ネズミの駆除で毒餌や罠での捕獲をおすすめしないたった一つの理由

ネズミ捕り

食品をかじられた跡があったり壁の奥から騒音が聞こえるなど、ご家庭でネズミの存在を確認した場合、「どのようにしてネズミの存在を自宅から消すかどうか」という事が一番気になるところだと思います。

かといってネズミ駆除の専門業者に依頼すると高額になってしまうので、可能であれば自分でできる手軽な方法でネズミを撃退できると嬉しいですよね。

当サイトの管理人は、以前都内の物件管理会社のメンテナンス事業に所属していたこともあり、何度もネズミ駆除の依頼を受け対応した経験があるのですが、自分でできるネズミの駆除・退治方法はいくつかあり、その中でも私は毒餌での殺処分や粘着シート、バネ式・箱式の罠での捕獲はオススメできないと考えています。

なぜこれらの方法が勧められないのかを、それぞれの駆除方法のメリットとデメリットを比較してご説明していきます。そして、この記事の最後で私が一番おすすめする方法をご紹介していますので、一度最後までお読みくださいね!


物件管理会社にいた経験もあるんだね!そんなにこれらの方法はお勧めできないの?

それぞれ誰でも実施できるほど簡便なんじゃがデメリットに共通点があって、そのデメリットが耐えられない人は3つ全ていずれも実施することが難しくなるんじゃよ

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自分でネズミを駆除したい人が取ることが出来る3つの方法

トラップ

高額になりがちな業者への依頼を避け、自分自身でネズミを安価に駆除しようと考えると下記の3パターンが選択肢に入ってくると思います。

  1. 毒餌(殺鼠剤)を撒いて退治する
  2. 粘着トラップ・トリモチで捕獲する
  3. バネ式や箱式の罠で捕獲する

うん、僕もこの3つがすぐに思い浮かんだよ!

それぞれメリットとデメリットがあるんじゃが、おそらくネズミ駆除の方法を検索している時点でこの3つの方法は決定的に向いていないと思うんじゃ。これからその理由を解説するぞい

これら3つの方法は、ドラッグストアやホームセンターで購入できるものばかりで、素人でも比較的簡単に設置できるネズミ撃退法です。

それぞれのメリット、デメリットについて簡単に比較します。

毒餌(殺鼠剤)でネズミを撃退するメリット・デメリット

毒餌

【毒餌を使ってネズミを撃退するメリット】

  • 食べたらすぐ死ぬので速効性がある
  • 安価である

【毒餌を使ってネズミを撃退するデメリット】

  • 警戒心が強いネズミはなかなか食べないことが多い
  • 毒餌を食べたとしても、どこで死骸になっているかわからなく後処理が難しい
  • 死骸を放置しておくと、腐敗して寄生虫が発生し、二次被害が大きくなる
  • 子供やペットなど、ネズミ以外が誤って食べてしまう危険性がある
  • 毒餌の種類によっては、臭いが強いものも多く異臭で気分が悪くなることがある

毒餌は効果的ではあるのですが、上記の様にデメリットが多いです。

効果面に疑いが無いのは良いことですが、寄生虫などが発生してしまう可能性があるため死がいの処理などを行う必要性があり、毒餌ではどこで何匹死ぬか分からないのでその後処理が大変になります。

私が実際に経験したケースだと、毒餌を食べて壁の間で死んだネズミの死骸が腐って異臭を発し、最終的には家の壁を壊してネズミの死骸を除去したという大掛かりな工事にまで発展してしまったという事例があります。

ネズミの持つ寄生虫による感染症の怖さは「天井裏でネズミの音?家に出るネズミの種類と被害について徹底解説!」の記事でも解説した通り、いずれも重篤な症状で時には死に至る可能性がある物ばかりでした。

ネズミの駆除を「殺処分」や「捕獲」で行う事を考える際には、殺した後・捕獲した後の処理についても考えなくてはならない

というのがポイントです。

これらの理由から、私は毒餌(殺鼠剤)は一番おすすめできない方法です。

粘着シート・トリモチでネズミを撃退するメリット・デメリット

粘着

【粘着シート・トリモチでネズミを撃退するメリット】

  • 一度に数匹捕まえることが出来る
  • 捕獲した場所が分かりやすい(死骸があちこちいかない)
  • 簡単に購入ができる
  • 安価である

【粘着シート・トリモチでネズミを撃退するデメリット】

  • 多くのネズミを捕獲するためには家中に設置する必要がある
  • 粘着部分が強力なため、肌や衣服に付くと取るのが難しく取り扱いに注意が必要
  • 大量につかまったネズミ死骸が付いたシートを自分で捨てる必要がある
  • シートにはまだ生きているネズミがいることもあるが、気持ち悪いからと言って放置すると腐敗→寄生虫・悪臭につながり二次災害が広がる可能性がある

粘着シートは、比較的安価に数多くのネズミを捕獲することが出来る方法です。また、毒餌と違って捕獲場所は自分で設置した場所から動かないので死骸の回収も簡単です。

一番のデメリットは、やはり「自分でネズミの死骸の付いたシートを回収して捨てなくてはならない」という点でしょう。

場合によってはびっしりとシートにくっついたネズミの死骸と、中にはまだ生きているネズミがいることもあり、なかなか直視できない光景が広がっていることも多く、この処理が無理な人には粘着シートはお勧めできません。

気持ち悪いからと言って回収しないでいると、一か所に何匹も集まって捕獲されたネズミが腐敗し、生きていたネズミが走り回るよりも大変なことになってしまう可能性もあります。

また、必ずしもすべての個体が捕獲できるわけではないので、一時的に効果があってもまたしばらくするとどこからか侵入したネズミや捕り損ねたネズミが繁殖してしまいます。

やはり根本的な改善とまではいかないのが粘着シートの特徴でしょう。

また、ネズミの通り道に重点的にシートを設置するなどしないと効果も見込めず、シート購入費用が高額になってしまいます。

ネズミの侵入経路や通り道を把握するためのコツを「ネズミの侵入経路はどこ?ラットサインから侵入口を見つける方法」の記事で解説していますので、こちらもご確認ください。

バネ式・箱式の罠でネズミを撃退するメリット・デメリット

バネ式

【バネ式・箱式でネズミを撃退するメリット】

  • 捕獲した場所が分かりやすい(死骸があちこちいかない)
  • 簡単に購入ができる
  • 1つ1つは比較的安価である
  • 死骸さえ回収すれば何度でも使える

【バネ式・箱式でネズミを撃退するデメリット】

  • 1つにつき1匹しか捕獲できないなので、捕獲に時間がかかる
  • 沢山捕獲するには家中に仕掛ける必要がある
  • 捕獲後に罠を再度使えるようにするために、毎回死骸の処理を行わなくてはいけない
  • 指を挟んで怪我をする可能性がある

バネ式・箱式の罠のメリットは、比較的安価に手に入り、何度も繰り返し使える点です。

一方でデメリットは、1つの罠につき1匹しか捕獲できないので、家中にわなを仕掛ける必要があり、最終的になかなかの金額になってしまう事。また、捕獲するたびに自分で罠にはまった死骸の回収・廃棄をしなくてはいけないので、この作業が出来そうにない人には難しい方法かもしれません。

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自分でできるネズミ駆除方法のメリット・デメリットまとめ

毒餌・粘着シート・バネ式/箱式の罠のメリットとデメリットをまとめますと、下記の表のようになります。

  メリットデメリット 
毒餌
殺鼠剤
  •  速効性がある
  • 安価である
  •  ネズミが食べない可能性
  • 毒餌の異臭の問題
  • 死骸の場所が分からなくなる
  • 死骸を放置すると腐敗して寄生虫が湧く
  • ネズミ以外が誤って食べてしまう可能性
 粘着
シート
  • 安価である
  • 簡単に利用できる
  • 一度に数匹捕獲可能
  • 死骸の場所が分かりやすい 
  • 全て捕獲するには家中に設置が必要
  • 肌や服に付くと取れないので取扱注意
  • 捕獲後に自分で回収する必要がある
  • 稀にまだ生きているネズミがついていることがある
  • 放置すると腐敗して寄生虫が湧く 
 バネ式
箱式
  •  1つ1つは安価である
  • 購入が簡単
  • 設置場所が分かりやすい
  • 繰り返し使える
  •  1つの罠につき1匹しか捕まえられない
  • 沢山捕まえるためには沢山設置する必要があり、トータルでコストがかかる
  • 毎回捕獲後に死骸の回収が必要
  • ネズミ以外が誤って指を挟む危険性

私が捕獲・毒餌の方法をおすすめしない一番の理由とは?

捕獲されたネズミ

先ほど紹介した3つの方法のメリット・デメリットを比較すると、デメリットに共通点があるのが分かると思います。

私がこれら3つの方法をおすすめしないたった一つの理由が「ネズミの死骸は放置すべきではなく、自分で回収する必要がある」からです。


僕は家の中にゴキブリが出るだけでもダメなのに、ネズミの死骸なんて触るどころか見たくもないよぅ

ほとんどの人がブタ君と同じじゃろうなぁ。ワシも過去の仕事で最も嫌だったのがネズミの死骸の駆除じゃったから…

ネズミが棲み付いている自宅内で毒餌で殺処分したり罠で捕獲する場合は、必ず死骸の回収をする必要があり、その際にまだ生きているネズミや腐敗が進んだネズミ、時には白骨化したネズミを見なくてはならないのです。

当サイト管理人は、以前物件の管理会社でメンテナンス事業部にいたこともあり、何度もネズミ駆除の対応をしたことがありますが、ネズミの死骸回収が何よりも嫌な仕事だったんです。

この私の経験から、自宅でネズミの捕獲や殺処分をするのはほとんどの人にとって苦痛を伴う作業であり、あまりお勧めしたくない理由となっています。

また、ネズミには「イエダニ」という吸血性のダニが寄生しており、家の中でネズミが死ぬと、宿主を失ったイエダニは新たな寄生先を探して室内を移動し、2次的に人間を襲います。家の中でネズミが死ぬという事は、ダニが広範囲に広がる可能性を上げることになり、やはり居住区内でのネズミの捕獲や殺処分は好ましくありません。

ネズミに寄生するダニに関しては、こちらの「ダニの種類と特徴を徹底解説|家に出る注意すべきダニ」の記事をご覧ください。


やっぱりネズミ駆除の専門業者に依頼するしかないのかな。すごく高額になるんだよね、、ウチ結構家計が厳しいんだよなぁ

でも死骸を見ずに比較的安価に済ませる方法が一つあるんじゃよ。ワシがおすすめしたいのはその方法なんじゃよ。

※ただし、自分でネズミの死骸を回収して処分することに何の問題もない方は、これらの方法は安価で簡便ですので、死骸回収以外のデメリットとメリットを比較して最も良い方法をお選びいただければ良いでしょう。

自分がネズミの死骸を処理せずに済む方法は2つだけ

私を含めてネズミの死骸を見たり触ったりするのが嫌だという人がとることのできる方法は、下記の2つがあります。

  1. ネズミ駆除専門業者に依頼する
  2. 超音波式ネズミ撃退装置ネズミを家から追い出す

ネズミ駆除業者への依頼は、最も自分の手を汚さずにネズミを駆除することが出来ますが、最も高額な手段となります。被害状況によって値段は異なりますが、侵入経路の遮断、殺処分後の死骸の処理とダニやノミ、糞の除菌などを行うため、多くの場合で専門業者によるネズミ駆除の相場は10万円~25万円程度と言われています。

※私が知る中でも一番安くネズミ駆除をしてくれるのがこちらの「ねずみ110番」ですので、もし業者にお願いしたい場合は一度無料の電話見積もりをお願いしてみると良いかもしれません。

一方で、ネズミを家から追い出す手段は「超音波を発生する装置」でネズミを撃退するという方法があります。

この超音波でネズミを撃退する方法が私が最もおすすめする方法です!

ただし、超音波によるネズミ撃退効果をうたう装置はいくつかありますが、一定条件を満たすものでなければネズミ撃退効果は無いこともあるというのが一番難しいところです。

ただ最近では安価で効果がある程度見込めている超音波発生装置がAmazonなどでもたくさん売られているので、業者に依頼する前に自分で何とか対策してみたいという方は試してみるのもいいかもしれません。

また、超音波によるネズミ駆除の効果については以下の記事もおすすめです!