かぶれる植物の種類まとめ|草木かぶれの原因となる植物8種

クサノオウ

登山やキャンプなど、アウトドアを楽しむ方も多いと思いますが、草木の茂る野山で特に気をつけたいのが草木が原因でかぶれる「草木かぶれ」です。

直接口にいれたりしなくても、肌に触れたり、時には近づくだけでかぶれてしまう植物があることをご存知ですか?

アウトドアを楽しむときは長そで長ズボンが鉄則ですが、万が一手首などの露出部分が触れてかぶれてしまったり、お子さんが素手で触ってしまったりと、気を付けていても草木かぶれを起こしてしまう事があります。

この記事では、野山で草木かぶれを起こす原因になることが多い植物を8つご紹介いたします。


手首とか足首とかがかぶれやすいんだよね!

今回は主に草木かぶれを起こす植物の種類を紹介するんじゃが、かぶれた時の対処法はまた別途詳しくまとめて解説するぞい

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触るとかぶれる植物にはどんな種類がある?草木かぶれになる植物たち

ツタウルシ

ツタウルシ
  1. 和名:ツタウルシ
  2. 学名:Toxicodendron orientale
  3. 階級:ウルシ科ウルシ属
  4. 分類:落葉蔓性木本
  5. 分布:北海道、本州、四国。中国大陸、朝鮮半島にも自生
  6. 形態:葉は3出複葉。葉は楕円形で先が少し尖っている。
  7. 有毒成分:ラッコール、ウルシオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:秋になると真っ赤に紅葉するので見分けることができるが、若い葉は他のツタ植物と見分けがつきにくい。

ツタウルシは、ウルシ科の植物でウルシオールラッコールいう有毒成分を持ち合わせており、高木のウルシ(ウルシオールのみ)よりも有毒成分が強く、かぶれがとても強い植物です。

主なかぶれ成分は「樹液」に含まれているので、樹液成分の多い春~夏はかぶれも強く、紅葉すると樹液も減るため多少かぶれ成分は弱まります。

体質によってかぶれやすい人とそうでない人がおり、特にかぶれやすい人だと触っていなくても近づくだけでかぶれることがある植物です。特徴は「3枚1セット」の葉です。

また、ウルシにかぶれた時の対処法として、アメリカの皮膚科学会が推奨する8つの方法とウルシかぶれの症状について、こちらの「ツタウルシ・ヤマウルシによる「ウルシかぶれ」の症状と8つの対処法」で解説していますので、既にかぶれてしまっている方はこちらをご覧ください。

ヤマウルシ

ヤマウルシ
  1. 和名:ヤマウルシ
  2. 学名:Toxicodendron trichocarpum
  3. 階級:ウルシ科ウルシ属
  4. 分類:落葉小高木
  5. 分布:沖縄以外の日本全土。
  6. 形態:葉は奇数羽状複葉。高さは3~8m
  7. 有毒成分:ウルシオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:柄から紅葉をはじめ、葉も含めて真っ赤になるのでとてもきれい。

ヤマウルシは、2~3mの低木のものから大きいもので8mにもなります。かぶれ成分はウルシオールで、前述のツタウルシに比べ、かぶれの程度はそこまで強くありません(体質によっては強くかぶれます)。

樹液に触れると強くかぶれるので、道を塞いでいても安易に切ってしまうと、そこから出た樹液がついてかぶれてしまうので触れないようにしましょう。

ハゼノキ

ハゼノキ
  1. 和名:ハゼノキ 別名:リュウキュウハゼ、ハゼ、ロウノキ、トウハゼ
  2. 学名:Toxicodendron succedaneum 英名:Wax tree
  3. 階級:ウルシ科ウルシ属
  4. 分類:落葉小高木
  5. 分布:関東以西(関西、四国、九州、沖縄)
  6. 形態:奇数羽状複葉で9-15枚の小葉
  7. 有毒成分:ウルシオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:尖った葉が特徴で、両面無毛。

ハゼノキは、ヤマウルシやツタウルシと同じウルシ科の植物ですが、これら2種のように葉を触っただけではかぶれないのが特徴です。

触っただけではかぶれにくいのですが、誤って樹液に触れてしまうなどして一度かぶれると、その後ハゼノキにかぶれやすい体質になってしまったり、かぶれの症状がウルシよりも重篤化してしまうことがあるので注意が必要です。

ハゼノキは、元々高脂肪分の果実からとれる蝋(ろう)が、木蝋(和ろうそく)、クレヨン等の原料になり、特に和ろうそくは高級品だったために、江戸時代にハゼノキの栽培が盛んに行われ、その一部が野生化したために現在でも本州の高地で見かける理由と言われています。

ヌルデ

ヌルデ
  1. 和名:ヌルデ 別名:フシノキ
  2. 学名:Rhus javanica 英名:japanese Sumac
  3. 階級:ウルシ科ヌルデ属
  4. 分類:落葉高木
  5. 分布:日本全土
  6. 形態:奇数羽状複葉で、葉の軸には翼がある
  7. 有毒成分:ウルシオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:果実の表面に塩味があり、鳥が好んで食べる

ヌルデは、ウルシ科の植物ですが、直接触ってもほとんど症状が出ない人もいるくらいのかぶれ度です。しかし、直接樹液を触った場合や触れた部位によってはかぶれが出る場合もあり、その他のウルシ科の植物同様触れない方が賢明です。

ヌルデは写真の通り葉の軸に「翼」と呼ばれる部位があり、太くなっているので見た目ですぐに気が付く分かりやすい形状をしています。

イチョウ

イチョウ
  1. 和名:イチョウ
  2. 学名:Ginkgo biloba 英名:Ginkgo
  3. 階級:イチョウ科イチョウ属
  4. 分類:落葉高木、裸子植物
  5. 分布:日本全土(北海道はやや少ない)
  6. 形態:秋になると葉は黄色く色づく。種子(銀杏)は食用だが中毒を起こすこともある。
  7. 有毒成分:ギンゴール酸、ビロボール、イチオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:世界最古の樹木の1つ。食用であるが、まれに銀杏中毒を起こすことがあり、小児の場合は1日数粒でも中毒を起こし最悪の場合死に至るケースもある。

イチョウは特徴的な見た目と、秋には鮮やかな黄色い葉になることから街路樹として使われることも多く知らない人の方が少ない木です。しかも、銀杏として食用でもあるので、かぶれが起きるという事を知らない人も多いかもしれません。

イチョウは、食用になる種子の外側の外皮(果肉)に、ウルシに含まれるウルシオールに似たかぶれ成分である、ギンゴール酸ビロボールイチオールなどの物質を含んでおり、素手で何度も触ると数日後にヒドイかぶれを起こすことがあります。

その症状は重篤になると全身にまわることもあり、過敏な人は葉や樹皮に触れるだけでもかぶれる人がいるので、食用になる部位があるからと言って油断しないようにしましょう。

果肉が食用になる「イチイ(オンコ)」という植物のように、生け垣などによく使われるにもかかわらず、果肉以外は有毒で最悪の場合は死に至るような植物もあるので注意しましょう。

カクレミノ

カクレミノ
  1. 和名:カクレミノ 別名:カラミツデ、テングノウチワ、ミツデ
  2. 学名:Dendropanax trifidus
  3. 階級:ウコギ科カクレミノ属
  4. 分類:常緑高木
  5. 分布:本州(東北南部以南)、四国、九州、沖縄
  6. 形態:葉の切れ込みが様々で、成長と共に葉の形が変わる。
  7. 有毒成分:ウルシオール
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:日当たりがあまり良くない場所でも元気に育つ

カクレミノは、樹液にウルシと同じウルシオールを含むため、体質によってはかぶれてしまうことがあります。ただし、街路樹や庭木などとして植えられることが多く、知らないうちに触れてかぶれてしまう事はあまり多くありません。

イラクサ

イラクサ
  1. 和名:イラクサ 別名:アイコ、イラナ
  2. 学名:Urtica thunbergiana 英名:Nettle
  3. 階級:イラクサ科イラクサ族
  4. 分類:多年生植物
  5. 分布:北海道、本州、四国、九州
  6. 形態:5~15cmの葉は、縁がのこぎり状で、表面に短い毛と刺毛がある。
  7. 有毒成分:ヒスタミン、アセチルコリン
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:刺毛の基部には液体が入っている嚢があり、この液体はヒスタミンアセチルコリンを含み、棘に触って胞嚢がやぶれ液体が皮膚につくと強い痛みを感じる

イラクサは、樹液等によるかぶれではなく、刺毛が折れて刺さることにより毒液が体につき激しい痛みを感じます。

奈良公園に自生するイラクサは、シカに食べられまいと刺毛の数が通常よりもはるかに多く、有毒なもの以外何でも食べるシカでも、独自に進化したイラクサはシカにはほとんど食べられずに残ったという研究もされています*。

こちらの「ニホンジカが庭に出現!生態・生息地・野生の鹿の危険性とは?」の記事でも紹介しましたが、シカは何でも食べる故に農業被害が最も多い害獣として農家を悩ませています。そんなしかも食べ残すほど刺毛を進化させるイラクサは要注意です。

参考:*イラクサの葉の外部形質の地域変異に及ぼすシカの採食の影響

クサノオウ

クサノオウ
  1. 和名:クサノオウ
  2. 学名:Chelidonium majus 英名:Greater celandine
  3. 階級:ケシ科クサノオウ族
  4. 分類:一年生の草本植物
  5. 分布:沖縄以外の日本全土
  6. 形態:葉は互生している。黄色く花びらが4枚ある花をつける。
  7. 有毒成分:有毒アルカロイド(ケリドリン、プロトピン、ケレリトリンなど)
  8. かぶれ度:
  9. 特徴:葉をちぎると黄色い乳液が出てくるが、これがかぶれを起こす原因物質となる。
クサノオウ樹液

クサノオウは、古くから薬草として用いられてきた植物ですが、同時に毒性が強く、触れるとかぶれるだけでなく、誤食すると最悪の場合死に至るケースもある植物です。

全草が有毒で、特に黄色い乳液には人間にとって有害なアルカロイドを多数含み、誤って食べると内臓もただれてしまいますので、薬用と聞いて内服してみようとするととても危険なので絶対にやめましょう。

まとめ

触れるとかぶれる植物は今回ご紹介した8種類以外にもまだまだ沢山ありますが、今回は特に野山や日常生活で遭遇しやすい植物を中心にご紹介しました。

かぶれ度数の強さはおおよその目安ですが、最も強いと言われている「ツタウルシ」は、赤くならない若い時期は他のツタ植物と見分けがつきにくいので、葉が3枚1セットで出ているツタ植物を見たら念のため近寄らないようにしましょう。

また、「食用にできる赤い木の実をつける植物&有毒な赤い果実17種類まとめ」の記事では、誤食した場合に危険な植物をご紹介していますので、併せてご覧ください。

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