雑草を刈ったり穀物を収穫する時に使う「鎌」は、昔からあるごくありふれた農具の1つです。
しかし、「鎌」とひと口に言っても用途によってさまざまな種類があり、目的に合った鎌を選ばないと怪我の原因になったり、作業効率が悪くなって体を痛めてしまう事もあります。
今回は、使用目的別の鎌の選び方と特徴、おすすめの鎌をご紹介いたします。
Contents
鎌の種類別の特徴を知ろう!
鎌には様々な種類があると書きましたが、何故そのように多種多様な鎌があるのかというと、いくつか理由があります。
まず、鎌は大きく分けると片手で刈る「片手鎌(ルガマ)」と両手で刈る「大ガマ」に分類されます。
そして、鎌を左右に振ることによって草を刈る「払い刈り鎌」と手前に引いて刈り取る「つかみ刈り鎌」の2種類があります。
これらは大きな分類の時の種類の名前なので特に覚えなくて良いのですが、家庭菜園や機械の入れない狭い範囲の稲刈りなどは「片手鎌」になりますし、広い範囲の平地を刈る場合は「大ガマ」になるでしょう。
つかみ刈り鎌の多くは、刃先がギザギザしたのこぎり状になっている「鋸(のこぎり)鎌」であることが多く、それ以外の鎌の多くが払い刈り鎌です。
1.地域特有の鎌の形がある
古くからその土地の雑草や穀物の収穫に適した鎌が受け継がれていき、その地方特有の鎌の形という物が、鎌の種類となって定着していることがあります。
特に東日本で多いのが「信州型」で、西日本に多いのが「越前型」と呼ばれる鎌です。
信州型の鎌の特徴
信州型の鎌は、関東や甲信越地方で使われることが多い鎌で、刃幅が広いのが特徴です。
柄に対して少し刃に角度がついているので、より厚みを感じずっしりとした重厚感が漂っていますが、見た目ほど重くなく刃先が鋭く作られているので見た目以上に刈り心地が良いです。
その形状ゆえの耐久性の強さが特徴です。
越前型の鎌の特徴
越前型の鎌は、刃幅が狭く細身であるのが特徴です。
私がそうだったように、多くの方が「鎌」と言えばこの形のものを想像するのではないでしょうか。
細身で切れ味鋭くザクザクと刈ることができ、刃の厚さは薄刃~中厚刃~厚刃と様々で、用途に合わせてお好みの厚さを選ぶと良いでしょう。
2.除草目的・収穫目的で形状が違う
鎌と言われると除草するための道具と思われがちですが、元々は収穫用の道具として作られたものでした。
現在でも、特定の作物の収穫に特化した鎌が販売されているので、草刈り用と混同してしまわないようにしましょう。
【アスパラ収穫用の鎌】
3.除草する草の硬さによって「刃の厚さ」が違う
除草をするための草刈り目的の鎌でも、春先の柔らかい雑草を刈る場合と土手に生えるススキやヨシのような太い植物を刈る場合では、鎌の刃の厚さを使い分ける方が良いです。
柔らかい雑草の草取り用は「薄刃の草刈り鎌」
太い植物の場合は「中厚~厚刃の草刈り鎌」
を選ぶことで、作業効率や摩耗の程度を最低限に抑えることができます。
4.鎌を使用する時の姿勢によって「柄の長さ」が違う
どのような姿勢で草刈りをするかによって、適した柄の長さが違います。
かがんで草刈りをする場合には、長くても40~50cm程度の長さしかありませんが、立ったまま草刈りをしたい場合は「長柄草刈り鎌」のような絵の長いタイプを選ぶと良いでしょう。
5.両刃か片刃かの違い
意外と盲点なのが、両刃か片刃かの違いです。
包丁や日本刀などの刃物は、地金と刃金(鋼)をあわせて刃先を作るため、切れやすい方向があります。
農具である鎌も、製法によってはそれらと同様に手作業で地金と刃金を叩き合わせて作る物もあり、購入する際には注意が必要です。
特に注意が必要なのが「利き腕が左利きの人」
鎌によっては、片刃で左利き用のものも売っていますが、基本的には右利きの人が使う用に刃が付けられており、通常の片刃の鎌を左利きの方が使うとうまく刈り取れません。
あなたが左利きの場合は、左右どちらの腕でも同じように刈り取れる「両刃の鎌」か、「左利き用の片刃の鎌」を選ぶようにしましょう。
用途別のおすすめ鎌
1.草を刈るならコレ!「草刈り鎌」のおすすめ
最もおすすめな草刈り鎌は、こちらの「ステンカギカマ」です。
ステンレスで錆びにくく軽いのが特徴で、刃先の不揃いののこぎり状のギザギザが、様々な種類の雑草をからめとってくれます。
NHKで取り上げられてから一気に人気が出たこのカギカマは、使いやすさを徹底的に考え込まれた商品なので、一度使ってみるとその使い心地の良さがわかると思います。
重量:118g
2.稲刈りに使う「ノコギリ鎌」のおすすめ
前後に動かして刈り取る「のこぎり鎌」でおすすめなのが、HOUNENの普通目鋸鎌HT-0802です。
おすすめのポイントはとにかく「コストパフォーマンスの良さ」で、この価格でこれだけザクザクと雑草が刈れると嬉しくなってしまいます。
のこぎり刃の欠点を挙げるとすると、通常の砥石では磨くことができないので、のこぎり刃用の目立てヤスリで削る必要があるのですが、砥石に比べて手間がかかります。
その手間を差し引いても、コスパの良さはこの商品の強みです。
重量:104g
3.立ったまま草刈りができる「長柄草刈り鎌」のおすすめ
かがんで草刈りをするのが辛い方や、広い範囲を手作業で草刈りをする必要がある方におすすめなのが、この「闘虎 刈刃鎌」です。
長さは約115cmで、身長が170cm未満の人であればとても使いやすい長さになっていますが、180cm前後の身長がある人にとっては、若干腰を曲げる必要が出てくるかもしれません。
広範囲の雑草を一気に刈り取るにはとても使いやすく、切れ味も良いので作業効率が格段にアップします。
葦などの太い植物でも切れますが、どちらかというと柔らかめの雑草の除去に向いています。
重量:590g
4.藪に入って小枝などの硬いものも刈払いたい「木鎌」のおすすめ
藪などに入って木の枝や笹などの硬いものをガンガン刈っていきたい人におすすめなのが「八海山の木鎌」です。
刃の強度はとても強く、太めのグリップでしっかり握って鎌の重みを使って太く固い植物も難なく刈っていくことができます。
職人さんが手打ちで鋳造しているので、値段が少々高価ですが、真っすぐの刃は研ぎやすいので、丁寧に手入れをしながら使う事で、長く使い続けることができる相棒のような鎌になるでしょう。
良いものを長く使いたい人におすすめの鎌です。
重量:231g
5.根の浅い雑草の草引きに最適!「草削鎌」のおすすめ
引いても引いても生えてくるしつこい雑草の刈り取りに効果的なのが「コンコン鎌ステンレス」です。
100g未満の超軽量鎌で、細くとがった先端が壁やアスファルトと草の根の間に入り込み、ギザギザの刃が絡めとって引き抜きます。
草を切断する効果はあまりないので、硬い植物には向きませんが、根の浅い雑草であれば軽々と刃に引っ掛けて引き抜いていきます。
家庭菜園や庭の雑草取りにはこれ1本で十分活躍してくれるでしょう。
重量:99.8g
6.鎌とホーの良いところ取り「ねじり鎌」のおすすめ
様々な形態の鎌をご紹介していますが、私が最もおすすめしたいのがこの「仁作 ステンレス製ねじり鎌」です。
軽量でさびにくいステンレス製の鎌と違い、このねじり鎌のステンレスは全て焼き入れ加工が入った刃物用ステンレスのため、研ぎ直しが可能で長く切れ味が続きます。
刈り取ることは勿論、強度がとても強いので、ホーのように土ごと雑草の根元をガンガン削り取っていくことが可能なため、雑草取りの効率が数倍に跳ね上がります。
軽量の鎌はどうしても自分の手を動かして刈り取らなくてはいけませんが、このねじり鎌は自身の重さを使って根元から削り取っていくので、逆に疲れません。
重量があると言っても約600g程度なので、長時間の草取りの負担にもなりません。草取り用の鎌をどれにしようか迷っている方は、このねじり鎌がおすすめです。
重量:608g
【関連記事】>>>草刈り道具|雑草駆除には三角ホーがおすすめ!
7.山菜採りやロープの切断など万能な鎌「縄切り鎌」のおすすめ
草取り以外にも鎌を使うシーンは様々あり、山菜採りやアウトドアなどでのロープ切断用など、ナイフ代わりとして携帯できる「縄切り鎌」があると便利です。
こちらの「【初心者必見】山菜採りを安全に楽しむための服装と必要な持ち物まとめ」の記事では、たらの芽などの枝にとげがある山菜の刈り取りには、キッチンバサミやカッターナイフがあると良いと書きましたが、この「ステンレス山菜鎌」があるとより良いでしょう。
この商品は収納ケース付きで、重量も僅か80g程度ととても軽いので、普段から野山に入って山菜採りをする人や、アウトドアを趣味で楽しんでいる人などにとてもおすすめです。
重量:81.6g
※番外:砥石のおすすめ
鎌を購入後も長持ちさせるためには、砥石で丁寧に磨いて切れ味をキープすることが大切です。
この「キング高級鎌砥石」は、手のひらサイズ(13cm)で想像以上に小ぶりですが、コスパも良くしっかり研ぐことができるので一つあると重宝します。
置き場所にも困らず、簡単に砥げるので鎌と同時に砥石も用意しておくようにしましょう!
まとめ
今回は様々な鎌の特徴と用途別のおすすめの鎌をご紹介いたしました。
庭や畑のある家で暮らしているとどうしても発生する「雑草取り」の作業を、道具を見直すことで少しでも楽にできるのであれば検討の余地はあります。
是非普段の草取りや収穫の作業を楽にするために、自分の目的と用途に合った鎌を探してみてください。
雑草の防除方法に関しては、下記の関連記事もおすすめです。
【雑草防除関連のおすすめ記事】