夏になるとピンク色の綺麗な花を咲かせるハスは、インド原産でヒンドゥー教や仏教ともかかわりの深い花として知られています。
沼地の泥の中に咲くにもかかわらず可憐であることなどから、清廉さの象徴的な植物でもあります。
今回はそんなハスの特徴や見ごろの時期等についてご紹介いたします。
ハスってどんな植物?
- 和名:ハス
- 英名:Lotus
- 学名:Nelumbo nucifera
- 階級:ハス科ハス属
- 分類:被子植物真正双子葉類
- 原産地:インド
- 形態:水底の土中に塊茎をつくり、そこから葉と花茎を水面に伸ばす水生植物
- 特徴①:7~8月にピンクまたは白の花を咲かせる
- 特徴②:葉は円形で葉柄が中央につき、撥水性があって水玉ができる(ロータス効果)
- 特徴③:地下茎は「蓮根」(レンコン、はすね)といい野菜として食用される。
ハスの花の満開の時期はいつ?
ハスの花の見ごろはいつなのでしょう。
せっかくハスを見にいくなら、満開のきれいなハスを見たいですよね。そのためには、ハスが咲いている時期はもちろんのこと、天候もかなり重要になってきます。
ハスの花の開花の特徴は下記の通りです。
- 7月~8月に咲く
- 早朝に咲き、昼には閉じる
- 3~4日間咲き、最後は閉じることなく散っていく
もし、ハスの花を見に行く場合は早朝7時~9時ころがベストです。遅くとも午前中のうちに行くようにしましょう。
晴れの日は花が早く閉じ、曇りの日は晴れの日よりも長く咲いています。
私の住んでいる宮城県には、栗原市と登米市にまたがる伊豆沼・内沼というハスで有名な沼があり、毎年ハスの花が満開になる夏には「はすまつり」が開催されています。(※この記事で載せているハスの写真はほぼ全て伊豆沼のはすまつりで撮影したものです。)
はすまつりのお得情報については、こちらの「伊豆沼のはすまつり情報!【お得な割引チケット・開催時期・開花の時間帯】」をご覧ください。
ハスの実は食べられる?
ハスの実は生で食べられます。
緑色のどんぐりに似た形で甘みと苦みがあり、生のトウモロコシに似た食感です。
栄養的にはビタミン、カリウム、カルシウムなどが豊富に含まれていて、生薬として婦人病や滋養強壮、下痢止めなどにも利用されています。
ハスとスイレンの違いは?
よく混同されがちなハスとスイレンですが、ハスはハス科ハス属、スイレンはスイレン科スイレン属で違うものです。
ハス(蓮) | スイレン(睡蓮) | |
葉 |
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花 |
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根 |
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根はどちらも水中にあり、分かりにくいですが、葉や花を見れば一発でハスかスイレンか見分けがつきますね。
ハスには観賞用と食用がある?
レンコンは「蓮根」と書きますが、実際はハスの根ではなくてジャガイモなどと同じ地下茎という茎が膨らんだものです。
ハスには観賞用と食用のものがあり、食用のハスの花は花の色が白いものが多く(中国種)、観賞用のレンコンは小さいのですが、花は観賞用に品種改良され種類が豊富です。
ちなみに宮城県の伊豆沼・内沼に咲いているピンクのハスは野生のハスで地下茎の蓮根(レンコン)は主に白鳥などの渡り鳥が食用としています。
ハスのロータス効果って何?
ハスの葉にはワックスのようなもので出来た無数の突起物があり、水が表面に広がらず、水滴のままコロコロと滑り落ちます。この高い撥水性のために、葉の表面に着いた泥や虫を絡めとって洗い流す効果のことをロータス効果と言います。
ハスの花言葉は?
清らかな心・神聖・雄弁・離れゆく愛・休養
「清らかな心」という花言葉はハスが泥水の中から綺麗な花を咲かせることに由来しています。
まとめ
今回は大きな花が特徴的なハスについてご説明いたしました。
宗教的な意味合いを強く持つハスの花は、東南アジアではとても馴染み深い花で、様々な意味を持つ植物です。
そんなハスの花が咲き誇る宮城県の伊豆沼・内沼には、世界各国から観光客が訪れています。
是非、満開に咲く蓮の花を見に行ってみてはいかがでしょうか。