こんにちは、田舎センセイです!
我が家では自分たちが食べる分の野菜を育てていますが、白菜やキャベツ、そしてジャガイモを植える前に土壌に「ネビジン」という殺菌剤を散布しています。
主に野菜を育てている祖母に聞くと、昔に白菜を育てるときに「根こぶ病」が蔓延してしまい一つも収穫できずご近所に分けてもらったことがあると教えてくれました。
このネビジンは白菜の根こぶ病以外にも、ジャガイモの「そうか病」にも効果があるので、今回の春の種イモを植える前の作業としてネビジンを散布したので、その時の様子とともにネビジンの特徴と使い方などについて解説いたします。
Contents
土壌殺菌剤「ネビジン」とはどんな農薬?
有効成分 | フルスルファミド 0.3% |
性状 | 淡黄色粉末 45μm以下 |
毒性 | 普通物 |
有効期限 | 5年 |
ネビジンは粉末状の土壌殺菌剤で、適切な濃度になるように土壌に散布して、ホーやトラクターなどで土壌と混ぜ込むことで長く効果を発揮します。
ネビジンが効果を発揮する病気・ウイルス
根こぶ病
※画像(カリフラワーに発症した根こぶ病):wikimedia commons
根こぶ病は「アブラナ科の野菜の根にコブができる病気」で、ネコブカビというカビ(病原菌)が土の中で「休眠胞子」の状態で待ち構えていて、そこにアブラナ科の作物が根を出すと一斉に感染を始めます。
このネコブカビは土壌で10年も20年も休眠状態で待ち構えていたりするので、対策としてはアブラナ科の作物を植える前に殺菌剤で殺菌しなくてはいけません。
そうか病
※画像(ジャガイモのそうか病):wikipedia
そうか病は、ジャガイモや大根、カブ、ゴボウなどの根菜類に多くみられる病気で、特にジャガイモで多い病気です。
皮の表面がカサブタ状になってしまうことで、その部分が腐敗してしまいます。
根こぶ病同様に病原細菌が土壌中に潜んでいるので、その土壌に種イモを植えると土壌感染してしまうため殺菌が必要になります。
ネビジン粉剤を散布する
ネビジン散布のタイミングは?
根こぶ病やそうか病などの被害が大きくなるのは、苗や種イモの段階で土壌の中にいる病原菌にさらされることによる感染が原因です。
ネビジンの使用は植え付けの直前で大丈夫なので、雨の予報があまりない日に散布して土壌内に混ぜ込み、翌日にでも種イモや苗を植えて大丈夫です。
我が家でもジャガイモを植える前にネビジンを散布しました
農薬の散布は長年この畑でジャガイモを育てている我が家のおばあちゃん。
薬量は全面混和の場合で10aあたり30kgですが、おばあちゃん「完全目分量」です!また、あげ過ぎていないのは間違いないので、問題ありませんがゴム手袋はめてササッと撒いています。
ネビジンをまいた土壌をトラクターで耕うんして混ぜ込んでいきます。トラクターが無い場合はもちろん鍬やホーで混ぜ込んでも大丈夫です。
根こぶ病やそうか病などの病原菌は土壌の表面に多くいるようなので、混ぜ込む深さは10~15cm程度でOK!
これで土壌中の休眠胞子が発芽するのをネビジンが抑制してくれる(※ネコブカビなどの菌が死滅するわけではない)ので、数日後に定植作業を行います。
まとめ
アブラナ科の作物を植える場合や、ジャガイモや大根などの根菜類は、根こぶ病やそうか病などの厄介な病原菌の対策をする必要があり、我が家では「ネビジン」という土壌殺菌剤を使って対応をしています。
土壌殺菌剤を使わずに土壌のpHをコントロールしたり、おとり植物(作物)を使う事で土壌内の休眠胞子の密度を減らすという方法もありますが、今回は一番シンプルな方法としてネビジンの使用方法と特徴についてご紹介しました。
ジャガイモ栽培の一連の工程に関しては、下記の記事でご紹介していますので是非あわせてご覧ください!