田舎で農業をしていると、農機具を購入する場合は地元の農機具屋さんや農協から買う事が多いと思います。
農機のことで困ったことがあれば親身になって相談にのってくれますし、購入後も故障時やメンテナンスの方法などで相談をすることもあり、なじみの農機具屋さんと信頼の置ける関係になっている人も多いでしょう。
では、農機具を売りたいときは本当に地元の農機具屋さんや農協に買取をお願いしていいのでしょうか?
特にご年配の方には農協が全ての方もいます。我が家のおばあちゃん85歳がそうです。インターネットはもちろんできませんし、試しに「使わなくなったトラクターを売るとしたらどうする?」と訊くと、「農協」と即答していました。
農機具を購入するのであれば、メンテナンスや故障時の相談ができる地元の農機具屋さんや農協でもいいかもしれませんが、売る時ばかりは少し視野を広げてみることをおすすめします。
今回は、農機具の買取は地元の農機具屋さんではない方が良い理由をご説明します。
Contents
農機具の買取に地元の農機具屋さんが必ずしもおすすめできない理由
1.販売業者と買取業者は別と考えた方が良い
同じように農機具を扱っている会社でも、販売業者と買取業者では得意分野が異なり、必ずしも同じではないのです。
地元に密着した農機具買取専門店があるのであればいいのですが、もし農機具を購入したお店でも買取を行っているからと言って頼むのは待った方が良いかもしれません。
買取と販売は全く違うと言っていいほど仕組みが異なります。
あなたの売りたい農機具に満足いく査定額が付くかどうかは、その農機具屋さんがとても親切でいい人かどうかではなく、「売りさばける販路を持っているか」によります。
農機具の販売を行っている業者が、海外に輸出して現地で日本の中古農機具を売りさばけるだけのコネクションや市場競争力があるのであればいいのですが、そうでない場合が多いのです。
2.海外にまで販路を持っている地元の農機具屋さんは少ない
買取後に田舎で再販をするとなると、需要と供給の問題で買取価格が下がる
あなたが農機具を購入した普段から付き合いのある農機具屋さんは、買い取った農機具を地元のみならず全国、または海外にまで販売する販路を持っているでしょうか?
海外やその他の地域に販路を持たない地元の農機具屋さんは、買取した農機具を地元で再販しようとするとどうしてもその地域の相場に左右されてしまい、買取額もそれに応じて安くなってしまいます。
高齢化が進んで農機具を売りたい人が多い地域では、「農機具を買いたい人の方が少ない」ので高く買い取ってくれません。
一方で、農機具を買いたい人がいる地域(特に東南アジアなど日本の中古農機具を欲しがっている人が多い地域)に販路を持っている企業は、高く売る術を持っているので高値で買い取ってくれるのです。
海外に販路が無いと古い農機具に値段をつけるのが困難
こちらの「故障した農機具も高値買取の可能性大!中古農機具が人気の理由」でも詳しく解説していますが、製造年数が15年を経過した農機具は国内での再販が法律によって禁止されているので、お使いの農機具が故障していたり古い場合は、地元のみならず海外に販路を持った業者を選ぶ必要があります。
この選択肢を持たずに地元の農機具屋さんや農協に買い取りを依頼すると、鉄くずとしての値段が付くか、良くても無料引き取りという査定になることが多いです。
上記の例は、あくまでも一例で、独自に海外に販路のある地域の農機具屋さんもあります。しかし、もし販路が無い場合でも地域の農機具屋さんが引き取ってくれた場合は、別の同業者に買取依頼をすることも少なくないのです。
それならば、農家さんが直接海外に販路のある農機具買取専門業者に買取依頼を行えた方が良いですよね?
海外に販路のある業者さんなら、古い農機具でも値段をつけて買い取ってくれるところがあるので、地元の農機具屋さんにこだわらないというのはとても大切なのです。
3.地元の農機具屋さんは在庫を抱えるリスクを負えない
地元の小さな農機具屋さんでは、在庫を抱えるリスクを負う事が難しいので、あえて高値で積極的に買い取るという事はしないことが多いです。
すぐに売れるわけでないのであればそこまで無理に高値を付けて買い取る必要はないからです。
中品の買取業の基本は「安く買い取って高く売る」という事であるのはわかりますね?
この事業を「高く買い取って高く売る」ことで成り立たせるためには、数をこなす必要があります。
多くの業者が「高値買取!」といっていますが、これが成り立つのは買い取った農機具をすぐに売りさばけるだけの販路を多く持ち、日本全国からどんな農機具でも積極的に買い取っている業者なのです。
つまりは、広い販路を持たず、地元買取&地元再販を行う農機具屋さんでは、どうしても一回一回の農機具の買取額を安くして、再販時の価格との差額を大きくするしかないのです。
地元の農機具屋さんでは、売りさばくだけの販路や在庫を抱えるリスクを冒せないので、買取価格が安くなってしまう事が多いのです。
4.買取実績に大きな差がある
あなたが農機具を売ろうと考えている業者は、普段から積極的に農機具の買い取りを行っている業者でしょうか?
買取専門業者のHPを見ると過去の買取実績をみることが出来ますが、買取件数が多い業者程高値を付けてくれる可能性も高く、また買い取り時の対応やサービスが良い傾向があります。
前述したように、買取業者が高値で買い取ってくれるかどうかは「買取価格と販売価格の差額×件数」になるので、薄利多売の精神で数多く買い取りを行っているかどうかがカギとなります。
件数をこなして利益を上げている業者は、高値で買い取って高値で売れる仕組みを持っている業者であることが多いので、買取実績は大きな目安になるのです。
5.付き合いがあると断りにくい
田舎の農家さんはみんな人が良く、付き合いがあってご贔屓にしている人に何かとお願いすることが多いです。
顔見知りの農機具屋さんに「本当は値段はあまりつけられないけど、5千円程度でなら買い取ってもいいよ」なんていわれると、断り切れずそのまま言い値でお願いしてしまうなんて事あるでしょう。
本当はそんな二束三文の値段ではなく、高値で買い取ってくれる業者もあるのにも関わらず、日ごろの人間づきあいを大事にするあまり知らぬ間に損をしてしまっているかもしれません。
もし「いつもお世話になってる農機具屋さんに値段を聞いたら断りにくいな」と感じている人は、最初に全国展開の買取専門業者さんに査定額を聞いてみてください。その後に地元の農機具屋さんにも査定額を聞き、2社以上で買取価格を比べて決断することで損をすることを避けられるでしょう。
買取実績が多く、全国的に農機具の買取を行っている業者は、こちらの「中古の農機具を売りたい!おすすめの農機具買取専門サイトTOP5」でご紹介していますので、参考にしてみてください。
地元の農機具屋さんと買取専門業者の違いまとめ
地元の農機具屋さんの特徴
全国展開している農機具買取専門業者の特徴
まとめ
我が家のおばあちゃんのように、地元の付き合いのある農機具屋さんや農協を妄信し、農機具を売ることに関しても専門家であると思ってしまっている方も少なくありません。
特に田舎の人のいい皆さんは、人付き合いを大切にし、その中で生活をしているのでこう考えるのも無理はないのでしょう。
しかし、農機具の買取に関しては、大事な農機具をただの鉄くずとして引き取られるのよりは、しっかりと値段をつけて買い取ってもらい、再利用して海外でこの先も活躍してもらえる方が嬉しいのではないでしょうか?
海外に再販ルートを持つ企業に買い取ってもらう事は、お持ちの愛着のある農機具が将来的にもまだまだ活躍の場が与えられるという事につながるのです。
お持ちの農機具に適正な価格が付き、この先も誰かに使ってもらえる方がとても有意義で社会に貢献できる流れなのではないかなと私は思います。
是非、地元の農機具店のみならず、様々な業者を視野に入れて、買取価格で損をしないように気を付けてくださいね!
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