パーライトとはどんな土?土壌改良効果と使い方を徹底解説!

パーライト

ホームセンターや園芸用品店で売られている白い土「パーライト」は、ピートモスやバーミキュライトなどと混ぜ合わせて使う事の多い改良用土の1つです。

しかし、パーライトとひと口に言っても、実は大きく分けて2種類あるという事を知らない人も多いと思います。

今回は、土壌改良資材としてガーデニングで使われることの多いパーライトについて詳しく解説いたします。


パーライトって、あれでしょ?白い光沢のある石でしょ?

2種類あるパーライトは効果も違うから、しっかりと違いを知っておく必要があるぞい!

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パーライトの原料は?

パーライト

パーライトは、火山岩珪藻土真珠岩などを原料として、高温で熱処理してできる発泡体です。

加熱して膨張させるので構造水がガス化し多孔質になるため、土壌改良資材として通気性や土壌の軽量化の目的で用いられることが多いです。

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黒曜石パーライトと真珠岩パーライトの効果の違いは?

パーライトには大きく分けて2種類あります。

「黒曜石(こくようせき)パーライト」「真珠岩(しんじゅがん)パーライト」です。

いずれも、高温で熱することによって作られる人工発泡体なのですが、黒曜石と真珠岩の材質の違いから、発泡体が持つ特性にも違いが生まれます。

パーライトの基本特性としては、岩石が高温で熱せられることによりガラス化して柔らかくなります。その時に、最初から石の中に含まれていた水分が気化することで、空洞が生まれるので穴が沢山ある「通気性が良い物質」になります。

これがパーライトの一番の特徴なのですが、その空洞のでき方が素材によって違うので、効果に違いが生まれるのです。


顕微鏡レベルの違いが、土にもたらす影響にも違いを生むんだね

うむ。それでは、黒曜石パーライトと真珠岩パーライトの違いを説明するぞい

1.黒曜石パーライトの効果

黒曜石パーライト

【黒曜石パーライトの効果】

  • 通気性UP
  • 排水性UP
  • 土の軽量化
  • 土の保温・断熱効果

黒曜石パーライトの特徴は「排水性の良さ」です。

黒曜石には元々水分がさほど多くないため、高温で熱して内部の水分が気化しても、石の内部に複数の空洞ができるのみで、外壁を壊して穴をあけることはありません。内部の空洞は石を軽量化し、通気性と排水性をよくする効果を発揮します。

そのため、土に混ぜ込むことで土を軽量化し、無数に空いた穴が根に酸素を行き渡らせてくれるので根の成長が促進されます。

また、排水性も高いので土の中の湿度を下げる効果があり、水はけの良さを好む植物にとっては土を快適な状態に保ちます。

さらに、黒曜石パーライトを通した水は、ミネラルを含むために根腐れ防止にも効果があるとも言われています。

これらの特徴から、黒曜石パーライトを利用するのに適した条件は、

  1. 土の水はけが悪い・排水がうまくいっていない場合
  2. 根の成長が悪い場合
  3. 水はけの良さを好む植物の根腐れを防ぎたい場合
  4. 土の高温多湿の状況改善
  5. ハンギングなどのために土を軽量化したい場合

と言えるでしょう。


石の中にだけ穴が開いているから、湿度を上げることなく通気性・軽量化をすることが出来るんだね!

黒曜石パーライトは、水はけの悪さを改善したい時にうってつけの改良用土じゃよ!

※パーライトの商品名で「ビーナスライト」という名前のものがあれば、それは「黒曜石パーライト」の商品名です。

2.真珠岩パーライトの効果

真珠岩パーライト

【真珠岩パーライトの効果】

  • 通気性UP
  • 保水性UP
  • 土の軽量化
  • 土の保温・断熱効果

真珠岩パーライトの特徴は「保水性の良さ」です。

真珠岩パーライトは、元々含んでいる水分量が多いために、高温で熱したときに気化したガスが外壁まで穴をあけるので、全体に穴が開いた「スポンジ」のような状態になります。

そのため、通気性の良さのみならず石の内部にまで水が浸透するので、保水性を高める効果があります。

また、黒曜石パーライトにも共通しますが、通気性がいいという事は土が沢山空気を含むという事ですので、外気温に左右されにくい「保温・断熱効果」があるのも特徴です。

これらの特徴から、真珠岩パーライトを利用するのに適した条件は、

  1. 土の表面がすぐ乾いたリ、土の水はけが良すぎる場合
  2. 通気性を確保し、根の成長を促したい場合
  3. ハンギングなどのために土を軽量化したい場合

と言えるでしょう。


穴だらけだから内部にまで水がしみ込むので保水力が高いんだね!

真珠岩パーライトは、通気性を良くしつつも、土の水持ちを良くしたい時に使うと良いんじゃよ!

また、真珠岩パーライトと似た特徴を持つ土壌改良資材に「バーミキュライト」があります。パーライトと同様のシーンで使う事が多いのですが、保水力をより重視したい場合はパーライトよりもバーミキュライトの方が効果的な場合もあります。

パーライトの効果まとめ

黒曜石パーライトは、土を軽量化して、通気性・排水性を良くしたい時に使う

真珠岩パーライトは、土を軽量化して、通気性・保水性を良くしたい時に使う

パーライトを使用する時の注意点・デメリットとは?

注意点

パーライトは、沢山の穴が内外に空いた「軽石」のような資材なので、パーライト単独での利用や土の大部分をパーライトが占めてしまうような使い方では、植物を保持できず倒れてしまったり、パーライト自体が水に浮いて流れてしまったりする恐れがあります。

パーライトを使用する際は、適度な利用を心掛けるようにしましょう。

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パーライトの使用量の目安は?

パーライトは、土の容量の1~2割程度にとどめるのが良いとされています。

その他の土と混ぜ合わせて使用する場合は、メインとなる土以外の特徴を見て、他にも土の軽量化の効果がある資材があれば、パーライトの量を減らすなどして調節するようにしましょう。

まとめ

以上、土を軽量化し、通気性をよくするパーライトについての解説でした。

パーライトは、化学的に安定していることもあって成分がほとんど変わらないため、これまでご紹介してきたphを変化させる「苦土石灰」や「ピートモス」、また土壌の微生物の働きを活性化させる「バーク堆肥」等とはまた違った特徴があります。

phは中性で、耐火性・耐薬品性に優れているので、種の保存(※1)や工業分野でも利用されることが多いのも特徴です。

(※1)クリスマスローズなど、殺菌して完全乾燥させないという特殊な保管が必要な場合などに、パーライトを使う事があります。

使用量に注意をして、パーライトの特性を生かして利用しましょう!

【土壌改良資材についての特徴や使い方まとめ記事】

>>土壌改良資材のメリット&デメリットを比較解説|特徴と使い方を教えます

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