ガーデニングやドッグランで使われることの多い「バークチップ」ですが、ホームセンターや園芸店などで簡単に手に入れることができます。
そのインテリア性の高さから室内の観葉植物の鉢の土を隠す目的で使う事も多く、マルチング材として使われているのを一度は見たことがあるのではないでしょうか。
一方で、バークチップは販売されている商品の種類も多く、用途によっては注意すべき点がいくつかあります。
また、バークチップ以外にもウッドチップなどの類似品もあり、具体的な違いやメリットやデメリットをご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、バークチップの使い方や使用上の注意点、よく懸念点として挙げられる「シロアリ」の発生の有無などについてなど詳しく解説していきます。
Contents
バークチップとは?
バーク(Bark)は「樹皮」の事を言い、一般的に販売されているバークチップは「赤松や黒松の樹皮を粉砕して角を丸めた加工をしたもの」を言います。
加工されたバークチップは樹皮であるから硬く、サイズも様々な種類があります。
園芸店で見かけるバーク堆肥(composted bark)とは、名前が似ていますが全くの別物で、バーク堆肥は針葉樹や広葉樹の皮を剥がして砕き、家畜糞や少量の化学肥料を混ぜて発酵を促進させたものを言います。
同じように樹皮からできていても全く用途が違うので間違わないようにしてくださいね。
バークチップとウッドチップの違い
バークチップと似ているものとして「ウッドチップ」が挙げられます。
バークチップ自体がウッドチップの一種なのですが、一般的にウッドチップと言えば広く「スギ、クスノキ、ヒバ、サクラ等の木材を細かく機械で粉砕して作った資材」を言います。
バークチップに比べ木片が小さく軽いことと、材料となった木材によっては防虫効果や香りが違うという特徴もあります。
ウッドチップの種類で近年人気が高まっているのがオーストラリアの「サイプレス」というウッドチップで、耐久性の高さと香りの持続性、シロアリに強いことが人気の理由のようです。
バークチップとウッドチップの一番の違いは「マルチング材として使用した時の効果と印象」かもしれません。
ご覧の通りウッドチップは、木の香りを感じることができる一方で、生木の印象が強く鉢植えのマルチング材としてはインテリア性に乏しいでしょう。
屋外で使用する際には、ウッドチップは風に飛ばされやすかったり、使用する場所によっては大雨の時に流亡してしまう可能性もあります。
またウッドチップは細かな破片もあるので、裸足で歩いたりドッグランに使用するにはあまり適しません。
用途に合わせてバークチップを購入するのか、ウッドチップを購入するのか選ぶようにしましょう。
バークチップの使い方と用途
バークチップの用途として一番多いのは「マルチング材」として、土が見えないように敷き詰めるというものです。
景観をよくする以外にも、バークチップで土を覆い隠すメリットは数多くありますので、具体的にご紹介しましょう。
バークチップを使うメリット
バークチップを効果的に使う事で様々なメリットがあります。
・コガネムシの産卵対策になる
・インテリアとしてオシャレ
・雑草の発芽を抑制する
・ドッグランで使うと犬の足の負担軽減になる
特に下記の3点について、少々具体的に解説いたします。
1.泥はね防止
バークチップに限らずマルチングをすることによるメリットの一つとして「泥はね防止」があります。
土壌の泥が作物の下葉などに跳ね返ることで、土壌に潜む病原菌が作物に移ってしまうことがあるのですが、バークチップを敷き詰めてマルチングを行う事によってそれを防ぐことができます。
2.コガネムシの産卵対策
コガネムシの厄介なところは成虫がプランターにたどり着いて土の中に産卵されることです。
コガネムシの成虫自体は特に害はありませんが、幼虫は植物の根を全て噛み切ってしまう程食欲旺盛で、気付いた時にはすでにプランターの植物が全滅してしまった後なんてことも少なくありません。
しかし、バークチップでプランターの表面を覆う事で、コガネムシが土の中に産卵することを防ぐので効果的です。
3.雑草の発芽抑制
バークチップを家の周囲に大規模に広げているのを見たことがあるかもしれませんが、雑草対策としてもバークチップは有効です。
土壌の雑草を全てキレイに刈り取ってから、その上にバークチップを敷き詰めることで日光が雑草に届くのを防ぐことができ、雑草の生長を阻害し、新たな発芽も防ぎます。
雑草の防除目的の場合は、防草シートなどより除草効果が確実な方法もありますが、景観をキレイに保つという点でもバークチップはおすすめです。
バークチップの欠点
カビやダンゴムシなどの温床になりやすい
バークチップの欠点として挙げられるのが、日当たりの悪い場所にマルチング材としてバークチップを使った場合、湿気がこもりやすく薄暗い環境になってしまうので、カビや虫が湧きやすくなってしまうという点です。
木片のサイズが小さいウッドチップに比べると、バークチップは一つ一つのサイズが大きく、敷き詰めた時に空気の通り道となる隙間ができやすいので蒸れにくくはなっていますが、バークチップを使う事を検討している場合は、設置場所が日当たりのいい場所であるかどうかも気にすると良いでしょう。
水やりのタイミングがわかりにくい
土の表面をバークチップで覆い隠すために土の乾燥度合いが見えず、水やりのタイミングがわかりづらくなってしまうというのも欠点のひとつです。
土表面が露出している時に比べて湿気がこもりやすくなるので、水やりの頻度は少なめで良くなることが多いのですが、それも確認しにくいので少々水やりが難しくなってしまいます。
バークチップはシロアリの住みかになりやすいってホント?
バークチップを使う際に、よく「シロアリの住みかになる可能性がある」という話を聞きますが、バークチップを敷くことによってシロアリが発生するかどうかと言われると、まず心配する必要はありません!
その理由は下の2つ。
2.シロアリは樹皮は食べない
それでもシロアリ被害が不安な方は、防虫加工しているバークチップも販売されているので、そちらを選ぶようにすると良いでしょう。
おすすめのバークチップ|価格はどのくらい?
バークチップは大容量だと50リットルの商品があり、少ないものだと2リットルからあります。
このような土壌改良資材は、大容量の方が割安になっていてリットル当たり100円を切ることが多いですが、2L程度の少量タイプだとリットル当たり150円以上するようになります。
バークチップの購入で損をしないためのコツは、安い商品を探すのではなく自分が必要な量をしっかりと計算して無駄が出ないように購入することです。
もしあなたが30リットル必要であれば、2リットルの商品を15個買うのではなく、15リットル入りの商品を2つ買う方が安くなりますし、場合によっては少し余りますが50リットルの商品を一つ買う方が安い場合があります。
大きいサイズ大容量タイプのおすすめ
山崎機工の高級バークチップは、全てのバークチップが磨かれて面取りされているので、とても見た目が美しく品質がとてもいいです。
大容量タイプなので、庭の植え込みなどに使いたい方にお勧めです(※使用目安は50Lで1㎡です)
また、小さいSサイズも取り扱っているので、用途に合わせてサイズもお選びください。
少量タイプのおすすめ
バークチップの使用用途が鉢植えやプランターのマルチングの場合、少量から購入できる安価なタイプがおすすめです。
ご家庭の観葉植物の鉢のマルチングでしたら2Lの量でも2~3個の鉢植えに使える十分な量ですので、プロトリーフのバークチップはコスパも良くお勧めですよ!
まとめ
本記事では鉢植えや庭木のマルチングに使う事の多いバークチップの特徴と使い方についてご説明いたしました。
バークチップ利用のメリットは、基本的には記事中でご紹介したマルチングに関する過去記事の中で説明しているものと同じです。
しかし、景観の改善を考えて使う事も多いので、バークチップの色や大きさを基準に選ぶというのも楽しいポイントです。
是非ご自宅の雰囲気に合ったバークチップを選んで使ってみてください。