庭に草を生えないようにしたいと悩んでいる人は多いと思いますが、雑草で悩む人に最もおすすめな方法が「防草シート」を敷くという方法です。
以前、おすすめの庭の雑草対策として、雑草を駆除する方法をいくつかご紹介しましたが、その中でも最も効果的なのが防草シートと言えるでしょう。
しかし、雑草対策を調べていて防草シートにたどり着いたはいいものの、色々な業者が数多くの防草シートを紹介していて「どれを買ったらいいのかわからない!」という人も多いでしょう。
この記事では、防草シートの購入で何を買ったらいいのか迷っている方におすすめの防草シートと、ご自身で簡単にできる防草シートの敷き方をご紹介いたします!
【2022/6追記】
実際に自宅のビニールハウス内部に耐用年数7年と10年の二種類の防草シートを使ったあとの品質を比較した記事をUPしましたので併せてご覧ください↓↓
Contents
防草シートとはどんなシート?
防草シートとは、遮光性と透水性を持ったシートで、雑草を生えさせたくない場所に敷くことで、日光が雑草に届くのを阻害し、雑草を成長させなくするというシートです。
この防草シートで失敗しないための一番のポイントは「ちゃんとした防草シートを購入する」という事。
その防草効果の高さから購入を検討する人が多いのですが、ホームセンターなどで売っている安価な市販の防草シートを購入した結果、せっかく施工しても雑草が生えてきてしまったといった失敗談も耳にします。
何より商品選びが大事なポイントになってくるのです。
では、さっそくおすすめの防草シートをご紹介いたしましょう!
ここから選べば間違いない!おすすめの防草シート3選
デュポン社 ザバーン
まずは世界的に使われている米国デュポン社の「ザバーン」です。
ポリプロピレン・4層スパンボンド不織布という、とても太く頑丈な繊維を4層に編み込んだ商品で、国土交通省新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されています。
親水性と耐久性にとても優れており、むき出しのまま使用しても防草効果は長期間継続しますし、砂利を敷いた場合だと半永久的に効果は持続します。
また、強力タイプであれば、シートの上に砂利を(10cm程度)敷けば、車両が上を通過しても簡単には破れないため、駐車場にも使用できるのがポイントです。
不織布なので、ハサミで簡単に切ることができ、初めての人でも簡単に施工が出来ます。
規格は下記の3タイプ
ザバーン 136 | スタンダードタイプ(オオバコ、タンポポなど比較的小さい雑草向け) |
---|---|
ザバーン 240 | 強力タイプ(スギナ、チガヤ、ヨシ、笹、セイタカアワダチソウなど、しつこい雑草も抑制) 駐車場使用可(要:砕石10cm) |
ザバーン 350 | 高耐久・強力タイプ (同240) |
成長力の強い笹やスギナもザバーン240なら成長を抑制することが出来ます。
また、駐車場に使用する場合は、240か350を選びましょう。
エコナル
エコナル防草シートは、とてもコストパフォーマンスに優れている商品です。
前述したザバーン240が平米(㎡)単価380円なのに対し、エコナルは250円と約2/3の値段で済みます。
素材はザバーンと同じ不織布ですが、不可燃性で表面がサラサラとしていてゴミが引っ掛かりにくく、掃除が楽チンなのも特徴です。
スギナなどの強害雑草に対する防草効果もザバーンと比べても遜色なく、遮光率も劣りません。
一方で、厚さはザバーンに比べるとやや薄く、引っ張りなどの横方向への強度は十分なのですが、駐車場など過度の押圧がかかる場所には不向きという点が唯一の欠点ともいえるので、駐車場以外での使用であればコストパフォーマンスを考えてエコナルで十分対応できるでしょう。
アグリシート
アグリシートは、他2商品同様高い遮光率を持つ防草シートです。
一番の特徴は、高い透水性を誇る点です。
他社にはない即効透水性加工を施してあるため、水たまりができにくく、ハウス通路や畦道のぬかるみ防止・泥はね防止用シートとして効果を発揮します。
また、織り方にも工夫が施されており、滑りにくい構造となっているのも大きな特徴です。
耐久性や保湿性にも優れているので、農作物を育てている環境での利用が多いようです。
薄さは3商品の中で最も薄く、遮光率にこそ差はありませんが、スギナなどの強害雑草に対する効果はやや不十分かもしれません。しかし、薄いことによる扱いやすさというのはメリットにもなります。
駐車場利用に対しても明記されておらず、使用はできないと考えた方が良いでしょう。
平米単価は140円からと、3商品の中で最も安いのも魅力です。
おすすめの防草シート3商品の比較表
ザバーン (240) | エコナル | アグリシート | |
遮光率 | 99% | 99% | 99% |
厚さ | 0.64mm | 0.5mm | 0.4mm |
規格 | 1m×30m 2m×30m | 1m×50m | 0.5m×100m 0.75m×100m 1m×100m 1.5m×100m 2m×100m 他 |
駐車場利用 | 可 | 不向き | 不可 |
㎡単価 | 380円~ | 250円~ | 140円~ |
各社3商品のスペック比較表です。
駐車場や車が往来する場所での利用を考えるのであれば、ザバーン一択でしょう。
それ以外の場所ならエコナルがコスパが最もよく、畦道やビニールハウス内での利用であればアグリシートがおすすめです。
防草シートの敷き方
防草シートを購入した後は、雑草を生えさせたくない場所に敷くのですが、施工方法が不十分だと、隙間から雑草が出てきたり破れてしまったりしてしまうことがあります。
せっかくの高価な防草シートも、敷き方を間違えてしまえば効果も半減してしまいます。
一度シートを敷いてしまったら、またすぐに張り替えるということはしたくありませんよね。やるときには今後一切雑草を生えさせないように徹底的にやりましょう!
また、高い施工料金を払って業者に敷いてもらっても、ただ防草シートを隙間なく敷き詰めるだけの業者もあるようなので、たとえ業者に依頼する場合でも、購入者様ご自身もしっかりと防草シートの敷き方を把握しておきましょう。
1.防草シートを敷く場所に除草剤を散布する
防草シートをただ雑草が生えている場所に敷くのではなく、その前に除草剤をまいて現在生えている雑草を取り除く必要があります。
効果的なのは、葉っぱだけでなく根も枯らす「移行性の除草剤」です。移行性の除草剤がどのような薬剤かわからないという方は、以前ご紹介した「除草剤の種類とおすすめの選び方」の記事をご覧ください。
2.枯れた雑草をすべて取り除き、地面の尖った石も取り除く
除草剤をまいてから1週間もすれば雑草は枯れてしまいます。
枯れた雑草を根ごと掘り起こして、可能であればその土ごと捨ててしまいましょう。そうすることで、根から目を出す強害雑草を可能な限り駆逐することが出来ます。
雑草を取り除いたら、防草シートを敷く前に地面に残っている尖った石を取り除きましょう。そうすることで防草シートが破れてしまう危険もなくなります。
石を取り除いたら、地面をできるだけ平らにします。
地面を平らにならすには、草刈りにも使える三角ホーなど中腰にならなくても作業ができる道具があると楽になるでしょう。
3.防草シートを敷く
地面を整地したら、いよいよ防草シートを敷きます。
隙間ができないように敷くためには、シートの合わせ目は10センチ程度重ねて隙間ができないようにするのがポイントです。
また、裁断する際には専用の補修テープを張ってから切ると、裁断面がほつれないのでお勧めです。
重ね合わせた個所も補修テープで留めるとずれにくくなり、隙間から雑草が生えてくることもなくなります。
4.Uピンでシートを固定する
シートを隙間なく敷き詰めたら、Uピンでシートが動かないように固定します。
おすすめのUピンはこちらの「黒ばんちゃん」
5.固定した防草シートの上に砂利を敷く
施工後の見た目が気になる場合や、紫外線による経年劣化を防ぎ、できるだけ長く効果を持続させたい場合は、シートの上に砂利をまくと良いでしょう。
ザバーンを購入し駐車場で利用する場合は、少なくとも10センチの高さに砕石が敷き詰められている必要があるのですが、しっかりと砂利を敷けば車両が頻繁に往来してもシートへのダメージは心配しなくてよいです。
【番外】防草シートの敷き方を動画で学ぶ
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
雑草は少しの隙間や微量な砂でも発芽して伸びてくる厄介な相手です。
特に厄介なのは「スギナ」や「ハマスゲ」等、表面上駆除したつもりでも土の中の塊茎で増えてしまう「強害雑草」と言われる種類の雑草でしょう。
防草シートでの雑草対策は徹底的にやるのがポイントで、辺にケチるとかえって取り返しのつかないことになりかねません。
一度の施工で二度と雑草に悩まされることが無いように、しっかりとした対策を取りましょう!