農家のジャガイモ栽培|土壌殺菌~種芋~植え付け~芽かき~土寄せ~収穫などの工程まとめ

じゃがいも

こんにちは、田舎センセイです!

我が家は自給的農家なので、自分たちが食べる分の野菜を自宅の畑で栽培しています。

その中でも保存が効き、収穫量も多い「じゃがいも」は春先になると毎年植える野菜のひとつで、主に畑を担当している祖母は農家歴70年の大ベテランです。

本記事では、そんな農家の大先輩であるおばあちゃんと一緒に育てたジャガイモの「土作りから収穫までの工程」をひとまとめにして記録したいと思います。


我が家のジャガイモの栽培方法を大紹介するよ!

あくまで我が家のジャガイモ栽培の方法じゃが、基本的な流れはどこも同じなので参考にもらえると嬉しいのう

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています

じゃがいもの植え方と各栽培工程のポイントまとめ

1.土壌を殺菌して、耕す

ネビジン
種芋を準備する前に、我が家では植え付け予定の畑に土壌殺菌剤をまきます。

じゃがいもの場合は、皮の表面がカサブタ状になって腐る「そうか病」になりやすいので、その予防として土壌内に存在する休眠中の病原細菌の発芽を抑制してくれる「ネビジン」を使うことが多いです。

ネビジンについては散布時の様子を別記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。

ネビジン
こんにちは、田舎センセイです! 我が家では自分たちが食べる分の野菜を育てていますが、白菜やキャベツ、そしてジャガイモを植える前に土壌に「ネ...

また、土壌のpHが中性からアルカリ性(pH7.0~)に傾きすぎても「そうか病」になりやすくなってしまうので、pHは弱酸性(ph6.0前後)を目安にすると安心です。


石灰のまき過ぎには要注意じゃ!

トラクター
ジャガイモは当然ながら土の中で成長するので、しっかりと根を広げられるように深さ30cm程度にしっかりと耕します。我が家ではトラクターを使っていますが、当然クワなどを使っても出来ますね!

2.種芋(種イモ)の準備(芽出し~草木灰を使った殺菌処理)

畑の土の準備と並行して「種イモ」を準備します。

大切なポイントとして「種イモはスーパーのジャガイモではなく、種イモとして販売されている無病のもの」を用意しましょう!


スーパーに売ってるジャガイモじゃダメなの!?

種イモとして販売されているものは、農林水産省の検査を通過した品質の保証のあるもので病気が蔓延する心配がないんじゃが、スーパーで食用に販売されている芋や過去に収穫した芋だと種芋経由で病原菌が蔓延する可能性があるのでおすすめしないぞい!

なるほど!ちゃんと種イモとして売られているものを買った方がいいんだね!

じゃがいもの芽出し

種芋
種芋はホームセンターなどで購入が可能ですが、購入時期によってはまだ芽が出ていなかったリ、かなり芽が出てしまっていたり状態に差があることがあります。

3月末頃に購入すれば大体芽が出ていることが多く、そのまま種イモとして使うことができますが、まだ芽出しができていない場合は日向に種芋を並べて日光に当てることで芽が伸びてきます。

芽が出ていた方が発芽のタイミングも揃いますし、種芋のサイズをそろえる次の工程を行いやすいですが、日光に当てすぎると高温でしおれてしまったり、湿度が高いとカビたりしやすいので実はなかなか難しいです。

種芋を切ってサイズを40g前後に揃える

ジャガイモ
種芋となるジャガイモはサイズがバラバラなので、大きすぎる種芋は芽の部分を残すように切り分けることで数を増やします。

我が家では大体40gを目安に、小さいものはそのまま使い、大きすぎる種芋は切り分けるようにしています。

種芋

大きいまま植えてもいいけど、1つの種芋から採れる芋の数は限られてるから勿体ないよね!

うむ!ただし、種芋を切る場合は次の工程が必要になるぞい!

切断面が腐らないように灰をつけて消毒する

草木灰
種芋を切断する場合は、草木灰ジャガイモシリカのような切り口を殺菌・保護する資材を使う必要があります。

我が家では「ジャガイモシリカの方が発根促進や腐敗防止に良い気がする」と教わったので好んで使っていますが、今回は途中でジャガイモシリカが切れたので草木灰も使いました。多分どっちでもそんなに違いはないと思います。

ジャガイモシリカ
使い方は簡単で、トレーなどに草木灰やシリカを出して切断面に満遍なくつけるだけです。
草木灰
こんな感じでOK。この工程をしないと、切断面から腐ってしまったりして収穫量が減ってしまうことがありますので、ちょっとした手間ですが種芋を切ったら必ず切断面の消毒を行うようにしましょう。

灰をつけた後に1日乾燥させるよう推奨されていたりするのですが、我が家は灰を塗布した後にそのまま植え付けをしています。

3.植え付け

オルトラン
我が家では植え付け前に病害虫対策として「オルトラン」をまいています。

じゃがいも(馬鈴薯)の場合は、アブラムシなどが付くことが多いので、予め土壌に混和して対策をします。

オルトランに関してはこちらの関連記事をあわせてご覧ください。

オルトラン
家庭菜園や園芸をやっている方なら、一度は「オルトラン」という殺虫剤の名前を聞いたことがあるかもしれません。 先日我が家の畑に大量のハムシが...

また、植え付けに関して知り合いのジャガイモ農家さんに聞いたポイントがありまして、そのポイントというのが「ジャガイモの切断面(芽が出ていない方)を上に向けること」。

ジャガイモの植え方

芽が出ている方を上(切断面をした)に向けて植えると、種イモの上に芋ができていくんだね!

芽が出ている部分を下に向けて植えると、一旦潜ってから上に伸びようとするので芽が強くなる(弱い芽が淘汰される)のと同時に、種イモの周囲に芋が多くつくんじゃよ!

逆さに植えることで芽が強くなるのと同時に、芋の地表部への露出が少なくて済むのもポイントです。

種芋を植える間隔は大体30cmくらい。

種芋植えつけ
※ちょっと見えにくいですが、写真の真ん中から奥の方は全て切断して灰をつけた方を上に向けて並べています。

種芋を植える深さは、一般的には深さ5㎝程度(埋めるというよりは土をかける)と言われていますが、我が家は宮城県北部で春植えの時期はまだ寒いので8㎝位になるように土を盛ります。

土かけ
クワなんかを使って盛り土をしていきます。

盛り土した後は種イモが腐る可能性があるので水やりなどはしません。

春植えの場合はマルチング材を使って露が付くのを避けるとより効果的です。

4.芽かき(間引き)をする

種芋から伸びた芽が地面から出て10~15㎝位になったら、勢いの良い芽だけを数本(2~3本)残して間引きをします。

これは全ての芽を残してしまうと、芋に注がれる栄養が奪われてしまい大きく育たなくなってしまうためで、できるだけ大きい芋を収穫したい場合には大切な作業です。

芽か気をする時に誤って種芋を掘り起こしてしまわないように、株元をしっかり押さえながら芽かきをするようにしましょう。

5.追肥&土寄せ

ジャガイモ栽培では、大体2回ほど「追肥」と「土寄せ」を行います。

追肥に使う肥料は様々ありますが、根菜類を太くするのに必要な肥料成分は「K(カリ)」なので、カリが主成分の草木灰をメインに与えると良いでしょう。

土壌改良資材のひとつ「草木灰(そうもくばい)」は、農林水産省が定める肥料取締法に基づく特殊肥料に分類されている資材です。 近年では貴重な草...

土寄せとは「芽が伸びて隆起してくる株元に土を寄せてイモが露出しないようにするための作業」を言います。


なんでイモを露出させちゃいけないの?

土がしっかりかかっていなくて日光に当たってしまったイモは、皮が緑化して「ソラニン」という毒性のある成分が作られてしまうんじゃよ!
ソラニンはジャガイモの芽に含まれている有毒成分で知られていますが、日光があたってしまったイモの皮にも生成されることはあまり知られていません。まれに小学校の授業などでイモを栽培して食べた学童がソラニン中毒を引き起こしたニュースなどを見かけますが、この多くは芽ではなく土寄せ不十分で日光に当たったイモの皮(及びイモ本体)が原因です。

1回目の追肥と土寄せのタイミングは、芽かきを行ったタイミングと同時でOK。

2回目は、草丈が30cmくらいに伸びたタイミング(1回目の追肥と土寄せの2~3週間後)に行います。

6.花摘み

ジャガイモの花が咲くとイモが太るタイミングなのですが、花を放置すると芽と同様に栄養分がイモに行かなくなってしまうので摘み取ります。

ちょっとかわいそうな気もしますが、おイモを大きく太らせるためですので容赦なく摘んじゃいましょう!

7.収穫

ジャガイモ収穫
ジャガイモの収穫の適期は地域によって異なりますが、目安は地上部の茎葉が枯れてきたタイミングです。

葉や茎が枯れて黄色っぽくなってきたら収穫は可能ですが、葉の枯れはじめの収穫だと皮の薄い新じゃがとして食べられますし、一般的には葉の8割程度が枯れてきたら収穫の適期と考えていいと思います。

注意すべきなのは、直前や当日に雨が降って地面が湿っている時に収穫をすると、ジャガイモが腐りやすくなってしまうので、数日雨が降らずに土が乾いている時に収穫するようにしましょう。

スポンサーリンク

ジャガイモの病害虫とその対策

テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ/オオニジュウヤホシテントウ)

ジャガイモの葉
ジャガイモを育てていて地上部の葉が伸びてくると、ほぼ必ずと言っていい程「テントウムシダマシ」と呼ばれる、オレンジ色の光沢のないテントウムシのような虫が葉を食べにやってきます。

テントウムシダマシ
テントウムシダマシは、成虫も幼虫もジャガイモの葉や茎を食害し、大発生してからナスやトマトなど他のナス科の作物に飛散していきます。

テントウムシダマシの幼虫
※テントウムシダマシの終齢幼虫

発生時期は5~7月が多く、年2回発生する種類(ニジュウヤホシテントウ)と1回発生(オオニジュウヤホシテントウ)がいるので、発生サイクルが微妙に違いますが発見次第駆除する必要があります。

テントウムシダマシの予防や具体的な駆除方法については以下の記事もあわせてご覧ください。

テントウムシダマシ
こんにちは、田舎センセイです! 我が家は自給的農家として様々な作物を栽培していますが、最近ではようやく育ってきたジャガイモ畑がとある害虫に...

まとめ

本記事では我が家のジャガイモ栽培の方法と工程について、一通りざっとご紹介しました。

私の住む地域は東北の寒い地方なので、全ての方に通ジるわけではないため我が家の栽培スケジュールはあえて公開しませんでしたが、育て方の目安や各工程は変わらないとおもうので参考になれば幸いです。

ひと口に「じゃがいも」と言っても様々な品種がありますので、是非下の関連記事もあわせてご覧いただき、栽培する品種の参考にしていただければと思います。

じゃがいも
一昔前まではジャガイモと言えば「男爵イモ」や「メークイン」などが一般的でしたが、現在では様々な種類のジャガイモがあります。 多種多様なジャ...