクロレンズで撮影していて、写ってる土は赤玉の細粒なので小ささは見て取れると思います。約1~2mmくらいですね。
トビムシとはどんな虫?害はあるの?それとも益虫?
トビムシは多くが「雑食」と言われていますが、植木鉢の中で発生している場合は主に菌や藻類、バクテリアや腐葉土などを食べていることが多いのです。
ただし、トビムシの種類によっては作物の根などを食害するものもいるようなので、一概には言えませんが基本的には食菌性の虫です。
一般的に水辺に近い土壌に沢山住んでいて、落ち葉をかき分けるとすぐ見つけることができます。
園芸をしている私としては、鉢内のバクテリアや菌、藍藻類を食べてくれるのはありがたく「益虫」としての側面も多分にあるのですが、やはり室内で大量発生しているのを見るのはあまり気分のいいものではありませんね。
室内にある観葉植物で繁殖していると見た目が気持ち悪いので心配になりますが、トビムシが土の中にいるのは生態系の中ではとても普通のことですので、植物に悪さをすることは特にありません。
「不快害虫」として駆除剤も出ているので、もしあまりにもトビムシが増えすぎていて気持ちが悪い場合は駆除を行いましょう。
トビムシの大量発生を起こさないためには「湿度」の管理が大切
トビムシは繁殖力がめちゃくちゃ強く、条件さえ整えば爆発的に増えてしまいます。
そんなトビムシが増える好条件というのが
「ジメジメした環境」
上の写真では2か所で植物の管理をしていますが、右側の白っぽい光の方はガラス温室内で常時ファンを回しているので湿度は40%前後を保っています。こっちの温室で管理している植物の鉢にはトビムシは皆無。
一方でピンク色の光の棚は、ファンをつけていないので湿度は50~60%程度なのですが、風通しがめちゃくちゃ悪いので水やりをした後に土が乾くまでしばらく時間がかかります。つまり鉢内の土の渇きが悪い!
環境的にも藍藻類が繁殖しやすく土が緑色になっているものも沢山あり、トビムシが発生しているのは主にこっちの棚の方です。
トビムシの駆除方法と薬剤
トビムシは「乾燥に弱い」という弱点の他に、殺虫剤(ピレスロイド系)に比較的弱いという特徴があるので、状況に合わせて殺虫剤を選んで駆除してしまいましょう。
トビムシが観葉植物の鉢の中に発生した場合
室内で育てられるくらいの量の観葉植物のトビムシ駆除の場合であれば、上の商品の様な園芸にも使えるピレスロイド系のスプレー剤でも効果があります。
ただし、鉢の底の方にまで逃げ込まれた場合には効果が薄いので、室内で栽培している植物の周囲にトビムシが発生した場合は、風通しの良さと湿度のコントロールで用土を乾かしてしまう方が効果的でしょう。
鉢数が少ない場合は、植え替えなどをして一度土を入れ替えてしまうのもいいかもしれません。
トビムシが室内で大量発生した場合
トビムシは腐食性があるので、古くなった建材や壁の中で繁殖したり、台所やお風呂場などの水回りの風通しの悪い場所で発生することがあります。
場合によってはカブトムシやクワガタなどの昆虫飼育、もしくはカエルやトカゲなどの飼育などでおが屑や菌糸が大量にある場所が発生源になることもあります。
基本的には「発生源の除去」と「殺虫剤散布」がトビムシ対策では大切です。
室内で大量派生している場合は、ファーストキルの様なピレスロイド系殺虫剤とIGR剤が混ざったものを使うと成虫以外に、卵や幼虫にも効果があるのでおすすめ。
普通のピレスロイド系有効成分のみのエアゾール剤でも良いのですが、成虫にしか効果が無く、近くに卵や幼虫がある場合には効果が薄いので、第2、第3世代目が発生することを予防しにくいんですね。
その点、幼虫や卵にも効果のあるIGR剤が入ったファーストキルは次世代の発生も予防できるので、室内で大量発生していてあまりにも手に負えない場合は、やや高価ですがファーストキルを使うと良いと思います。
トビムシが家の周囲で大量発生した場合
トビムシの発生源が家の外にあって隙間などから侵入してきている場合などは、前述のファーストキルの様なエアゾール剤だと目に見える範囲に散布してすぐに使い切ってしまいます。
外から室内に入ってくる不快害虫(蜘蛛、アリ、カメムシ、コバエ、ヤスデ、ムカデ)などのほとんどに効果がある「サイベーレ0.5SC」が最もおすすめです。
噴霧器を使う必要がありますが、水ベースで作られているので薬剤臭がほとんどなく、散布後に乾いた壁面や床を歩いた虫も数分で息絶えるほど強力です。つまり直接トビムシ自体に吹きかけなくても効果があるんですね。
注意点は「魚毒性が高い」ので川や池に流れ込むような場所では使えないこと。
トビムシだけではなく、年中何らかの虫が外部から侵入してくるのに頭を悩ませている人はサイベーレが一番おすすめできます。
まとめ
本記事では私が栽培している植物の鉢の中にトビムシが大量発生していたことから、トビムシの特徴や対策についてまとめました。
鉢の中に湧いたくらいでしたら土を完全に乾燥させるか、植え替えして土を取り換えることで対策が可能ですが、室内での大量発生や屋外からの侵入の場合は殺虫剤を使って対策をとる以外に対策は難しいと思います。
人を刺したり咬んだりする虫ではありませんが、駆除をする場合には状況に応じた殺虫剤の散布を用法を守って使うようにしましょう。