我が家は、長男が1歳6か月の時に田舎(妻の実家)に移住をしました。
移住先の妻の実家はお百姓さんで、移住してから家の前にある大きな畑が息子の遊び場になりました。
関東に住んでいたころから、息子と畑で土いじりをしながら、自分たちで育てた野菜を食べるのがちょっとした夢だったので、畑で嬉しそうに野菜を収穫や水やりをする息子を見るととても嬉しく思います。
そんな中、田舎で子供と一緒に畑で野菜作りをする過程で、いくつもメリットがあることに気が付きました。
今回は、息子と畑で野菜作りをしていて気づいたメリットについてまとめたいと思います。
Contents
子供と一緒に畑で野菜作りをするメリットとは?
1.野菜についての知識が付く
メリットの一つ目は知識の面での発達が促せるという点です。
スーパーで買い物をする時に野菜を見ることができますが、その野菜がどのようになっているのかという事まで答えられる子供はそう多くありません。
もしかしたら、大人でも「オクラやミョウガがどのようになっているのか」とか「ニラは何度刈っても生えてくる長期間にわたって収穫できる野菜」であることなどを知らないかもしれませんね。
我が家の長男は、ミョウガやオクラの収穫もしていますし、鎌をもってニラを刈ってるのでこれらについては自然と学んでいます。
こういう経験からくる知識は、スーパーマーケットに陳列されている野菜では培えないものです。
農家になる・ならないではなく、自然と「食」について学ぶことができるというのは、とてもいいことだと思います。
2.野菜に興味を持って、食べてくれるようになった
これまでは好きな物しか食べなかった息子も、畑になっている野菜を手に取ってガブリとかぶりついて食べることができるようになりました。
調理されてお皿に乗って出てくる野菜よりも、自分の足で畑に入ってもぎたてをかじるのでは違いますよね。
野菜嫌いな子供は多いですが、「普段出された野菜は食べなくても、自分で育てることによって食べることができるようになった」という話もよく聞きます。我が家の息子もそれまでは野菜はあまり食べてくれなかったのですが、畑に入るようになってからはかなり食べてくれるようになりました。
3.食べ物ができるまでの過程を知って、感謝できるようになった
美味しい野菜や果物は、虫や鳥たちも大好きです。
必ずしもすべての野菜が順調に育つわけではありませんし、水をやらないと枯れてしまう事も学びます。雨ばかりだと良くありませんし、いい感じに育ったスイカをイノシシやカラスに食べられてしまう事も、畑に入ることで知ることができます。
食べ物を作るという事は、環境やそこに棲む生物とのかかわり合いの中で人間が育てていくものなので、美味しい野菜や果物ができるまでには沢山の努力が必要であることも学びます。
そうやって出来上がる過程を見てきたせいか、息子も自然と食卓に上がる食材に感謝できるようになりました。
4.食べ物の旬を知ることができるようになった
自分でその時期に合った作物を育てていると、自然と「夏野菜」「冬野菜」などの旬を知ることができます。
今ではスーパーマーケットに行くと、どの季節でもほとんどのお野菜が手に入るので、「旬」という物が分かりにくくなっています。
しかし、自分の菜園でその季節にあったものを育てることで、自然と食べ物の旬を学ぶことができます。
以前、こちらの「不便で自然しかない田舎に行って得られるものって何だろう?」の記事で書きましたが、田舎での暮らしはその季節ごとの気候や環境、育つ野菜の旬などのタイミングをじかに感じることができるのがいい点だとまとめました。
情報が溢れ、感覚よりも情報が優位な都会の暮らしでも、家庭菜園などで作物を育てるこというのは季節を感じる一つの手段になりうるのではないでしょうか。
我が家の場合は、ブルーベリーなどの果樹は実をつけても熟して食べ頃になるまでしばらく食べられないことから、息子は旬の時期以外ブルーベリーの木に近づかなくなりました。
作物の美味しい時期を知るというのは、スーパーでしか野菜を見ていない場合は育たない感覚と言えるでしょう。
5.バランス感覚が鍛えられ、転びにくくなった
畑を遊び場にして普段から土いじりをしていると、バランス感覚が鍛えられ平坦な道ではほとんど転ばなくなりました。
ぬかるんだりデコボコしている畑の土の上を、これまた歩きにくい長靴で歩くとバランス感覚が鍛えられます。
当然慣れるまでは泥だらけになりますが、子供にとってはそれもまた成長の過程で必要な事なのかなと感じるようになりました。
半年ほど畑を歩くようになって、ぬかるんでても簡単には転ばなくなった息子を見て足場の悪い畑で鍛えられたことを実感しています。
まとめ:畑は食育にとって最適な環境となる
ここまで「畑で子供と一緒に作物を育てることのメリット」を挙げましたが、畑で作物を育てることを「子供の食育のため」と割り切って行うのは、個人的には正直あまり好きな考え方ではありません。
親や祖父母が暮らしのために一生懸命畑で作物を育てている姿を見て、自然と興味を持ってお手伝いをし、そのなかで色々な発見をするというのが好ましいと私は感じています。
そうでなければ、「一日農業体験」のようなイベントと大差のない感想しか持てないように思いますし、自主的に毎日お世話をするのとやらされて畑に連れられるのでは学べることも違うでしょう。
まずは両親が楽しそうに菜園でお野菜を育てているのを見せてあげるだけで、ものすごくたくさんの事を子供は見て感じるようです。
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