マルチングの目的と効果を解説!|材料別のメリットとデメリットは?

マルチング

園芸やガーデニングをしていると「マルチング」という言葉をよく耳にすると思います。

私自身も田舎に移住して、家で野菜を育てているのを見るまで全く知らなかったのですが、適切にマルチングを行うと作物や植物にとってのメリットが沢山あることを知りました。

今回は、マルチングを行う目的と効果について、よく使われる素材別のメリットデメリットをご紹介いたします。


確かマルチングって害虫の防除にも効果があるものがあるんだよね?

うむ、マルチングには様々なメリットがあるから、今回は全て紹介するぞい!

マルチングとは?

プラスティカルチャー

マルチング(別名:マルチ)とは「作物や植物の株元の地表面をビニールシートやポリフィルムシート、藁やバークチップなどで覆う方法」の事を言います。

上の写真のような風景を見たことがあると思いますが、土の表面に黒いビニールシートを張っているのが一般的なマルチングのイメージですが、これ以外にも様々な素材で土の表面を覆っていればそれもマルチングです。


黒いビニールを貼るのだけがマルチングだと思ってたよ

元々は株元に藁(わら)を敷き詰めたのが始まりだったんじゃよ

マルチングを行う目的とメリットは?

イチゴのマルチング

マルチングを行う目的と効果には様々なものがあります。

マルチングによって得られる効果は素材によって様々ですが、一般的にマルチングを行う目的には下記が挙げられます。

  1. 雑草の予防・防除目的
  2. 地温を上げる(コントロールする)目的
  3. 用土や肥料の流出を防ぐ目的
  4. 土壌の水分が蒸発してしまうのを防ぐ目的
  5. 雨によって泥が作物に跳ね返るのを防ぐ目的
  6. 土壌が固くなるのを防ぐ目的
  7. 病害虫の防除目的

こんなにマルチングを行うメリットがあるんだね!

マルチングを行う材料によっては微妙に目的が変わってくるが、大まかに挙げるとこの通りじゃ。各項目別に、なぜマルチングによってこれらの効果が得られるのかを解説するぞい!

1.マルチングで雑草の予防・防除ができる

主に黒いビニールマルチでの効果として期待されるのが「雑草の予防・防除」効果です。

広大な面積の畑に作物を植えた場合、時間が経つにつれて様々な雑草が作物の周囲に生え始めます。雑草は土壌の養分を奪うだけでなく、時には作物よりも大きく成長して日光を遮断してしまい成長を阻害する要因になることもあります。

黒マルチを行う事で、作物周囲の土壌に日光が当たることを防ぎ、雑草が生えてくるのを防ぐことができます。

雑草取りに割かれる時間の削減が期待できるので、広い範囲で作物を育てている場合にはとても効果が大きいでしょう。

2.マルチングで地温を上げる(コントロールする)ことができる

マルチングによって地表を覆う事で、急激な温度変化から作物を守ることができます。

黒マルチの場合は日中の太陽光を吸収する効果があるため、地温の上昇によって土壌の殺菌効果も期待できますし、透明マルチでも温室効果のように土壌を温かいまま保ってくれる効果が期待できます。

冬場では朝晩の冷え込みから作物の根を保護する効果もあるので、急激な温度変化に弱い作物や植物に効果的な方法のひとつです。

3.マルチングで用土や肥料の流出を防ぐことができる

強い雨が長時間り続くと、畑に水たまりができたり傾斜に沿って水が流れたりすることで、用土や肥料が流出してしまうことがあります。

特に土をふかふかにするために、籾殻くん炭やパーライトなどの資材を多く混ぜ込んでいる場合などは、雨水によって流されてしまう事が多いでしょう。

しかし、マルチングを行う事によって雨に流されてしまう心配がなくなるので、作物周囲の土壌を守る効果が期待できます。

4.マルチングで土壌の水分蒸発を防ぐことができる

夏場の日照りの時期に土壌の水分蒸発を防ぐ方法としてもマルチングは効果的です。

日光によって土壌が温められて水分が蒸発しようとしても、マルチングによって蓋をされている状態なので、マルチ内の湿度が保たれ乾燥から守ってくれます。

乾燥を嫌う植物にマルチングを施すことで、効果を発揮してくれます。

5.マルチングで泥が作物に跳ね返るのを防ぐことができる

雨が降ったり水やりをする時に、土壌の泥が作物の下葉などに跳ね返ることで、土壌に潜む病原菌が作物に移ってしまうことがあるのですが、マルチングを行う事によってそれを防ぐことができます。

特に農作物を出荷する場合は泥による汚損はデメリットが大きいので、マルチングで予防するとよいでしょう。

6.マルチングで土壌が固くなるのを防ぐことができる

ことわざにもあるように雨が降ると地面が固まってしまうのですが、マルチングで土壌が固くなってしまう事を防ぐことができます。

7.マルチングで病害虫の防除ができる

作物を育てるうえで厄介なのが病害虫の存在。特にアブラムシやアザミウマは、薬剤抵抗性が強く繁殖力も旺盛で病原菌を運んで来るので農家の天敵です。

そんな病害虫から農薬を使わずに作物を守る方法のひとつが、シルバーマルチを使ったマルチングです。

株元にシルバーマルチを張り巡らせることで、太陽光などをキラキラと反射させるので、それを嫌ったアブラムシやアザミウマは寄り付かなくなります。

農薬を使わないで作物をアブラムシやアザミウマから守る方法は、下記の関連記事をあわせてご覧ください。

マルチングのデメリットとは?

マルチ敷き

マルチングにも当然デメリットがいくつかあります。その主なものは下記の通りです。

  1. 追肥が行いにくい
  2. 土寄せが行えない
  3. 使用後にゴミとなってしまうものがある
  4. 広範囲に行う場合はコストがかかる

一番は、マルチング後に作物周囲の土壌に追肥をしたり露出部分を覆うために土寄せをすることができないという点です。

これらのデメリットへの対策としては、植え付け前に十分に土壌に肥料を混ぜ込んでおくという点と、作物が露出する可能性を考えて植え付けの深さに注意をするなどがあります。

また、ビニールマルチやポリフィルム素材のマルチは、使用後にゴミになってしまうので適切に処分をする必要があります。

しかし、マルチングの素材の中には最終的に土に分解される素材のものもあるので、使用後の処分を考えた時にどの素材でマルチングを行うかを検討するというのも一つの方法です。

コストに関しては言わずもがなですが、得られるメリットとの兼ね合いを見て検討してください。

マルチングの材料にはどんなものがある?素材別の特徴まとめ

マルチング

1.黒ビニールマルチ

もっとも一般的な黒ビニールマルチは、黒色が太陽光を吸収するために地表の温度を上げる効果が強く、土壌の殺菌効果も期待できます。

また、遮光効果もあるので、作物周囲の雑草が生えてきにくくなるのも特徴です。

商品によっては、特定の野菜の種類にあわせて最初から穴が開いているマルチも売っているので、既に畑に植える野菜の種類を決めている人にはお勧めです。

もし、まだどの野菜を植えるか決めてないという人は、通常の穴の開いていないマルチを購入して、マルチ穴あけ器を使って好きな間隔でご自身で穴をあけていくと良いでしょう。

2.透明ビニールマルチ

透明ビニールマルチは、黒マルチのような遮光効果は無いので、主に寒い時期の地表温度を上げるために使います。

保温効果が高いので、急激な温度変化を苦手とする作物に使うと良いでしょう。

3.白マルチ(白黒マルチ)

こちらのマルチは、白黒のリバーシブルタイプで両面どちらでも使えます。

白マルチの特徴は、黒マルチとは逆で日光を反射するために、日中の地表面の温度上昇を抑制することができるので、暑い時期にあまり土壌の温度を上げたくないときに使うと良いでしょう。

このマルチは中央部分のミシン目に沿って素手で穴をあけられるので、マルチ穴あけ器は不要のタイプです。

4.シルバーマルチ

アブラムシやアザミウマの害虫の忌避を目的とする場合は、シルバーマルチがおすすめです。

ウネ全体に光の乱反射が起きるので、それを嫌うアブラムシなどの害虫に対する忌避効果を発揮します。

他のマルチシートに比べてやや高価であるのが欠点でしょう。

5.土にかえる素材でできたマルチ

使用後のゴミの処理まで考えられたマルチシートもあります。

ビニール素材のマルチはシートは、使用後に大量にゴミとして出てしまうため、環境への影響が大きいのですが、このマルチシートは土の中に埋めれば微生物が自然と分解してくれるので廃棄する必要がありません。

自然分解される以外は通常の黒マルチと同様の効果が期待できます。

6.腐葉土でマルチングを行う

腐葉土を作物の周囲に厚めに盛ることでマルチングをすることも一般的に行われています。

腐葉土でのマルチングのメリットは、何と言っても自然に返る素材である点です。そして土壌の乾燥を防ぎ、夏はひんやり冬は暖かく保つので、作物の根に与える温度変化を少なく管理することができるという効果があります。

一方で、コガネムシやヨトウムシなどの産卵場所となり大量発生してしまう可能性があるので、ご自宅の庭での家庭菜園やベランダ菜園での利用はあまりお勧めしません。

7.バークチップ・ウッドチップでマルチングを行う

畑でのマルチングではなく、ご家庭の観葉植物や街路樹などのマルチングに向いているのが「バークチップ」や「ウッドチップ」です。

バーク(Bark)とは「樹皮」の事で、よく似たものに「バーク堆肥」がありますが、全く別物なので間違えないようにしてくださいね。

土の表面の感想を防ぐとともに、雑草も生えてこなくなります。そして何よりも見た目が明るく清潔になるので、インテリアとしてもバークチップのマルチングはおすすめです。

8.藁(ワラ)でマルチングを行う

元々マルチングの始まりは藁だったこともあり、自然に返る素材としてとても使いやすいマルチング材です。

上記のように商品としても売っていますが、田舎に行けばどこにでもある物なのであえて購入する必要はないでしょうし、ホームセンターでも比較的安価なものが購入できるようになっているので探してみると良いでしょう。

9.防草シートでマルチングを行う

自宅の庭や駐車場など、雑草を絶対に生えさせたくない方には「防草シート」でのマルチングがおすすめです。

スギナやカヤツリグサなどの強害雑草は、塊茎で増えるので通常の黒マルチでは完全に除去することは難しく、砂利やアスファルトでマルチングをしても隙間から出てきてしまう程です。

除草目的でのマルチングを検討中の方は、こちらの関連記事もあわせてご覧ください。

まとめ

今回はマルチングの目的と材料別の効果の違いなどを解説いたしました。

マルチングをすることの効果はとても大きいので、植えたい作物の種類や環境によってマルチング材を選ぶことができると、それまでの悩みも解決できるかもしれません。

寒冷地で作物を育てている我が家のような場合は、地表温度を上げるために黒マルチを使う事が多いですが、そのおかげで寒さに弱い作物もすくすく育っています。

比較的簡単に始めることができるので、是非試してみてくださいね!

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