ダニに刺された時の症状の見分け方|家の中の虫刺され【皮膚の画像あり】

古いソファー

自宅にいて知らないうちに虫に刺されていたという事がありますが、虫刺され場所が異常にかゆい場合は「ダニ」かもしれません。

室内で痒みを伴う虫刺されは、大きく分けて下記の6種類のいずれかであることがほとんどです。

  1. ノミ
  2. ダニ(ツメダニ・イエダニ・他)
  3. ツツガムシ
  4. トコジラミ(南京虫)
  5. アリガタバチ

この中でも、刺されて痒いだけでは終わらず、重篤な症状や感染症を引き起こす可能性のあるものとして、「イエダニ」「ツツガムシ」「アリガタバチ」の3種類がいます。

もしあなたが今現在虫刺されの被害に遭っていて、どの虫に刺されたかわからない場合は、この先ご紹介するそれぞれの虫刺されの特徴をご覧になって、自分が刺されたのはどの虫なのか鑑別してみてください。

この記事では、家の中で刺される可能性のある虫とその特徴について、画像を交えて解説していきます。


痒いだけならまだしも、感染症になる恐れのある虫もいるんだね

今回は、特に「家の中」で刺されることが多い虫に絞って解説するぞい!

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家の中で刺す虫|画像で見る虫刺されの症状別の見分け方

1.蚊に刺された時の画像と症状の特徴

蚊の虫刺され

【蚊に刺された時の特徴】

  • 蚊の発生時期(梅雨~秋)に多い
  • 肌の露出場所を刺される
  • 刺された直後は水膨れのようになり、数分で腫れは収まり痒みが出てくる
  • まとめて何か所も刺すことはあまりない
  • 半日もあれば痒みは収まる

蚊の虫刺され痕は、刺された直後は画像のようにぷっくりと膨れ、時間が経つとともに腫れは引き、うっすらと赤くなって痒みが出てきます。(※画像はヒトスジシマカの虫刺され)

肌の露出個所を刺されるので、寝ているときに刺されたのであれば手足を刺されることが多く、刺される箇所も多くて数か所程度で、一か所を集中して刺されることはあまりありません

痒みは数時間~半日あれば治まることがほとんどです。

2.ノミに刺された時の画像と症状の特徴

ノミの虫刺され画像

※画像:flicker

【ノミに刺された時の特徴】

  • 比較的暖かい(5月~11月)に被害が多い
  • 足のひざから下を複数個所刺される
  • 刺された箇所は赤くなり、水膨れのようになる
  • かゆみがかなり強い
  • かゆみが収まるまで1週間~1か月かかる場合がある
  • 大人よりも体温の高い子供の方が刺されやすい
  • 光に集まる習性があるので、明るい日中に刺される事も多い

ノミの虫刺されは、基本的に「足(膝から下)」がボコボコに複数個所刺されることが多く、画像のように何か所も赤くなっていたらノミを疑いましょう。

ダニは、顎が強くないために内ももやお腹、二の腕の内側など柔らかい場所を集中的に刺します。また、吸血行動をとるダニ(イエダニ)は血管のある場所を狙って刺してくることも多く、足だけ集中的に刺されている場合と見分けがつきやすいです。

ノミは飛び跳ねるので目視で見つけることが出来ますが、人を刺すダニは1mm未満のものが多く肉眼で確認することは難しいです

また、ノミは光に集まる習性があるので日中でも刺されることがありますが、ダニは夜行性の為、室内が明るいうちは畳やカーペットの裏側に逃げ込んでしまうので刺咬被害は少なく、夜に出てきて刺します。

刺される場所、刺された時間などでダニとの鑑別ができるのがノミの特徴です。

3.ツメダニに刺された時の画像と症状の特徴

ツメダニに刺された

【ツメダニに刺された時の特徴】

  • 湿度の高い梅雨の時期~秋に多い
  • 服の中を刺されることが多く、特に柔らかいお腹・太もも、二の腕などを刺す
  • 刺されて数時間後にかゆみが出て気づく。
  • 近い場所に数か所まとめて刺すことが多い
  • に刺されることが多い
  • 1週間ほど痒みは続く

家の中にいるダニ「屋内ダニ」で人を刺すのはこの「ツメダニのみ」です。


暖かい時期に布団の中などで刺された場合は、この「ツメダニ」が犯人であることが多いぞい!

ツメダニが刺すのは「服の中に隠れている柔らかい場所」です。顎が弱いため、二の腕やわき腹などの柔らかいところを選んで刺すので、服を着ているのに刺されていたらツメダニの可能性が高いでしょう。

近い場所を数か所まとめて刺しますが、ツメダニのアレルギー反応はツベルクリン注射などと同じ遅延型アレルギーなので、しばらく時間が経ってから痒みに気が付きます。

刺された時の感覚は無いので、寝ているうちに刺されて日中気が付くことが多いでしょう。

ツメダニは、その他の小型の屋内ダニであるチリダニイエササラダニ、またはチャタテムシなどを餌とするため、ツメダニを駆除するためにはツメダニの餌となるその他のダニ類を駆除しなくては根絶できないのが厄介な点です。

ツメダニ自体は殺虫剤が効かないことが多いので、湿度管理を徹底して餌となるカビやダニを増やさないようにすべき、、と言いたいところですが、夏場はどうしても対処が難しいので「万が一ツメダニが存在していても刺されないようにする」ことが現実的な対処法です。

その具体的な方法は、

1.ダニシートを利用する
2.防ダニ寝具に交換する

のいずれかが現実的で確実にダニの悩みから解消される具体的な方法です。

ツメダニの駆除方法になぜダニシートや防ダニ寝具が効果的なのかは下の別記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

ツメダニの駆除方法とダニシートが効果的な理由とは?

また、どんなダニシートがおすすめなのかを知りたい方は以下の記事で最もおすすめな商品をご紹介しています。

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4.イエダニに刺された時の画像と症状の特徴

イエダニの画像はこちら

(※2018/3/30修正 修正前まで掲載しておりました画像は、Pyemotes herfsiによる皮膚症状であるとのご指摘をいただきましたので訂正いたしました。読者の皆様ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。)
(※※引用:Dermatitis by Tropical Rat Mite, Ornithonyssus bacoti (Mesostigmata, Macronyssidae) in Italian city-dwellers)

【イエダニに刺された時の特徴】

  • 吸血行動をする
  • 5~9月に被害が出ることが多いが、媒介者になるネズミの多い冬にも発生する
  • 肌の柔らかい所、特に血管があるところを刺す
  • 刺されたところは赤く腫れ、中央に水膨れしこりができる
  • 数か所まとめて刺すことが多い
  • 10日間はかゆみが続く

イエダニは「屋外ダニ」の一種で、ネズミや鳥が媒介するダニです。

ツメダニとは違い、刺すだけではなく血を吸うため、肌の柔らかいところで且つ血管のそばを刺すことが多いのが特徴です。

刺された箇所は、しこりと水疱ができるので、ツメダニの刺し痕とは少々見た目が異なります。

屋根裏に棲み付いたネズミの活動が活発になる冬に発生することも多いダニなので、もし乾燥する冬に刺されてしこりと水疱があればイエダニの可能性を考えましょう。

イエダニの被害の厄介なところは、痒み以外にも様々な感染症を引き起こす可能性があることで、根絶のためには媒介者となるネズミや鳥を駆除しなくてはなりません

ネズミの駆除については、こちらの「ネズミの駆除で毒餌や罠での捕獲をおすすめしないたった一つの理由」の記事でご紹介していますが、毒餌やトリモチ、罠などを天井裏に仕掛けて殺処分したり捕獲することをおすすめしていません。

天井裏で捕獲されたり毒餌を食べてネズミが死ぬと、それまで寄生していたイエダニが新たな宿主を求めて移動するため、そこに住んでいる人間が刺されるという2次被害が発生する可能性が高まるというのが理由の一つです。

もしイエダニの被害に遭われている場合は、ネズミの駆除を業者に依頼するか、ネズミを追い出す方法をおすすめします。

イエダニの駆除方法はこちら

5.ツツガムシに刺された時の画像と症状の特徴

ツツガムシ

【ツツガムシに刺された時の特徴】

  • に被害が多い
  • ツツガムシ病にかかる恐れがある(0.1%~3%が有害ツツガムシ)
  • 刺された場所には刺し口がある
  • 痛みやかゆみはほとんどない
  • 服の中に隠れた、お腹・脇腹・太もも・二の腕など柔らかい場所を刺す
  • 吸血はしないが、体液を何時間にもわたって吸う

ツツガムシはダニの仲間で、マダニなどと同じ「ダニ媒介性感染症」を引き起こす恐れのある厄介なダニで、通常は森林や畑の土壌など野外に生息していますが、イエダニ同様にネズミが媒介することもあるために刺咬被害が報告されます。

ツツガムシに刺された時の特徴は、痒みや痛みはほとんどなく、鏡を見るまで気が付かない程です。

刺される場所はツメダニなどと同様に服の中の柔らかい場所で、刺された場所には刺した痕(刺し口)がハッキリと分かるのが特徴です。

ツツガムシのうち、無害なツツガムシに刺された場合は数日もすれば刺された後はきれいさっぱりなくなりますが、0.1~3%の個体がツツガムシ病リケッチアという菌を保菌しており、感染するとツツガムシ病になります。

ここ日本でも毎年に1~3人くらいのペースで、ツツガムシ病で亡くなる方もいるので注意が必要です。

イエダニ同様、ツツガムシの根絶には家に棲み付くネズミの駆除が必須です。

ツツガムシの発生時期や具体的な対処法については、下記をご覧ください。

ツツガムシ病の症状と予防法はこちら

6.トコジラミ(南京虫)に刺された時の画像と症状の特徴

南京虫に刺された

【トコジラミ(南京虫)に刺された時の特徴】

  • 初めて刺された場合は無症状で、かゆみを伴わない場合が多いが個人差もある
  • 2度目以降に刺された場合は、数日後に赤く腫れ強いかゆみを伴う
  • 移動しながら吸血するので、傷が広範囲に広がる

トコジラミ(南京虫)は、ベッドバグ(Bedbug)と呼ばれる通り、ベッドや家具の隙間などに隠れている事の多い虫です。

寝ているときに無意識のうちに掻いてしまい、シーツが血で赤く染まり起きた時の驚くことがあります。

露出したところを刺すことが多いのですが、服の上から刺すこともあり、移動しながら刺すので傷が広範囲に広がることが多いので、まとまった場所に刺すダニやノミとは違い見極めがしやすいです。

古いアンティークの家具などに潜んでいることがあるので、それまでは刺されたことが無かったのに急に南京虫の被害が出た場合は、被害が出た日の前後でアンティークの家具や布製品等を購入していないか思い出してみてください。

トコジラミ(南京虫)の特徴や駆除方法はこちら

7.アリガタバチに刺された時の画像と症状の特徴

アリガタバチ

【アリガタバチに刺された時の特徴】

  • シバンムシの活動する4~11月に被害が多い
  • の上などに寝転がった時に刺されることが多い
  • 肌の露出場所を刺される
  • 刺された時にチクッとした痛みを感じ、痛みは1時間ほど続く
  • 刺された後に約3日ほどは腫れが続き、かゆみを伴う
  • まとめて何か所も刺すことはあまりない
  • 複数回刺されることでアナフィラキシーショックを起こす危険性がある

アリガタバチには、「シバンムシアリガタバチ」「クロアリガタバチ」等がおり、室内に発生するシバンムシという害虫に寄生する蜂の仲間です。

アリガタバチは、「アリの形をした蜂」の為、一見アリのように見えますが毒針を持っており、刺されたときには蜂に刺された時のようなチクッとした痛みを感じるのが特徴です。ダニなどは刺された時には痛みを感じないので、痛い場合はアリガタバチの可能性が高いでしょう。

1時間ほど痛みが続き、その後3日間ほどかゆみが続きます。

恐ろしいのは、「アリガタバチ刺症」「アナフィラキシーショック」を引き起こす可能性がある点です。

シバンムシアリガタバチの駆除は、シバンムシを根絶することが必須事項なので、下記関連記事よりシバンムシ及びシバンムシアリガタバチの生態や駆除方法をご覧ください。

シバンムシアリガタバチの駆除方法はこちら
シバンムシの駆除方法はこちら

室内での虫刺されによる虫の種類鑑別チャート

虫刺され判別チャート

今回紹介した7種類の虫について、虫刺されの状況別に判断できるようなチャートを作成しました。

刺し傷の反応や虫の数などによっては、必ずしも上記のチャート通りとはいきませんが、ある程度の目安になると思います。

基本的には、個別の虫について虫刺され場所の特徴を記載した項目と照らし合わせて、ご自身の虫刺されがどの虫の症状に近いのかを調べてみてください。

番外編:マダニに刺されたときの画像と症状の特徴

マダニ 画像
※画像:wikimedia

本記事は室内での虫刺されを取り上げおり、室内での虫刺されでマダニ類が問題になることはほとんどありませんが、多くの方が命の危険があると認識しているマダニの噛みあとや症状を気にしているようですのでここに記載します。

【マダニ類に刺された時の特徴】

  • マダニの活動する5~8月に被害が多い
  • 野山・畑・あぜ道・民家の裏庭など外にいる時に刺されることが多い
  • 肌の露出場所を刺される
  • 刺された直後はマダニが突き刺さった状態でいることが多い
  • 噛まれた周囲が10センチほど腫れ、痒みと痛みがあり、高熱が出ることもある
  • 一週間以上も吸血し続けることもある
  • 噛まれたことによる感染症によって命の危険もある

マダニの刺し痕は、前半でご紹介した家の中で刺される虫のどの刺し痕とも違うのですぐに分かります。

特に、マダニの場合は長時間刺さったまま吸血をするので、マダニ本体が体に突き刺さっているのを発見することが多く、他の虫の刺し痕と見分けるのは容易です。

山登りが趣味の私の友人が登山中に首をマダニに刺されてしまったことがありますが、基本的に野生動物が生息する野山や田舎のあぜ道、田んぼ、民家の裏庭等に生息しています。

マダニは様々な感染症の原因になることが知られており、マダニが原因でお亡くなりになる方が出るというニュースも稀に見かけます。

マダニに刺された場合は、できるだけ早く処置をすることがポイントです。

場合によってはピンセットなどでマダニの口吻が体内に残らないように自分で取り除くこともできますが、無理にとらずにそのまま近くの医療機関(皮膚科)に行く方が確実でしょう。

※ダニ刺されに関して:厚生労働省 / 国立感染症研究所

まとめ

今回はダニの虫刺され症状を中心に、それ以外の虫刺されとの見極め方についてご紹介いたしました。

蚊以外の虫については、放っておくと事態は悪化の一途をたどり、刺咬被害も増えていく恐れがありますので、虫刺されに気づいたらできるだけ早い対応を取って、被害を最小限に抑えるようにしましょう!

おそらく最も被害が多い「ツメダニ」による刺咬被害に関しては、ダニシートで捕獲するか防ダニ寝具でそもそもダニを布団に住まわせないかのどちらかが確実な対策です。

私が実際に使っているダニシートは、ダニアレルギーの長男が新生児の時から使っていて、今では家族全員が愛用している【ダニ捕りロボ】
です。

もし記事を読んでツメダニによる被害である可能性が高いと判断された方は、ダニ捕りロボがかなりおすすめなので是非一度公式ページも見てみてくださいね!

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