アデニウムの育て方|実生株の育成記録【種の購入~種まき~発芽~剪定】

アデニウムオベスム

塊根植物の中でも人気のあるアデニウム属の中で、「砂漠のバラ」と呼ばれるアデニウム・オベスム(Adenium Obesum)を種から育てています。

種から育てることを「実生」といいますが、アデニウム・オベスムは花が咲くまで約5年かかると言われており、通常の観葉植物に比べて生長が遅いのが特徴です。

田舎暮らしの中で、私の数少ない趣味のひとつ「コーデックス」の生育記録としてまとめていきたいと思います。


砂漠のバラ!どんな芽が出るんだろう!

ぷっくりとした多肉植物らしい芽が出ると、とってもかわいいぞい!

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アデニウムオベスムの種はどこで購入できる?

アデニウムオベスム

まずはアデニウムの種を購入しましょう!

私がコーデックスの種子を購入することが多いのは、Koehres(ケーレス)やメルカリなどですが、他にも「多肉植物ワールド」や「eBay」などでも購入が可能です。

アデニウムオベスム
日本に居ながらにして珍しい多肉植物や塊根植物(コーデックス)を育てたい場合に、種を購入して実生株を育てるという方法があります。 特にコーデ...

今回育てるアデニウムの種子を購入したのは「多肉植物ワールド

Yahoo!ショッピングでの購入になるので、購入しやすく安心して選ぶことができます。

届いた種子は生木のような色合いで乾燥しているので、初めて見た時はここから本当に芽が出てくるのか疑わしかったです。

多肉植物ワールドでは、個別の品種のみならず、数パターンのアデニウムオベスムの種子ミックスが販売されているので、どんな花が咲くのかを楽しみにしながら育てることもできます。

また、英語に抵抗がない方であればKoehres(ケーレス)は特におすすめですよ!

ケーレス
こんにちは、田舎センセイです。 私は趣味で塊根植物(コーデックス)や多肉植物を育てているのですが、ほとんどが種から育てる実生株で、発芽する...
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アデニウムオベスムの種子の価格は?

多肉植物ワールド

アデニウムオベスムの種子が、どの程度の価格で販売されているのかを、先ほど紹介した「多肉植物ワールド」での販売価格を参考にしてみると、

在庫切れの品種も含めて最安値が500円最も高くて850円でした(いずれも10粒入り)


思ったより安いね!

特定の品種以外にも、様々な品種からランダムに抽出した商品もあるから特に好みの品種が無ければMIXされた商品を購入するのも良いかもしれんのう!

アデニウムの種を発芽させる方法

鉢
アデニウムの種子の特徴は以下の通りです。

・好光性でも嫌光性のどちらでもない?
・カビやすいので殺菌が必要
・発芽温度は25~30℃程度

種子には、発芽に光が必要な「好光性種子」と、逆に光があると発芽しにくい「嫌光性種子」の2つに加え、そのどちらでもない種子があるのですが、アデニウムはどちらかというと「光があまり必要ない」ようです。

かといって土深くに埋めてしまうと出てきにくくなるので、軽く覆土する程度が良さそうですね。

また、私はメネデールとダコニール(またはベンレート)の希釈液に半日ほど浸してから播種することで、カビ予防の殺菌を施しています。

播種前に数日ほど冷蔵庫で保存すると発芽率が上がるなどと言われていたりもしますが、これは必ずしもやらなければならない工程ではないように思います(私は種子の冷却をしなくても発芽率は高かったので)

種まき用土に関しては、鉢上げを見越して日向土とあく抜きベラボンを使いましたが、基本的には殺菌された肥料分の少ない土を使えばいいと思います。

アデニウムからスタートした私のコーデックスライフですが、現在では「メネデール&ベンレート(orダコニール)の希釈液」に半日ほど浸してから播種し、高温多湿条件(25~30℃前後、腰水管理で密封)で種まきをしています。

アデニウムは好光性種子なので、半日ほど浸水させて水を含ませた後に土の中には埋めずに表面において置けば発芽しやすいと思います。

この条件で行えば、かなりの高確率で発芽させることができるようになりました。

種を植えるための容器(鉢)はどんなのがいいの?

卵のパック
種を購入すると5~10個など複数入っていることがほとんどなので、1つの鉢に撒くか小分けになっている種まき用のケースに撒くか悩むかもしれません。

ただ発芽してある程度の大きさになれば、ほとんどの場合で育成用の鉢に植え替えると思うので、私は発芽するまでの容器は結構何でもいいと思っています。

はじめてアデニウムの実生にチャレンジした時は、上の写真のように卵のパックを再利用して種まき用トレイとしましたが、デメリットとしては

・底穴をあける手間がかかる
・受け皿&蓋がない
・深さが無いのである程度早い段階で植え替えが必要
・強度が無いので持ち運ぶ際に落としてしまいやすい

などが挙げられます。

ちゃんと発芽はしてくれたのですが、扱いにくい面も多々ありましたね。

実生栽培を始めた当初はこのような卵パックなどで代用していましたが、やはりこれらのデメリットがあるので、現在ではプレステラ90のようなしっかりとしたプラケースや種まき用トレイを使っています。

その方が強度もありますし、黒色の容器は日光などを集めて土の温度を高める効果があるので、発芽&成長促進にもいいと言われています。

好みの問題もありますが、種まき用にしっかりとトレイを用意した方が経験上上手くいくことが多かったように思います。

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アデニウムオベスムの実生記録

播種から1か月【2018/3/20】

アデニウム実生
卵のパックで発芽させたアデニウムを、プレステラ90というプラ鉢に移し替えました。

土は排水性重視で、ベラボンとボラ土を中心に混ぜて、マグァンプKも少し入れています。

見た目も少しぷっくりとしてアデニウムっぽくなってきました。

播種から約1年経過【2019/2/27】

アデニウムオベスム
アデニウムオベスムの播種から約1年が経過し、特に大きく育ったのがこの2株。

丸1年間、調子を見ながら水やりに注意して、天気のいい日は窓際や外に移動させたりと試行錯誤して、なんとかここまで生長してくれました。

ただ、かなり徒長気味ですね。

冬の時期の日照不足も気になっていましたので、これを機会に植物育成LEDライトを購入して、徒長対策に乗り出すことにしました!

LED照明
こんにちは、田舎センセイです。 近年、観葉植物に並んで人気が出てきている多肉植物や塊根植物(コーデックス)は、本来気温が高く日照時間も長い...

東北の2月~3月はまだまだ寒いので、しばし室内&LEDで大きくなってくれる事を祈ります。

植物育成ライトを照射したら明らかに生長速度が向上【2019/3/5】

アデニウム
ライトを照射し始めてから5日目、一日10時間ほど照射してみたらすぐに効果が表れて、新芽が出てきたのと、閉じ気味だった葉が大きく開いてきました。

幹も太くなってきているので照度は十分そうです。日が長くなるまでもう少し植物育成ライトを継続していきます。

特に徒長していた株を剪定【2019/3/7】

剪定
LEDで成長促進していたばかりなのですが、試験的に剪定をして脇芽を増やす方法に挑戦してみることにしました。

剪定後の生育状態に関しては下記関連記事で詳しく解説していますのでそちらをご覧ください。

アデニウムの剪定
こんにちは、田舎センセイです。 まだまだコーデックスの実生歴が短い私ですが、種から育て始めて1年が経過したアデニウム・オベスムがかなり徒長...

アデニウムの育て方まとめ

私が趣味で育てているコーデックスですが、いくつか種を購入してもしっかりと発芽してくれるのはその中の8割程度、そこからまたしっかりとした株に育つまでにいくつか枯れさせてしまう事も少なくありませんでした。

色々試していく中で、安定して発芽してくれる方法が見つかってくるので試行錯誤が必要ですが、少しでも大切な種が無駄にならないように、私の失敗が参考になると嬉しいです。

最後に、私が思うアデニウムの発芽率を高める方法をまとめますと、

・発芽には温度(25℃~30℃)湿度(土の表面が湿っている状態で蓋をする)が必要
・種まき用の土は、サボテンの土・多肉植物の土・ピートモス・日向土&ベラボンのどれでも大丈夫
・種まき用のトレイはできれば蓋つきで作りのしっかりとしたものを選ぶと良いが、卵のパックでもできなくはない
・種をまく前にメネデール希釈液ダコニールなどの殺菌剤に数時間浸す

あくまで私の少ない体験談からの方法なので、100%ではないですが参考になれば幸いです。

是非、塊根植物の人気種「アデニウム」を種から育ててみることにチャレンジしてみてはいかがでしょう?