単管クランプの種類と使い方|単管パイプの組み方と寸法・規格・強度について

クランプ

小屋や車庫の骨組みや建築現場の足場などで使われることの多い「単管パイプ」と「単管クランプ」ですが、DIYや畑・果樹の柵などに使われることもあり、様々な場面で使い勝手の良い建築資材です。

私自身、果樹園にあるキウイフルーツの棚や趣味のボルダリングウォールを作る時に単管パイプを使いましたが、「強度が十分に確保できること・取り扱いが簡単であること・価格が安価であること」の3点が大きなメリットでした。

どなたでも比較的簡単に扱うことができる単管パイプと単管クランプについて、本記事では基本的な使い方とクランプの種類、規格等について解説したいと思います。


単管パイプとクランプを使いこなせば、小屋くらいなら結構しっかりしたものを作ることができるよね!

うむ。今回は単管パイプやクランプを使ったことがない初心者向けに、クランプの種類や使い方について解説するぞい!
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単管パイプとはどんな資材?

単管パイプ

建築用の足場資材として使われることの多い単管パイプは、単に「単管」とも呼ぶことがあります。

外径はJIS規格(G 3444)Φ48.6mmと定められています。


一般的に単管パイプといえばこのサイズだと考えていいんだね!

うむ!この後に紹介する「単管クランプ」という緊結金具は、この単管パイプの規格に合わせて作られているぞい!

単管パイプの厚さの違い(1.8mm&2.4mm)による強度と値段の違い

単管パイプの外径の規格は決まっていますが、パイプ自体の厚さは2.4mmや1.8mmの2種類があります。

1.8mm2.4mm
重さ軽い重い
強度強い1.8mmに比べるとやや劣る
値段高い安い

2.4mmと厚みのある方が重いのは理解できるけど、強度は薄い1.8mmの単管の方が強いんだ!

鉄の素材が違うから、1.8mmの方が軽くて扱いやすく、強度も強い反面、2.4mmに比べるとやや高価じゃな

鉄の厚みに差があっても外径の規格は同じなので使い勝手は変わりませんが、用途に合わせて厚みも選んでみると良いと思います。

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単管クランプとはどんな資材?

単管クランプ

単管クランプは、単管パイプをつなぎとめる緊結金具です。

前述の決められた単管パイプの規格に合わせて様々な種類のクランプがあり、これを駆使することによってさまざまな形の骨組みを強固に作ることができます。

私は趣味でクライミングウォールを自宅の納屋に作っているのですが、傾斜のある壁面も単管パイプとクランプを組み合わせることで簡単に作ることができます。

単管パイプ

では数ある単管クランプの種類と特徴について詳しく解説していくぞい!

単管クランプの種類と特徴

直交クランプ

直交クランプ

直交クランプは、単管パイプの交差角度を90度に固定している金具です。

角度が固定されているので「直角をキープできること」と「強度が強いこと」が特徴です。

直交クランプ
重量0.7kg
耐荷重(許容耐力)500kg

自在クランプ

自在クランプ

自在クランプは、2つのクランプの継ぎ目が動くようになっていて、単管パイプを好きな角度につなぐことができます。

自在クランプ

こんな感じで斜めにずらして留めることができます。

ただ、継ぎ目が動くので「決めた角度に固定することはできないこと」と「許容耐力が直交クランプに比べて弱い」のが特徴でもあります。

自在クランプ
重量0.7kg
耐荷重(許容耐力)350kg

3連クランプ(直交・自在)

3連クランプ

3連クランプは、通常の単管クランプと同様に直交タイプト自在タイプがあります。

違いは「3つ連結している」という点のみです。

耐荷重については、自在型だと約350kg、直交だと500kgになります。

3連クランプ
重量1.1kg
耐荷重(許容耐力)350 – 500kg

垂木止めクランプ(直交・平行・自在)

垂木止めクランプ

垂木止めクランプは、単管パイプと垂木(木材)を固定するクランプです。

垂木を90度に固定する「直交」や、横並びに固定する「平行」、角度を自在に調節できる「自在型」と様々な種類があります。

垂木クランプ
※写真は左が自在型、右が直交型の垂木クランプ

左の自在型垂木クランプは上の単管がくるくると回りますが、右の直交型は垂木と単管が90度できっちり固定されているのでびくともせず強度も高いです。

垂木クランプ

この写真のようにネジ穴があるので、ここにビスを打って固定します。

垂木のサイズを問わずしっかりと固定できるので、骨組みに木材を固定したい場合は垂木クランプを使うととても便利です。

私は自宅にクライミングウォールを自作した時に垂木クランプを使って木材を固定しましたが、強度もしっかりと確保できるので体重60キロ台後半の私がしがみついてもびくともしませんでした。

垂木止めクランプ
重量0.4kg
耐荷重(許容耐力)350 – 500kg

板止めクランプ(直交・平行・コーナー型)

板止めクランプ

板止めクランプは板を挟み込むように、留め金がコの字型になっているクランプです。

板材の厚さはコンパネなどで用いられることの多い12mm厚の板を挟み込むようにして固定でき、小屋の屋根などにコンパネを使う場合にとても便利です。

板止めクランプ
重量0.44kg
耐荷重(許容耐力)350 – 500kg

土台ベース

土台ベース

土台ベースはクランプではありませんが、単管パイプを地面に固定する時に使う資材です。

土台ベース

上の画像のように、単管パイプがぴったりとハマるサイズになっているので、地面に固定することで安定して単管パイプを直立させることができます。

土台ベース
重量0.8kg
耐荷重(許容耐力)
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クランプを使ってパイプを固定する時にあると便利な道具

ラチェットレンチ(17×21)

単管パイプとクランプで足場を組んだりする場合に「ラチェットレンチ」という、鳶職人さんがよく使う工具があると作業がとても楽になります。

ラチェットレンチとは、ボルトやナットを締めたり緩めたりする際に特定方向にのみ回転するような構造になっているので、回転の度にいちいちヘッドを外すことなく締緩作業を行うことができる道具です。

クランプを締める時に使いたい場合は、17×21のサイズを購入するようにしましょう!


基本的には17を使ってクランプのナットを締めるが、足場を組む際に21も使う事があるのでセットになっているものを購入するのがおすすめじゃ!

自在クランプを使って垂直に固定する方法

先ほどご紹介した中の「自在型クランプ」は角度が自由に調節できるので、単管パイプの長さが足りないときなどに垂直(平行)につなぎ合わせて長さを足すことが可能です。

しかし、この時に自在型クランプを一つしか使わないと、

自在クランプ

この写真のようにくるんと回転してしまって垂直を保てませんし、強度不足になってしまいます。まぁ、よく考えれば当然ですよね。

この場合は、自在型クランプを複数個(2~3個)使う事で解決します。

自在クランプ

本当はもう少し組み合わせる長さに余裕を持たせた方が良いのですが、上の写真のようにすれば2本の単管パイプを平行につなぎ合わせることができます。


強度に不安がある場合は、クランプを3つ使えば安心じゃよ!

まとめ

本記事では足場や骨組みを作る時に使う事の多い「単管パイプ」と「単管クランプ」について、簡単ではありますがまとめてご紹介しました。

今回ご紹介したクランプ以外にも、太さの違う単管にも使える兼用クランプや角鋼管を留める角角クランプなど様々な種類があります。

クランプ自体は1つ200円弱で購入できますし、ラチェットレンチがあれば簡単に締めることができるので、DIYで安価に小屋や車庫を作りたい人には特におすすめです。

直交・自在などの種類を間違えないように、よく吟味して購入するようにしてくださいね!